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3時のおやつはジェラートで。
どこへ行ったって逃げ場がないくらい、とにかく暑い。クルマに乗っていたって、太陽がガラス越しに突き刺してくる。少しでも暑気払いをせねばとやってきたのは、ジェラート屋「WABISABIYA」。
ここがまた、うまいんだ。
本場イタリアでも修行経験のある高野欽市さんが、地元の食材で作るジェラート。定番が5種類で、月替りのフレーバーが5種類、常時用意されている。
リーさんが選んだのは、定番メニューの「桐生の牛乳」と「ヘーゼルナッツほうじ茶」をコーンで。コーンが焼きたてだと知って、リーさんも「焼きたてですか? 最高じゃないっすか!」
味はもう最高で、カリッカリのコーンとジェラートのマリアージュがたまらない。後味もすっきりしているから、コーヒーとか、不要です。
「ヘーゼルナッツほうじ茶」は、コンテストで受賞歴もあるこの店のスペシャリテ。桐生に来た際は、ぜひぜひ御賞味あれ。
偶然見つけた隣町のユートピア。
時刻は15時過ぎ。「次、どこ行く?」なんて話していると、誰からともなく「パークにでも行く?」
リーさんと言えばスケートボード。そりゃ行くっきゃないのだけど、いかんせん、どこのパークも遠い。グーグルマップで見ると、桐生の隣、足利市の山奥に「足利スケートパーク」と出てきた。とりあえず、クルマを走らせることに。
近くまで行くと、木々が生い茂り、舗装もそこそこ。「こんな山奥にないでしょ〜」「むしろ、めちゃくちゃ人いて襲われたらどうする?」なんて会話をしていたら、ピンが指し示す場所に到着。おっ、なんか人がいる。おっ、パークっぽい!
「こんちわ〜」と入っていくと、ローカルたちがDIYで作ったパークが出現。そこでたまたま作業していたのが、足利市でスケートボードショップ「DAMAGED WORKS」を営む松井さん。彼を中心にパークの運営と管理を行っている。
7年前にオープンしたこのパークは「誰がきてもOKです。公園みたいな感じで使ってもらえたら」と松井さん。
あいさつもそこそこに、クルマに常に積んであるというスケートボードを取り出して早速滑り出すリーさん。「入院していて運動不足だったんで、いま、めちゃくちゃ下手なんです。なんで派手な技はなしで」と言いながらプッシュを繰り返す。ローカルが作った地面を味わうように、じっくり滑っていく。
「ここのパークは、決して新しくはないけど、愛がある感じがして好きですね。ローカルが大事にしている感じが伝わってくる。みんながDIYで作って、オリジナリティがあってね」
30分ほど楽しんで、気づけば時刻は17時。そろそろ帰路につく時間。
やっぱりドライブっていいもんだ。
スケートパークをあとにし、写真はないのだけれどたまたま見つけたロードサイドのスリフトショップへ寄ったり、群馬名物の「登利平」の弁当をテイクアウトして、1DAYドライブは無事、終了。
食べて、買って、滑っての1日。リーさん、今日のドライブ、どうでした?
「ダメだったとは言えなくない?(笑) でも、本当に楽しかったですよ。いろいろ巡れたしね」
近くもなく、遠くもない。けれど2時間もクルマを走らせれば、都心とはまったく違う景色が見られて、文化も風土も様変わりして旅気分が味わえる。飛行機や電車に乗らなくたって、クルマでピューと行けば、そこは異文化。
クルマ離れが叫ばれて久しいけれど、やっぱりクルマは、自由でいい。思いつくまま、気の向くまま、どこまでだって行けちゃうから。パークなんて、クルマがなきゃ行けないし、そういうとこでこそ、いい出会いがあったりする。
最後に、リーさん流のドライブの醍醐味を。
「目的地に行くこともだけど、ドライブって、手は塞がってしまうけど頭の中は自由じゃない? その時間に楽しいアイデアとか、閃きとか、頭の整理ができる感じも好きなんですよね。特に帰り道は目的も果たしたあとだから、余計、頭の整理が捗るというか。その時間が次の仕事に繋がったり、自分の人生と向き合う時間にもなるから、ボクはドライブが好きなんですよ」
次回は、誰と、どんな愛車で、どこへ行くのか。乞うご期待。
Photo/Shouta Kikuchi