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■新型GLAよりも235mmの延長で3列シート化を成立
2020年6月25日、メルセデス・ベンツGLAと同時発表されたGLBは、日本で一番の品揃えを誇る、SUV王国に加わるブランニューモデル。AクラスやGLAと同じ「MFA-Ⅱ」モジュラープラットフォームが使われていています。
Aクラスに対してBクラスは、居住性や積載性が高められているパッケージングに特徴があり、GLAとGLBも同じ関係と考えていいでしょう。ただし、新型GLBの日本向けは3列7人乗り仕様のみで、2列5人乗りは設定されていません。
新型GLBのボディサイズは、全長4650×全幅1845×全高1700mm、ホイールベースは2830mm。新型GLAは、全長4415×全幅1835×全高1620mmですから、GLAよりも235mmも長く、10mmワイドで、80mm背が高くなっています。
日本製SUVと比べると、トヨタRAV4が全長4600×全幅1855×全高1685mmですから、日本ではミドルサイズといえる堂々たる車格を備えています。
エクステリアからは、新型GLAと似たフロントマスクが目を惹く一方で、ルーフラインやキャビン、リヤまわりのフォルムなどからは3列シート化への配慮(影響)も感じられます。
フロントとリヤエンドを垂直気味にすることで、SUVらしい力強さと居住性、積載性の両立を図る狙いがあるのではないでしょうか。
さらに、フロントからリヤにかけてボディ下部を守るプロテクターを配することで、SUVらしい機能美が表現されています。
■日本仕様は、3列シート車が上陸
インテリアは現行Aクラス以降の流れを汲むデザインで、新型GLAと同様にモダンな仕立て。
このGLBでは、助手席前のダッシュボード中央部やセンターコンソールのスイッチなどに、力強さを表現したというアルミニウム調チューブのデザインが施されています。
また、標準仕様のシートバック中央部に、斜めに走るステッチでひし形状の模様を作り出すシートを採用。力強さだけではなく、ラグジュアリーなムードも演出されています。
導入時のエンジンは2タイプで、FFの「GLB 200 d」には新型GLAと同じ「OM654q」型の2.0L直列4気筒ディーゼルターボが搭載され、最高出力150PS(110kW)、最大トルク320Nmの数値も同じ。
また、「GLB 250 4MATIC スポーツ」には2.0L直列4気筒ガソリンターボ「M260」型が積まれ、こちらは最高出力224PS(165kW)、最大トルク350Nmというアウトプットになっています。
なお、4WDは新型GLAと同じシステムで、ドライブモードにより前後トルク配分が変わります。
「ECO/コンフォート」では「80:20」、「スポーツ」では「70:30」になり、悪路走行時には、四輪駆動クラッチがセンターデフのように作動し、基本トルク配分は「50:50」になるそう。なお、GLBの最低地上高は、新型GLAと同様200mmとなっていて、悪路や街中での段差でも安心して走破できるはず。
気になるのは3列シートの広さとアレンジでしょう。セカンドシートはGLAと同じく140mmのスライドが可能(6:4分割式スライド)。
また、バックレストは8段階で角度調整ができます。サードシートは、2列目シートのバックレストにあるロック解除レバーを操作することで、2列目シートが前に倒れてスライドし、ワンタッチで乗り降りできます。また、3列目シートを使わない場合は、すっかりと格納できます。
そのほか、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」やテレマティクスサービス、先進安全装備も標準化されていて、最新のメルセデス・ベンツモデルに相応しい充実機能が享受できます。
価格は「GLB 200 d」が512万円、「GLB 250 4MATIC スポーツ」が696万円です。新型メルセデス・ベンツGLBは、ミニバンはスタイリング的に好みではないけれど、イザという時に7人乗れる3列シート車が欲しいというニーズを満たすSUVとして日本に導入されます。
(塚田勝弘)
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