日没が早く、日の出が遅いため、夜の時間をたっぷりと楽しめる冬キャンプ。そんな冬キャンプでの楽しみのひとつが星空だ。
「冬の星空は明るい一等星がたくさんあって華やかなので、見ごたえがありますよ」と教えてくれたのは、フォトグラファーで星空案内人の猪俣慎吾さん。日本では年間15個の一等星を見ることができるが、このうち冬には7つの一等星を見ることができるという。春は3つ、夏は4つ、秋は1つなのでいかに冬の空が華やかか分かる。
今回は、アメリカのラグジュアリーカーブランドCadillac(キャデラック)が開催した星空観望イベント「キャデラック de 星空」の会場で講師をつとめていた猪俣さんに冬キャンプでの星空の楽しみ方を教えてもらった。
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星空を楽しむコツ① 街の光が届かない場所を選ぶ。
星空を楽しむために一番重要と言っても過言ではないのが、場所(キャンプ場)選びだ。
「四方を山に囲まれた山奥や北海道の広大な平野など、街の明かりがまったく見えない場所がベストです。ただし、山奥といっても周りが林に囲まれていると空が狭くなってしまうので、空が開けている場所がおすすめです。裏ワザとしては、日本全国にある天文台の近くのキャンプ場を探すと、きれいな星空が楽しめる確率が高いですよ」。
また、星空を楽しむ人のために場内の照明に気を遣っていたり、消灯時間を設けたりしているキャンプ場もあるので、そういったキャンプ場を選ぶのも◎。
星空を楽しむコツ② 月が出ていない日を選ぶ。
「煌々と夜空を照らす明るい満月の夜は、見える星の数が減ってしまいます。なので、満天の星を楽しみたいなら月が出ない新月の日を狙うか、月が沈んでいる時間帯に星空を楽しむのがおすすめ。月の出・月の入りの時刻は、ネットやアプリなどで調べられますよ」。
星空を楽しむコツ③ 冬の星空を写真に撮ってみよう。
せっかく満天の星に出会えたなら、脳裏だけでなく写真にも収めたくなるもの。そこで“絶景キャンプフォトグラファー”として、キャンプ場での星空撮影も行っている猪俣さんにカメラで撮影するコツを聞いてみた。
「まず星空を撮影する場合、三脚はマストアイテムです。カメラの設定は、感度がISO1600以上、シャッタースピードは15秒をひとつの目安にして撮影しながら調整してみてください。レンズは広角がおすすめ。星空を広い範囲で撮影したり、星空と地上景を簡単に1つの構図に入れたりできますよ」。
インスタグラムなどで見かけるテントと星空を一緒に撮影した写真。自分のテントやクルマを入れ込んで撮影してみたいと思っても、なかなかイメージ通りの写真を撮るのは難しい。猪俣さんにアドバイスを聞いてみた。
「テントと星空を一緒に撮影するときのコツは、テントをできるだけ暗い場所に設営して、ランタンの明るさを星の明るさに合わせて撮影することです。具体的にはロウソク1本くらいの明るさ。つまり可能な限りランタンを暗くすること。あとは星空撮影と同じように撮影してください」。
「キャデラック de 星空」イベントでも冬の星空を満喫。
今回、冬キャンプで星空を楽しむコツを教えてくれた猪俣さんが講師を務めた、キャデラックの星空観望イベント「キャデラック de 星空」。2022年11月26日にボルダリングの聖地でもある瑞牆山の絶景を臨む「みずがき山自然公園キャンプ場」(山梨県北杜市)で開催されたこのイベントには、1000組を超える応募の中から選ばれた幸運な10組が参加した。
まずは「多くの人に天の川を見せたい!」という思いで猪俣さんが開発した、プラネタリウムテントで今夜の星空を予習。100万個の星を投影できるプロ級のプラネタリウムが、キャンプ場に設営したテントの中で楽しめるのは、ほかでは味わえないスペシャルな体験だ。
プラネタリウムで暗闇に目が慣れた後にテントから外へと出ると、思わず足を止めてしばらく見とれるほどの満天の星が出迎えてくれる。猪俣さんら講師陣が用意した天体望遠鏡をのぞくと土星には輪っかが、木星には縞模様が見えて、子どもたちも大興奮。さらに、空にスーッと一筋の流れ星が流れた時には、会場が歓声に包まれた。
「キャデラック de 星空」は一夜限りのスペシャルなイベントとなったが、いくつもの一等星が輝く冬の華やかな星空はいつでも楽しめるチャンスがある。猪俣さんのアドバイスも参考に、冬キャンプで満天の星を楽しんでみてはいかがだろうか。
Photo/Takuma Utoo
(問)GMジャパン・カスタマーセンター tel:0120-711-276 www.cadillacjapan.com