スバルの総合雪国性能をガチ調査。新型アウトバックと豪雪トリップ!

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新型アウトバックの「総合雪国性能」を編集部がレビュー!

約半年前に編集部カーとして仲間入りし、GO OUT本誌でも好評連載中の新型アウトバック。日頃の取材やイベントで引っ張りだこの人気者だけに、ボク(編集部S)自身はタイミングがなく一度も乗ったことがありませんでしたが、冬になってようやくチャンスが訪れました。アウトバックの雪国でのポテンシャルを体験してみたい! いや、ただただ乗ってみたい!(笑) ※今回の撮影は2月末に行いました。

結論から言うと、お世辞抜きで最高のクルマ! 吹雪で前が見にくく普通なら怖さを感じるような場面でも安心安全。非の打ち所がない、というのが率直な感想。その理由は実体験に沿ってこれから詳しくお伝えしていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

目指すは新潟・糸魚川。片道350kmのロングドライブ。

さて、前置きが長くなりましたが、行き先はすでに決まってます。新潟県糸魚川市。1年前まで本誌で連載を担当していた「長者温泉ゆとり館」という温泉宿を目指しつつ、長野〜新潟あたりのスキー場にぶらり立ち寄るというプランです。スノボもできるし、温泉も入れるし、旧知の女将にも会える! ボクにとっては仕事と称したリフレッシュ旅行なわけで、片道350kmの道のりなぞ屁でもありません。カメラマンUTOOと2人、ウキウキ気分で出発しました。

乗ってすぐに実感したのが、見た目のボリューム感よりもコンパクトだということ。もちろん車内は十分広いのですが、見切りが良く、走りもキビキビ軽いためか、大きさを感じさせません。クルマを停めて外に出たときに初めて、こんなに大きかったのかと驚かされることもしばしば。とにかく「見た目以上に軽い」というのが第一印象でした。

ウワサの「アイサイトX」、その恩恵は!?

そして高速道路に入ってまず試したのが、スバルが誇る新世代運転支援機能「アイサイトX」のツーリングアシスト。いわゆる自動運転です。これまで何度か他社のものも体験したことがありますが、アイサイトXのツーリングアシストは再加速のタイミングが絶妙!

たとえば100km/hに設定して左車線を走っているとします。前方のクルマが80km/hで走っていればもちろん設定した距離をとって追従するのですが、追い越しの際にウインカーを出すと、スムーズに加速しながら車線変更してくれるんです。そのタイミングが実にストレスフリー。

たまたまジブンの運転と合っているだけかもしれませんが、車線変更し終わってから再加速するもの(タイムラグがあるもの)と思っていたのでいい意味で裏切られた感。車線変更のタイミングで、身構えることなく任せられるという印象。ロングドライブには必須の機能です。

雪道ではどうなんだ!?

写真は帰路に通った長野自動車道。あまりのドカ雪で視界最悪。雪壁ができて圧迫感さえ感じます。

さらに、今回の旅では吹雪の高速道路も体験しました。視界が悪く、白線が雪で覆われて消えてしまっている状況でも、前方のクルマを検知してさえいれば速度を合わせて追従してくれます。これは渋滞時の徐行運転でも活躍する機能ですが、雪道でもなくてはならないと感じました。

白線が見えない状況でも、アイサイトXで前方のクルマを検知してくれるので安心感がある。

ホワイトアウトするような状況ではさすがにアイサイトが切れてたくさん表示灯が点いたので焦りましたが、すぐに自動検知して解除したのでホッとひと安心。ただし雪道では、視認性の高い色のクルマ(白以外)やトラックの後ろに付いた方が良さそうです。

カメラマンUTOOも初体験という吹雪の高速道路。ジブンのクルマだったらガチガチに緊張してたと言うくらいなので、アイサイトXの恩恵を十二分に体感できたようです。

ちなみに、アイサイトのボクら的なマイナス面をあえて挙げるとすると「居眠り防止機能」。車内のセンサーで運転手のまぶたの動き(閉じ具合)を検知していて、これはこれでソロでのロングドライブには大変有り難い機能なのですが、その精巧さゆえ、目の細い人はすぐに警告音が鳴ります。カメラマンUTOOは笑って目が潰れるたびに警告音が鳴ってました(笑)。

一般道も絶好調♪でゲレンデへGO!

さて、話を戻します。そんなこんなで長野の安曇野ICを降り、ここから一般道で約2時間の道のり。白馬を通り越した先にある糸魚川シーサイドバレースキー場を目指します。縦型のタッチパネルディスプレイはスマホ感覚でマップ等が見やすく、ボクら的にはCarPlayが使えるのは非常にありがたい。当然、BGMは広瀬香美、一択です。

一般道を北上するにしたがって雪景色に。路面状況もだんだん怪しくなってきた。

一般道に入ると、アウトバックの走りの安定感がより顕著に体感できました。タイヤの接地感がありながらも、段差の衝撃は吸収してくれているというか。低重心かつ足回りがとてもしなやかで、雪の降り始めの不安定な路面状況でも抜群の安心感があります。安心感というと重そうなイメージがあるかもですが、前述したように走りはとても軽快です。

タイヤは、トーヨータイヤのSUV専用スタッドレス「オブザーブGSi-6」。氷雪路での安心感はこのタイヤの恩恵も大きかった。

ワンタッチでフラット化。ラゲッジルームが使いやすい!

スキー場に着きました。ラゲッジルームは十分すぎる容量。普段はキャンプ道具ばかり積み込むのですが、スノーボードなどの長物も斜めにすることなく余裕で収まります。

個人的に気に入ったのは、6:4可倒式リヤシートの操作感。ラゲッジルーム脇にある左右のレバーを引くだけで自動的にフラット化できるので、荷物を積み込む際にとても重宝します(後席側からもボタンで操作可能)。さらになんとリヤシートまでリクライニング可! これは多人数でのロングドライブも快適そうです。

立ち寄ったのは糸魚川シーサイドバレースキー場。到着して準備をしているときが一番楽しかったりする。

疲れ知らずで遊び倒す! そして最終目的地へ!

さて、本日一発目のお楽しみだったスノボタイム。ここは箸休め的に少々お付き合いください。ただ、4〜5時間のロングドライブ後でも疲れ知らずという点では、アウトバックのおかげなのではとも。ジブンのクルマだったら今ごろ肩と腰がバキバキだったかもです。とはいえ筆者は40代なかばのオッサンなので3時間ほど滑って早々に切り上げました。早く温泉に入りたい!(心の声)

スノボを楽しんだ後は、憩いの温泉宿「長者温泉 ゆとり館」を目指します。同じ糸魚川なので40分ほどの道のり。峠道に入ってみたりして、すこし遠回りしつつ夕方には無事到着。

こちらも午後になってガッツリ雪が降ったようで、ゆとり館前はまだ非圧雪のフカフカ状態。よし、ここは「X-MODE」の出番!と通常ならスタックしそうな場所にあえて駐車してみました。X-MODEは、電子制御で四輪の駆動力やブレーキを適切にコントロールし悪路からの脱出をサポートしてくれるらしいのです。

液晶ワンタッチでDEEP SNOW/MUDに切り替え、発進。難なく一発脱出! スタックした状態で試せばよかったですが、それはそれで不安でした(苦笑)。使ってみた感想としては、思っていたよりパワフルということ。ゆったりと脱出するのかと思いきや、アクセルを踏んだ分のパワーがちゃんと路面に伝わっている感覚。きっと電子制御で絶妙にコントロールしてくれているんですね。

今回の最終目的地である「長者温泉 ゆとり館」に到着。写真はここを運営する屋村夫妻と。にしても、雪がすごすぎる。
長者温泉ゆとり館 新潟県糸魚川市木浦18778
ゆとり館のお風呂は決して広いとは言えないが、長年にわたって地域住民に愛される憩いの温泉。「冷え切った体に熱めのお湯がジンジンきます。ホント最高です〜!」

熱々の温泉に浸かって旅の疲れを癒やしたら、今回は特別に囲炉裏で地産の焼き物をいただくことに。ちなみに、ゆとり館自体にも宿泊できますが、すぐ裏にある古民家を改装して民泊をスタート予定とのこと。取材時はリノベの真っ最中でしたが土間リビングに薪ストーブが設置された素敵なお宅になりそうです。本当にお世話になりました! 

アウトバックの「雪国性能」は総合的に文句なし!

車両撮影中、この色もいいよね〜!なんて気さくに話しかけてくれたゆとり館の常連さん。なんでも同じアウトバックを注文中とのことで、去り際にふと目をやると前世代のアウトバックに乗っているではありませんか。そこだけ切り取ってもスバル(アウトバック)の雪国での信頼感は絶大なものがあるんだなと感じました。

ちなみに、アウトバックにはシートヒーターやステアリングヒーターが標準装備されている。都内ではほとんど日の目を見ることのない機能ですが、氷点下が当たり前の雪国では絶対に必要だと思いました。

今回の旅では不慣れな雪道での運転が続き、ベースの四駆性能の高さやアイサイトXの恩恵を肌で感じましたが、X-MODEやラゲッジルームの使い勝手など、総合的に見てもアウトバックってめちゃくちゃいいクルマだなぁと。タフなルックスは街でも映えるし、外遊びの相棒としても超頼りになる、GO OUT的に非の打ち所のないクルマということを再認識できた良き旅となりました。

スバル レガシー アウトバックの詳細はこちら→ www.subaru.jp/legacy/outback/

Photo/Takuma Utoo,GO OUT編集部

GO OUT最新号では雪国在住の本格スノー派が体験!

好評発売中のGO OUT vol.162 では、今回乗った編集部カーを雪国在住のスノースポーツ好きが体験した模様をお届け。興味がある方はぜひ「GO OUTBACK」連載ページをチェックしてみてください! ちなみに本特集は「DIY STYLE」。おしゃれアウトドアなDIY達人たちの愛用道具や楽しみ方を一挙紹介しています。

 OUTDOOR STYLE GO OUT vol.162 定価 ¥850
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