リカバリーシューズは、運動後の疲労回復をサポートするために生まれたフットウェア。分厚いソールとやわらかなクッションが足への負担を軽減し、ランニングや登山後はもちろん、立ち仕事や旅行、キャンプやフェスと、日常からアウトドアまで活躍する。デザインも豊富で、快適さとファッション性を兼ね備えた、新しい定番シューズといえる。

リカバリーシューズとは?

リカバリーシューズとは、運動後の疲労回復をサポートすることを目的に開発されたシューズのこと。ランニングや登山、トレーニング後に履くことで、衝撃を和らげ、足への負担を軽減してくれるのが特徴だ。

分厚いソールとやわらかなクッション性によって、足裏の疲労を癒やしながら歩行を快適にしてくれる。

もともとはアスリートのリカバリーを想定して誕生したアイテムだが、いまではその快適さから、一般ユーザーの普段使い用へへと用途は広がっている。立ち仕事の合間や、空港などでの長時間移動、さらにはキャンプやフェスといったアウトドアシーンでも活躍する。快適性とファッション性を兼ね備えた、新しいカテゴリーのフットウェアといえるだろう。

リカバリーシューズの魅力

リカバリーシューズの最大の魅力は、なんといってもその履き心地。
厚めのミッドソールが着地時の衝撃を分散し、足首や膝への負担を軽減してくれる。

さらに通気性や軽量性にも優れたモデルが多く、蒸れにくく快適。長時間履いていてもストレスを感じにくいのが特徴だ。

特に実感できるのは、ランニングや登山のあと。

全力で走ったあとや、膝やふくらはぎを酷使したあとに、リカバリーシューズに足を入れると、まるで足裏がふわっと解放されるような感覚に包まれる。

疲れ切った筋肉を無理に働かせるのではなく、自然に「休ませながら動ける」状態へと切り替えてくれる。ロードランナーなら大会帰り、登山者なら下山後の駐車場や温泉までの道で、その効果をダイレクトに味わえるだろう。

アウトドアシーンでも活躍

リカバリーシューズは、アウトドアフィールドでも使いやすい。

テント設営を終えたあと、スニーカーやブーツから履き替えれば一気にリラックスモードへスイッチ。焚き火を囲む時間や、テントサイトでのチルタイムに最適だ。

また、芝や砂利、ウッドデッキといった多様な地面でも厚めのソールが安定感を確保してくれる。

サンダル感覚で気軽に持ち運べるため、キャンプギアのひとつとしてバッグに忍ばせておくのもおすすめ。旅先でのセカンドシューズとしても優秀で、アウトドアと親和性の高い存在だ。

タウンユースとしてのファッション性

タウンユースとしてのファッション性も魅力のひとつ。

スポーティな装いはもちろん、カジュアルな街歩きにも自然に馴染むため「リカバリー=運動後」という枠を越え、日常からアウトドアまでシームレスに活躍してくれる存在になっている。

さらに、旅行やフェスでも頼れる存在。広い空港での乗り換えや、音楽フェスでの立ちっぱなしの時間は、通常のスニーカーでは足が悲鳴をあげがちだ。しかしリカバリーシューズなら、そんなストレスを軽減してくれるので、最後まで快適に過ごすことができる。

リカバリーシューズの種類

リカバリーシューズとひと口にいっても、そのスタイルはさまざま。

代表的なのは「スリッポン」「サンダル」「スニーカー」の3タイプだ。形状やフィット感が異なるため、自分のライフスタイルや履きたいシーンに合わせて選ぶのがベスト。

スリッポンタイプ

もっとも汎用性が高いのがスリッポンタイプだ。

シューレースがなく、すっと足を滑り込ませるだけで着脱できる手軽さが魅力。クッション性に優れたモデルが多く、旅先のホテルや空港移動はもちろん、キャンプ場でも活躍する。テントを張り終えてリラックスしたいときや、ちょっと近くの売店に行くときなどにも便利。

見た目はシンプルでスタイリッシュなものが多いため、タウンユースのスニーカー代わりとしても活躍する。

サンダルタイプ

夏場の定番として人気なのがサンダルタイプ。

通気性が高く、素足でもソックス合わせでも快適に履ける。軽量でかさばらないので、キャンプやフェスに持っていくセカンドシューズとしても最適だ。

海辺のアクティビティや川遊びなど、水辺との相性も抜群。さらに、街でもトレンド感のあるスポーツサンダル風にコーディネートできるため、夏のデイリーフットウェアとしても愛用者が増えている。

スニーカータイプ

歩行性能をより重視したいならスニーカータイプがおすすめ。

見た目は通常のスニーカーに近いが、ソールはリカバリーシューズ特有の厚さとやわらかさがあるため、長距離移動やトレーニング後の足をしっかり癒やしてくれる。

ランニングのクールダウンや登山後の移動用としても重宝するほか、旅行で1日中街歩きをするようなシーンにも強い。

デザインバリエーションも豊富で、アウトドアブランドからタウンユースに馴染むモデルまで揃っているのも魅力。普段履きとリカバリーの機能を両立させたい人にぴったりのタイプだろう。

リカバリーシューズの選び方

種類が豊富なリカバリーシューズは、どれを選ぶかで快適さも印象も大きく変わる。自分に合った一足を見つけるために、チェックしておきたいポイントを紹介する。

クッション性と反発力のバランス

リカバリーシューズの肝はソールにある。やわらかく沈み込むようなクッション性は、足裏の疲労を癒やす最大の魅力だ。

ただし、やわらかすぎると歩行時に推進力が弱まり、逆に疲れやすくなることもある。街中や空港など長距離を歩くシーンでは、ある程度の反発力がある方が快適。

逆に、キャンプのように設営・撤収で立ちっぱなしになる場面では、沈み込み重視で足を包み込むようなやわらかさがおすすめ。

シーンに応じて、クッション性と反発力のバランスを見極めたい。

フィット感と着脱のしやすさ

スリッポンやサンダルタイプは着脱のしやすさが魅力だが、長時間歩くならホールド感も重要だ。

キャンプでテントから出入りするときはサッと履ける方が便利だが、旅行や街歩きで数時間歩き続けるならフィット感の高いモデルを選びたい。かかとが浮かないか、甲のホールドがしっかりしているかなどを確認すると安心だ。

デザインとファッション性

リカバリーシューズは機能だけでなく多様なデザイン性も魅力。

厚底ソールを活かしたボリューム感のあるモデルや、都会的なスニーカーデザインのモデルまで幅広い。

街ではアウトドア要素を取り入れたコーディネートにハマりやすく、フェスやキャンプでも存在感を発揮する。普段のファッションにもさりげなく取り入れられるデザインを選べば、日常からレジャーまで自然と出番が増えるはずだ。

軽さと携帯性

Bumpyのサンダル

もうひとつ見逃せないのが軽量性。

リカバリーシューズは旅行やアクティビティで「2足目」として持ち運ぶシーンも多い。キャンプに持参して設営後に履き替える、フェスでスニーカーからチェンジする、旅先のホテルでくつろぐ──そんなシーンでは軽くてコンパクトに持ち運べることが重要。

パッカブル仕様のモデルや、EVA素材でとにかく軽いものはバッグの隅に忍ばせても邪魔にならない。セカンドシューズとしての利便性を考えると、軽さと携帯性は重要なポイントだ。

おすすめのリカバリーシューズメーカー・ブランド

リカバリーシューズはブランドごとに個性があり、履き心地やデザインの方向性が異なる。クッション性を極めたものもあれば、ファッション性に特化したもの、日本人の足型に寄り添って作られたものまでさまざま。

ここでは特に人気が高く、信頼できる代表的なブランドを紹介する。

HOKA(ホカ)

ORA RECOVERY SLIDE SWIRL ¥8800

ホカはランニングシューズブランドとして世界的に人気を集めているが、リカバリーシューズにおいても圧倒的な存在感を誇っている。

最大の特徴は厚底ソールによるクッション性の高さで、着地時の衝撃を分散し、膝や腰への負担を和らげてくれる。運動後の疲労した足を優しく包み込み、自然とリラックスできる感覚をもたらすのだ。

さらにデザインも洗練されており、スポーツ後にそのまま街に出ても違和感がない。ランナーや登山愛好者だけでなく、ファッション感度の高い層からも支持を集めている。

ORAシリーズはソフト層×弾性層の“二層構造”で、クッション性に加えてアウトソールの“耐久・安定”も意識した作り。普段履き~移動の相棒にしやすい。

OOFOS(ウーフォス)

OOriginal ¥6380

ウーフォスはリカバリーサンダルの代名詞ともいえる存在で、高い支持を得ている。

最大の魅力は独自素材「OOfoam」にあり、一般的なソールと比べて衝撃の反発を37%抑えることができ、歩くたびに足裏全体をふわりと支えてくれる。立ち仕事の後やトレーニング後に履けば、驚くほど足が軽く感じられるだろう。

サンダルタイプが中心で、着脱がしやすく持ち運びも簡単。シンプルなデザインはタウンユースにも馴染み、長時間の移動でも快適さを維持できる。まさに“足の休息”を体現したブランドだ。

高温や直射日光での乾燥は縮みの原因になるため、夏場の取り扱いに注意することで、長く愛用できる。

rig(リグ)

mguu ¥10780

リグは日本初のリカバリーシューズブランドとして2019年に誕生したブランド。日本人の足型を研究して作られており、幅広の足や甲高の足にも無理なくフィットする点が特徴だ。

やわらかいクッション性と自然な反発力のバランスがよく、キャンプやフェスの合間に履き替える一足としても非常に優秀。

さらに日本発ブランドらしく、アウトドアシーンとの親和性を意識したデザインも多く展開している。リカバリーシューズに機能性だけでなくカルチャー性を求める人にとっては魅力的な選択肢となるだろう。

TELIC(テリック)

ALLROADS-S ¥12980

テリックはアメリカ発のブランドで、医療現場でも推奨されるほどリカバリー効果の高さが評価されている。

独自配合のEVA素材が生み出すやわらかいクッションは、足を包み込むような履き心地を実現している。素足で履いても快適で、夏場のサンダルとしても活躍する。

さらに、衝撃吸収の保持性に優れ、一般的な靴より“長く特性が続く”のも特徴。

価格帯が比較的手頃であることも大きな魅力で、リカバリーシューズを初めて試す人でも導入しやすい。豊富なカラーバリエーションも展開しており、ライフスタイルに合わせた選び方ができるのもうれしいポイントだ。

BUMP(バンピー)

Bumpyのサンダル

bumpy packable ¥7150

老舗ゴムメーカー・広島化成発の、新進気鋭のリカバリーシューズブランド「BUMPY」。凹凸したアウトソールを重ねて噛み合わせ、ドローコードでひと束にできる“持ち運べるリカバリー”が最大の特徴。

さらにクッション性の高いフットベッドと、緩やかなアーチサポートで疲れた足をやさしく受け止めるうえ、アウトソールはそれなりの硬さで歩きやすさも確保。

アウトドアはもちろん、日常使いから旅行のサブシューズとしても使いやすいちょうど良いデザインも魅力だ。

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