シェイパーが手掛けた古小屋には自然を愛する心とクラフトマンシップが凝縮。
関澤製作所のサーフボードは全国のコアなサーファーたちがオーダーし、完成を待ち望んでいる逸品だ。
サーフボード・シェイパーの枠にとらわれず何事も自らの手で手掛けるヒデさんは、生まれ育った葉山の山奥で10年前にこの土地を見つけ、アトリエとしてセルフビルド。以降、廃材などを用いながら今も古小屋の創作を続けている。
狛犬が描かれた1階の玄関扉を開けるとサーフボードを削るシェイプルームと、ラミネートをおこなうグラッシングルームが目に飛び込んでくる。過去に使っていたラミネートルームの200キロはあった床を剥いで、壁に配置したラックがインパクト大!
隣接して停めているトレーラーハウスは現在倉庫として活用しており、仲間たちと雑貨を扱うショップをつくろうかと目論んでいるらしく、これからのアトリエの成長が楽しみなところだ。
オーダーしてくれた人には、たとえ九州でも手渡しでサーフボードを届けるヒデさんゆえに、2階の小屋には各地のユーザーからお礼で頂いたという様々なアートやグッズが混在。花井祐介やハイダッチといった、著名アーティストの逸品も多数あり!
「ここにいると動物や虫との暮らし、芝の育て方など、様々なことで日々鍛錬を重ねられます。何よりもの魅力は2階から海を臨むと、波が立っているかがすぐにわかること。誰もいない海でサーフィンを楽しめることもあるんですよ。この10年で、自分自身がすごく自然に溶け込めるようになったと感じています」。
Photo/Atsuo Itakura
Report&Text/Tropical Matsumura
Edit/Yasuo Sato
- エリア:神奈川県三浦郡
- 間取り:3部屋住宅
- 形態:2階建て
- 居住年数:10年
- 築年数:10年