米軍御用達の戦闘服システム「ECWCS」とは、何か?

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アウトドアウエアの機能を取り入れたアメリカ軍の戦闘服。

ECWCS(エクワックス)とは、Extended Cold Weather Clothing Systemの略称であり、日本語では拡張式寒冷地被服システムと訳される。アウトドアウエアに着想を得たこのシステムの全容を探ってみよう。

LEVEL1 ¥5616※(キャプテントム)、LEVEL2 ¥3024(メチャ)、LEVEL3 ¥13824(ハレル)、 LEVEL4 ¥21384(サンバス)、LEVEL5 ¥47304※ (キャプテントム)、LEVEL6 ¥19990(コズミック ジャンパー)、LEVEL7 ¥24624(ジャムクロージング)※セットアップのプライス。

 

“ECWCS”6つの注目ポイント。

エクワックスとは一体なんなのか。まずは、以下の6つのポイントからその特徴を見ていこう。

 

01. 透湿防水はゴアテックス一択。

第一世代の誕生以来、ハードシェルには一貫してゴアテックスが採用されている。今では様々なメーカーが透湿防水素材を製造しているが、先駆者ゆえの信頼性の高さが重要なのだろう。

 

02. アウトドアブランドも参入。

パタゴニアやワイルドシングスなど、GO OUTでもお馴染みのブランドがECWCSやPCUの開発・製造に携わっている。タグを見なければわからないが、そんなマニアックさもポイント。

 

03. 中間着はポーラーテックが活躍。

レベル3以下の保温層については、ポーラーテック社の素材が多く使われている。これも同社がフリースの先駆者であるがゆえ。特殊部隊用のPCUでは新素材の採用も積極的に行われている。

 

04. ヘビーデュティなつくり。

アウトドア用の民生品と異なり、レベル4以上のアウターは厚手の生地を使うなど、堅牢なつくりになっている。一方、ベースレイヤーなどは民生品と単なる色違いに過ぎない場合も。

 

05. レベル7はプリマロフトを採用。

アウトドアウエアの世界ではダウンが幅をきかせているが、ECWCSでは化繊のプリマロフトが活躍。水に濡れても保温性を失わない点や、薄くても高い断熱性を持つ点が評価されている。

 

06. Made In USAが基本。

他国と戦闘状態に陥った際にも供給に困らないよう、米軍の戦闘服はほとんどがアメリカ製となっている。この点は今や中国製が主流となった民生品のアウトドアウェアとの大きな違い。

 

次ページでは、ECWCS開発から採用までの背景を解説。

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GO OUT編集部
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