凍った湖の上で釣りを楽しむという抜群の非日常感で人気のアイスフィッシング。真っ白な湖の上に色とりどりのテントが並ぶ風景は、冬の風物詩となっている。氷上ワカサギ釣りが楽しめる湖は日本に数あるものの、その中でも究極のフィールドと言えるのが、北海道の朱鞠内湖(しゅまりないこ)。
その日本離れしたロケーションがアラスカやフィンランドにも例えられる朱鞠内湖は、いったいどんなフィールドなのか? 朱鞠内湖でのワカサギ釣りの楽しみ方とともにご紹介。
Table Of Contents : 目次
自然豊かな神秘の湖「朱鞠内湖」。
旭山動物園が人気の旭川から北へ直線距離で約60㎞。蕎麦が名産の幌加内町の北部にある日本一大きな人造湖が朱鞠内湖。原生林に囲まれた壮大なスケールの景観は、北欧や北米に例えられるほど、自然豊かな北海道の中でも特に魅力にあふれたフィールドだ。
東京ディズニーランド約30個分もある湖は、冬になれば見渡す限りの純白の湖面に。日本最低記録の-41.2℃を記録したほど“しばれる”寒さのエリアで、北極などの極地に行く前の事前練習の場所としても利用されているほど、エクストリームな場所なのだ。
また、幻の魚、天然の「イトウ」が生息していることから「神秘の湖」と呼ばれて、釣り人憧れの聖地としても有名だ。
朱鞠内湖で楽しむ、氷上ワカサギ釣り。
そんな朱鞠内湖でのワカサギ釣りは、見渡す限りの純白の湖面で厚さ1m超の氷の下の魚を狙う。
真っ白な湖の上に並んだテントの中で、小さなアタリに一喜一憂しながら楽しむ釣りは、寒さも忘れて熱中すること間違いなし。
氷点下30℃の世界では、天空に伸びるサンピラー(太陽柱)や、湖面にキラキラと降り注ぐダイヤモンドダストなど極寒の地ならではの自然現象が出現することも。まさに、非日常の純白な湖面で楽しむ釣りだ。
しかも、極寒の朱鞠内湖のワカサギは臭みがなく、道産子の舌をうならせる一級品。東京の高級レストランでも使われているというその味を、自分の手で釣って味わってみよう。
ワカサギ釣りに必要なタックルセット(竿、仕掛け、エサ、イス、氷網)や、テント、カセットガス式ヒーターなどはレンタルが用意されているので、手ぶらでOK。防寒さえしてくれば気軽に楽しむことができる。湖上を巡回しているスタッフによるミニガイドサービスもあるので、初めてでも安心だ。
また、広大な朱鞠内湖には釣りポイントが広い範囲に点在している。ポイントまでスノーモービルで送り迎えしてくれるサービスもあって、雪原の湖上をモービルで移動するだけでも冒険感満点!
釣れるのはワカサギだけじゃない! 幻のイトウも!
朱鞠内湖といえば、北海道にのみ天然分布する国内最大の淡水魚イトウが釣り人の憧れの的になっているが、実はこのイトウもアイスフィッシングで狙うことができる。
活きたワカサギをエサにした「ムーチング」という釣り方などで狙うことができ、大物がかかった時のファイトは強烈! 氷の穴からでっかい魚がドーンと出てくるのは、かなりエキサイティングだ。
(※写真はアメマス)
イトウは基本的にはキャッチ&リリースとなるが、アメマス、サクラマスなどが釣れることもあり、旬のマスはお刺身にしてもとても美味しい。
イトウやサクラマス、アメマスが釣れるポイントは離れた場所になるものの、スノーモービルでポイントまで釣れて行ってもらえるので安心だ。
朱鞠内湖での釣りのルール。
朱鞠内湖の冬季フィッシングシーズンは、1月10日から4月10日まで。(湖上の状態次第で開始時期が遅れたり早くに終了したりする場合も)。
遊漁料は、1日券が1100円で、小中学生半額、幼児は無料。遊漁時間は朝6時から16時まで。イトウは冬期シーズン中のみ1人1匹まで(65cm未満)持ち帰りが可能となっている。
また、トラウト(イトウ・アメマス・サクラマス)対象の釣りで使用可能な針は、シングルフックバーブレスのみとなっているので注意が必要だ。
アクセスと宿泊情報。
朱鞠内湖へは、旭川空港からレンタカーで約1時間30分、新千歳空港からは約3時間30分。
冬季に宿泊できる施設は、朱鞠内湖畔にあるゲストハウス&レストラン「レークハウスしゅまりない」と、湖畔から少し離れた静かな森に佇む「ログキャビン」の2ヶ所がある。
「レークハウスしゅまりない」は、朱鞠内湖を見下ろす高台に立ち、朱鞠内湖を一望できるロケーションで、ダッチオーブン料理をメインに地元の食材を生かした料理を楽しめる。冬季 1泊2食付き(夕・朝)で8950円。
木のぬくもりが魅力の「ログキャビン」は、4~6人で泊ることができるので仲間でゆっくりくつろぎながら過ごすには最高。調理器具などもそろっているので、釣った魚を調理して食べることもできる。冬季 1棟1泊9500円。
www.shumarinai.jp/fishing/icefishing/
(問)朱鞠内湖淡水漁業協同組合 tel:0165-38-2470 www.shumarinai.jp/