キャンプの楽しみの一つである焚き火ですが、最近は自然保護や近隣のキャンプサイトへの配慮の観点から、焚き火マナーに関するキャンパーの意識も変わってきています。
そんな中、上級者たちはどんなスタイルで焚き火を楽しんでいるのでしょうか? こだわり派なGO OUTキャンパーたちの焚き火スタイルを拝見しました。
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2つの焚き火台を用途別に。
テントとタープを連結させたミニマルなサイト作りが秀逸なこちらのご家族は、まだまだ夜は冷え込むこともあり、2つの焚き火台を持参し豪勢に焚き火を楽しんでいるよう。
写真左側は「ネイチャートーンズ」の人気作タワーオブボンファイヤー。右側が「ソロストーブ」のレンジャーだ。なんでもそれぞれ燃料を分けることで異なる焚き火を楽しんでいるそう。
タワーオブボンファイヤーには別売りのオプションテーブルを3つ連結させた快適仕様。「正直3つもいらないかもしれませんが、やっぱりケトルやギアを置いておけるので便利ですよ」。
焚き火台の下には防火シートを敷いてしっかり芝への燃え移りを防止。「ふもとっぱらは風が強いので防火シートは欠かせませんね。子どももいますし、安全面には特に気を使っています」。
そしてもう一台が人気の冷めやらないソロストーブ。下部にはスタンドを取り付けることで、高さを出しつつ輻射熱を緩和。防火シートがなくとも芝生に優しい仕様だ。
ネイチャートーンズでは薪をくべて焚き火をするのに対して、ソロストーブでは持参のペレットを燃料に楽しんでいるという。
「夜はまだ冷え込むので、二次燃焼するソロストーブはペレットでガンガン燃やしてすぐに暖を取れるようにしています。それに対して、ネイチャートーンズの方は薪がパチパチと燃える揺らめきをしっとりと楽しんでます」。
焚き火台と燃料を用途別に使い分けるという上級者的な焚き火スタイルをみせるARKI family。マナーを守りつつも、しっかりとこだわりのスタイルで焚き火を満喫していた。
風対策も万全な焚き火基地。
ウッド製のギアを豊富に取り入れたナチュラルなスタイルで焚き火を楽しんでいたこちらのお二人は、陣幕×防火シート、そしてログスタンドといった焚き火ギアを揃え、まさに基地と言えるような万全の焚き火スタイルを展開。
ソマビト×風街道具店による焚き火陣幕は、防風機能だけでなく、焚き火ギアを吊り下げるラックとしても活用できるスグレモノ。「ふもとっぱらは風が強いのでこれは欠かせません。常に風の向きをみて、風上に向かって陣幕を張るようにしています。ギアもかけられて見栄えもいいので気に入っています」。
アマゾンで購入したという防火シートはあえて広く敷いている点にも頭が下がる。「とにかく風が強いので火の粉がとんでもカバーできるよう広めに敷いています。あと、防火シートが大きいと焚き火で出たチリや灰もまとめやすくて便利なんです」。
陣幕や防火シートを取り入れることで、マナーだけでなく自身の焚き火スタイルの快適性やコーディネートにも繋がっているようだ。
フル装備した定番焚き火台で安全快適に。
スノーピークのギアを中心に統一感のあるテントサイトを構築していたこちらのご夫婦。火周りも焚き火台の代表作といえるスノーピークで統一。
オプション品が豊富に揃うのも魅力のスノーピークの焚き火台だが、こちらではまさにオプションギアを総動員させることで快適かつマナーや安全性にも配慮されたスタイルを実現している。
焚き火を楽しむ上で焚き火台を囲うジカロテーブルはマストだというオーナー。「今回は2人ですが、多人数で焚き火を囲む際にはやっぱりこのジカロテーブルがめちゃくちゃ便利です。基本は焚き火で料理するので、調理器具や焚き火ギアをさっと置けるのも助かります」。
そして注目したいのは焚き火台の下に置いたこのベースプレートとスタンド。「もともとはジカロテーブルに高さを合わせるための台座として購入したんですが、灰も受け止めてくれて芝生に優しいので一石二鳥ですね」と、快適性と安全面を両立するキーアイテムとなっているようだ。
お気に入りの焚き火台たちを焚き比べ。
設営途中かと思えるほど生活のないミニマルなスタイルでデュオキャンプを楽しんでいたお二人は、サイトのギアの量には似つかわしくないほど多様な焚き火台を展開。
まるで露天商さながらに広げられた焚き火台の中にはおろしたてのモノも多く、なんでも今回のキャンプでテイスティングするが如く、実際に焚き比べてみる目的のようだ。
一風変わったシルエットのこちらは、かなり使用感のある年季の入ったボディから察する通り焚き火台コレクションのなかでもお気に入りの一台だとか。
アイアン製のBBQギアを送り出している「フレイムス」による人気モデルで、ボディと脚、3枚のプレートを重ねてまとめればキレイなL字型になるという洗練デザインの逸品だ。
「焚き火台って案外場所をとりがちですが、これはL字型にまとまるのでコンテナなどの隙間に入るので携行しやすいんですよ。ソロキャンプなどもっとミニマルにキャンプするときはこれだけ持ってくときもあります」。
そして、中でもおすすめだというのがこちら。ホームセンターなどを展開しているDCMブランドオリジナルの焚き火台で、売り切れ続出の大人気作だ。というのも、燃焼効率の良い二次燃焼モデルでありながら7000円以下という、圧倒的なコスパを実現しているのが理由だ。
火力が高く、燃焼が早いだけにこちらには防火シートを敷いて使用している。「今回初めて使うので、どのくらい燃えるのか計り知れないため、防火シートを用意しました」と、焚き火を楽しむ上で安全面にも余念がないようだ。
こちらも側面を底面のパネルをバラすことでかなりコンパクトにまとまる設計で、持ち運びやすい。その他の焚き火台を見てもいずれもコンパクトに収納できるものばかり。多種多様な焚き火台コレクションも、あくまでもミニマルスタイルの延長線上にあるようだ。
焚き火基地作りは、マナーを守りつつおしゃれに快適に!
今回は個性的でおしゃれな焚き火スタイルを実践している4つのキャンプサイトにお邪魔しましたが、ご覧の通り、いずれも芝への燃え移りや火の粉の飛散対策をしマナーをしっかり守っていました。
他にもたくさんのおしゃれサイトを拝見しましたが、上級者たちは必ず陣幕や防火シートを持参しており、みんなが安全にキャンプを楽しめる配慮にも抜かりがないようです。
ブームの到来でキャンプ人口が増えている今だからこそ、危険の伴う焚き火はマナーを守りつつ楽しみたい。
Photo/Takuma Utoo
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