極地まで対応する、7段階のレイヤリングシステムを解剖。【米軍の戦闘服「ECWCS」とは?#2】

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LEVEL 4 薄くて軽いウインドシェル。

気温が氷点下を下回らない、比較的暖かい気候の際に着用が推奨されているレベル4。いわゆるウインドシェルの類だが、ポケットやワッペンベースの配置は軍用品ならでは。また生地もアウトドア用のものに比べると、やや厚手で堅牢性の高いものが使われている。

WIND SHIRT
ECWCSアイテムで唯一パタゴニアが供給していたのがこちらのウインドシャツ。迷彩はUCP(Universal Camouflage Pattern)と呼ばれるデジタルカモ。’05年、第三世代。¥21600

 

COLD WEATHER WIND JACKET
撥水加工が施された、薄くストレッチ性のあるマルチカム迷彩生地を使ったウインドジャケット。BLIND INDUSTRIES AND SERVICES OF MARYLAND社製。’11年、第三世代。¥19440

 

LEVEL 5 快適性に優れるソフトシェル。

第二世代までアウターはゴアテックスのハードシェルのみだったが、2007年に登場した第三世代では撥水加工を施したソフトシェルがレベル5として登場。悪天候時以外の寒冷下では、ゴアテックスのレベル6ではなく、こちらの着用が推奨されるようになった。

COLD WEATHER SOFT SHELL JACKET & TROUSERS
防風・通気性を持ち伸縮性にも優れたソフトシェルのセットアップ。ボトムは靴を履いたまま脱着できるようファスナーが付属。上/’14年・下/ ’13年、第三世代。¥47304

 

LEVEL 6 ゴアテックス採用のハードシェル。

1985年の登場以来、ECWCSを象徴するアイテムとなっているのが、このゴアテックスパーカ。ウッドランド迷彩のものは古いモデルだが、これが真っ先に思い浮かぶというヒトは多いだろう。最初期のモデルはマーモット社のレインシェルがデザインの元になっている。

COLD WEATHER PARKA(2nd)
右の前期型に続く中期型はフードの脱着式ファーが 最大の特徴。前立てが太くなるなどの細かい変更も見られる。TENNESSEE APPAREL社製。’00年、 第一世代。¥19990

 

US NAVY WORKING PARKA
こちらもECWCSのジャケットから派生した海軍仕様のもの。右の空軍仕様もそうだが、陸軍のものとはディテールに違いが見られる。TENNESSEE APPAREL社製。’08年。¥15120

 

次ページでは、最強の防寒性を誇るLEVEL 7をご紹介。

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GO OUT編集部
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