「ボルボ」史上最小SUVの電気自動車「EX30」。“北欧”で乗ってきました!! vol.1【Ice Track 編】

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スウェーデン開催のボルボ・EX30試乗会「The Big Winter Drive」に、GO OUTが参加!!

日本でも発売が開始された「ボルボ」史上最小SUVの電気自動車である「EX30」。スウェーデンで開催された国際試乗会「The Big Winter Drive」に、なんと!! GO OUTに声をかけていただき、名誉あるチーム・ジャパンの一員として参加してまいりました。

ということで、「The Big Winter Drive」の見どころをたっぷりお届けできればと思っておりますが、まずはレポート・第1弾となる“アイストラック編”として、雪道から氷上までEX30の実力をご報告いたします!!

2030年までに電気自動車のみを販売する完全なEVメーカーになることを目標としている「ボルボ」が、ピュアエレクトリックモデルの日本第3弾として導入したのが「EX30」。そんなEX30のスウェーデンでの試乗会のスタート地点は、首都ストックホルムから飛行機で約1時間半の北部に位置する、ラップランド地方の玄関口となるルレオ空港です。

スウェーデンのルレオ空港に到着すると、おしゃれなデザインのディスプレイがお出迎え。ブリーフィング後は早速、駐車場にずらりと用意された「EX30」に乗ってテストドライブ開始。
Google搭載のセンターディスプレイのGoogleマップに、今回3日間のルートの目的地、経由地がすべて登録されているので、道案内はナビに従うだけ(笑)。

アイストラック(氷上走行)で、ツインモーター「EX30」のスゴさを体感!!

約100km北上する雪道ドライブで到着したハラッズは、北極圏の近くということで、当日の最低気温はマイナス10度……。そんな極寒のハラッズから、さらに約15kmの林道をゆるやかに登った、ボーデンにある湖がアイストラック(氷上走行)の会場。クルマが走れるコンディションに整えているとはいえ、広大な湖が凍結している様子は圧巻!!

ディスプレイのGoogleマップを航空写真モードにすると、現在地は湖(笑)。つまり、この広大な湖すべてが凍って、氷上走行のアイストラックになっているということ!!
スラローム、ELKテストと書かれた黒塗りエリアがジブンで運転できるコースで、75か所のコーナーがある約3.7kmの周回コースは、ボルボのエンジニアが運転するEX30に同乗。せっかくなので後席に座ってみましたが、攻めたドライビングでも、乗り心地よし(笑)。
日本でも発売中の後輪駆動のシングルモーター・エクステンデッドレンジ(ボディカラーはクリスタルホワイト)、時期未定だが年内に日本導入予定の全輪駆動・ツインモーター(ボディカラーはヴェイパーグレー)を乗り換え、スラローム走行にチャレンジ。

発進時から最大トルクを発生するEVは、アクセルを踏んだ瞬間にグッと加速するので、雪道はもちろん氷上にも強い、ということはわかっていましたが、シングルモーターのRRでもほとんどスリップすることなく、ツインモーターのAWDとなるとまるで舗装路のような感覚で、その安定感はガチでスゴかった!!

60km/hからの急ブレーキ体験のELKテストは、エルク=ムース(ヘラジカ)やトナカイが道路に飛び出してくるスウェーデンらしいネーミング(笑)も、ゴゴゴッと氷上の全輪を制御している感覚で、難なくクリア。ボルボらしい、安全性の高さも体感できました。

氷上走行でも役立つ機能がワンペダルドライブ。アクセルを戻せばブレーキを踏まずとも減速してくれるので、ステアリング操作に集中できる。ツインモーターモデルは、全輪駆動を常時オンにする設定もあり。
アイストラックでの氷上試乗車も公道試乗車と同じく、EVらしい20インチの大径ホイールにミシュランのスタッドレス、X-ICE NORTH 4を装着。
ビビッドなボディカラー、モスイエローのEX30も展示。ルーフキャリアにはスペシャライズドの自転車を積んで、外遊びにも使えることをアピール。
XC40のピュアエレクトリックモデルである「XC40 Recharge」のブラックエディション。オールブラックのスタイリングが、スタッフのコーディネートにお似合い。
3列シートを備えた電動プレミアムMPVとして発表された「EM90」も発見!!

“北欧”の豊かな自然で育まれた、スタイリッシュでサステナブルなEV。

日本ではC40 Recharge、XC40 Rechargeに続く第3のEVとなる、ボルボ“史上最小”SUVの「EX30」。凹凸が共存したサイドパネル、子どもがひと筆書きできることを意識したリアビューなど、北欧デザインの家具のように長く愛用できる、ぬくもりのあるモダンでスタイリッシュな外装は、EV特有のグリルレスのフェイスを活かしたクリーンなデザインに仕上げることで、塗装済みパーツを削減。バンパーガードも無塗装とすることでリサイクルしやすくしています。

そうした努力が、カーボンフットプリント(原材料の調達、生産、ユーザーの使用、廃棄、リサイクルまでの全工程で排出された温室効果ガスをCO2量で表したもの)を減らすことにつながり、このカーボンフットプリントも、ボルボ“史上最小”となっています。

VOVLO EX30 Twin Motor Performance
こちらは年内中の日本導入がウワサされている、フロントとリアにそれぞれモーターを搭載した全輪駆動モデルの「ツインモーター パフォーマンス」。0-100km/h加速は3.6秒を記録し、ボルボ史上最速の加速を実現!! ボディカラーはクラウドブルー。【SPEC】全長4235×全幅1835×全高1550mm ホイールベース2650mm 車両重量1885kg 最高出力315kW(前115+後200、428hp) 最大トルク543Nm(前200+後343) バッテリー容量69kWh 一充電走行距離WLTPモード450-445km 電子制御AWD ※スペックは欧州参考値
最新のボルボのアイコンであるトールハンマーヘッドライトの横幅を長く、バンパーを上に配置することで、ロボット?のような表情を生み出しているフロントフェイス。センサー類、エアダクトは無塗装のブラックパーツ内に設けているのですっきり。
リアのバンパーガードもリサイクルしやすい無塗装だが、上部を磨いたようなデザインに仕上げることで、2つのパーツを組み合わせているように見える。

こうしたサステナブルへの取り組みは、インテリアまで徹底しており、全4色(日本は2色)ある内装のなかで、“ブリーズ”のパーティクル・パネルは、PVCの窓枠やローラーシャッターを粉砕した再生素材を採用し、“ミスト”のテーラード・ウール・ブレンドのシートは再生ポリとウールの混紡、“パイン”のフラックス・パネルは再生可能な亜麻の繊維で練られたリネン、“インディゴ”のデニムはジーンズの廃棄繊維を使用するなど、テーマ別にリサイクルマテリアルや、自然を感じる天然素材を取り入れています。

ちなみに、外装のボディカラーのモスイエローは花崗岩の薄い苔、クラウドブルーは夜が長い時期の恵みの光、内装のテーマは光、森林浴、オーロラなど、それぞれスウェーデンの豊かな自然からインスピレーションをうけていることも印象的でした。

センターディスプレイにすべての機能を集約したコックピット(欧州仕様は左ハンドル)。前方にメーターがないから、コンパクトでスクエアなステアリング形状として、広々とした視界も確保。スポーティなグリップも◎。また、左右対称なので左ハンドルと右ハンドルの移行がしやすく、カーボンフットプリントも削減しているそう。
画面上部にスピード、ギアポジションなどメーターパネルの要素を表示し、Googleマップ、Spotifyなどのアプリ、ワンペダルドライブ、制限速度警告のオンオフ、エアコン、シートヒーターの調整に加え、ハザード、サイドミラー、グローブボックスの操作まで可能。Google搭載なのでアシスタントはアイコンをタッチせずとも「OK、Google」で機能。
5つのスピーカーを内蔵した「ハーマン・カードン」のサウンドバーを、インパネ前方の左右いっぱいに設置。ドアパネルにスピーカーを設置する必要がなくなり、足元スペース拡大やドアポケットの大型化も実現。もちろん、サウンドもグッド。
インパネ同様、ドアパネルにもPVCの窓枠やローラーシャッターを粉砕した再生素材の「パーティクル・パネル」を採用し、スタイリッシュなドアハンドルを装備。
撮影車の内装「ブリーズ」は、リサイクル素材を用いたピクセルニットに、パインオイルを原料に取り入れた3Dニット素材のシートを採用。ポジションを調整できる電動パワーシートの四角いレバーは、おしゃれ家電のような直感的な使い心地。
D、R、Pなどのギア操作はステアリング右奥のレバーで。左のレバーはウインカーとワイパー用。スマートキーの進化も驚きで、もはやイグニッションのオンオフもなく、鍵を持って運転席に座るとオン、鍵を持ってクルマを離れると自動でオフ&ドアロックまで!!
ディスプレイで設定できる「アンビエントライト」は、スウェーデンの四季を感じられる5つのモードから選択可能。個人的にはノーザンライト(オーロラ)が好み。

センターディスプレイに機能を集約して生み出された、機能的でおしゃれなユーティリティ。

一般的なクルマのコックピットには、ディスプレイのまわりにハザードやオーディオ、エアコンなどの物理的なスイッチ、センターコンソールあたりにシフトレバーや走行モードのスイッチがあったりしますが、「EX30」は、すべての機能をセンターディスプレイにまとめることで、車内のスペースを自在に有効活用しています。そんなボルボらしい、デザイン性にもこだわったユーティリティの数々をご紹介。

ドリンクホルダーはアームレストの下からスライドするプッシュ式で、その下に見えるフタを開けるとUSBソケット付きの収納スペースもある。
ディスプレイ下にある用意されたスマホ収納スペース。左側だけワイヤレス充電可能。
ディスプレイのアイコンをタッチすると開く、センターコンソールボックス。
ヘッドレスト横のレバーで操作できる、6:4分割可倒式のリアシート。どちらも倒すと結構なラゲッジ容量に拡大。後席がある状態でも2人分の大きめスーツケースは積載できた。
通常は何リットルなど数値で表されるラゲッジの積載容量って分かりにくいよね?ということで、具体的かつ視覚的にイメージできるようにした遊びゴコロあるリアゲートのグラフィック。
前席から後席までひとつながりの大型ガラスルーフは開放感バツグン。調光と紫外線カットの機能を備えているので、快晴時でも眩しさは感じない。

氷の彫刻づくりに挑戦し、“テンティピ”の大型テントで郷土ランチを満喫。

「The Big Winter Drive」は、EX30の試乗だけではなく、EX30の“サステナブル”なクルマづくりにもとづいた、北欧・スウェーデンらしいライフスタイルを体験できるプログラムも多数用意されており、アイストラックの会場では、ボルボのCARデザインにちなんだ「氷の彫刻セッション」に参加することに。

“のみ”で作る氷のブロックの彫刻ということで、まずは先生がお手本を披露。ゴリゴリ切るというより、サクサク削ってふわふわな氷を作る、かき氷機になったようなキブンで意外と気持ちよし(笑)。
上が完成見本となるEX30のシート。このカタチを目指して用意された型紙をあて、のみで削って、ワイヤーブラシや紙やすりで整えるという作業を繰り返す。下はボクではなく(笑)、チーム・スウェーデンのメンバーが仕上げたもの。みごとな仕上がり!!

氷の彫刻セッション後のランチは、ルレオを拠点にするHEMMAGASTRONOMIのシェフによる、地元産の食材を用いたサステナブルなメニューで、EX30が生産工程での廃棄物が最小限に抑えられていることにちなんだもの。そのスープマグが“ククサ”を使っていたり、会場のテントが“テンティピ”だったり、そういえばここは、北欧発祥のアウトドアギアたちの本場だ! と、勝手に盛り上がってました(笑)。

ラップランドに古くから伝わる白樺のコブをくり抜いて作るマグカップが発祥のククサ(日本でもキャンプギアとしておなじみ)で、寒い地域ならではのちょっと塩分多めのスープをいただき、アウトドアグリルで焼き上げたお肉は、口の中でほろほろになる柔らかさ。
ホスピタリティエリアには、日本ではおしゃれキャンパーに人気のスウェーデン発、Tentipi(テンティピ)のテントが。大型のティピーがラインナップされていることに驚きつつ、大小さまざまなテントが雪上に張られている姿をみることで、ラップランドの先住民族サーミ人の住居がベースで、スウェーデンの北極圏近くで開発しているという姿勢をリアルに理解できた。

「ボルボ」が用意していた、“北欧”ブランドの防寒ギアたち。

日本だけでなく、アメリカ、ヨーロッパ、中国、韓国と、世界中のライフスタイル系メディアやYouTuber、インスタグラーなどが参加する、バラエティ豊かな国際試乗会ということで、北欧の寒さをなめるな! といわんばかりに、ボルボから防寒アイテムが一式用意されておりました。そのグッドセレクトなラインナップをご紹介。

北欧の中でもボルボと同じ、“スウェーデン”のアウトドアブランドである「HOUDINI(フーディニ)」からは、防水素材にプリマロフトのインサレーションを封入したロングコート、ミッドレイヤーにポーラテックのフリースジャケット、サイドにロングファスナーを備えた防水シェルパンツを用意。ストックホルムの中心部には路面の直営店もあった。
ノルウェー発のウールウエアブランド「ACLIMA(アクリマ)」の上下インナー、スウェーデンで60年以上続く靴下専科ブランド「Cansocks」のウールソックス。どちらも保温性、着心地ともにバツグン!!
スウェーデンのフットウエアブランド「ICEBUG(アイスバグ)」のスノーブーツは、強力な防滑アウトソールを備え、昆虫のアイコンも印象的。グローブはスキー&スノーボード派にもおなじみの「HESTRA(ヘストラ)」。ヘストラはスウェーデン南西部に位置する小さな街の名前。

ちなみにアイストラックからの帰り道では、トナカイの群れに遭遇!! フツーに車道沿いの林を集団で移動し、道路を渡りそうな雰囲気もあったので、アイストラックでのELKテストはジョークではなかったんだなと実感(笑)。

北極圏周辺に分布するトナカイ。野生のようだが、首輪と鈴をつけているのでじつは飼い主がいるそう。ちなみに、ムースと呼ばれる世界最大のシカも野生で生息しており、電車と衝突することもある!! とか(チーム・ジャパンのスウェーデン在住先輩たち談)。

自然に優しく、自然を楽しむ、新しくて豊かなライフスタイルを送りたい、アウトドア派に。

今回の試乗で訪れたスウェーデン・ハラッズは北極圏のすぐ下のエリア。こんな極寒の地でもバッテリーが持つのかしら? という心配は取り越し苦労で、3日間の試乗の間まったく不安なく運転でき、航続距離も十分なので期間中に一度の充電があっただけ、ということもお伝えしておきます。

日本においては、立体駐車場に入るサイズのコンパクトSUVということで、都市部のニーズにもフィットする「EX30」ですが、欧州では来年から特別仕様車の“クロスカントリー”が登場することも発表されています!!

ボルボの“クロスカントリー”といえば、車高をアップし、スキッドプレートなどを装着したアウトドアスタイルでおなじみのアレンジモデルだけに、日本導入は未発表ですが……、そんな期待も込めて(笑)、外遊び派EVの大本命になるのではないかと!

自然に優しく、自然を楽しむ、新しくて豊かなライフスタイルを送りたい。そんなアウトドア派のピュアエレクトリックな相棒CARとして検討してみては?

“The Big Winter Drive”のレポート第2弾番外編も、ぜひご覧ください!!

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GO OUT編集部
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