幕張メッセで2026年6月に開催された「TOKYO OUTDOOR SHOW 2026」。数多くのアウトドアブランドが集まるなかで、ひときわ異彩を放っていたのが、福井県大野市の商工会議所が立ち上げたアウトドアブランド「MIO(ミオ)」です。

ブランド名の由来は「Made in Ono」。大野市が誇る豊かな自然だけでなく、高い技術力を持つ地元企業や職人たちを結集し、「この土地だからこそ作れるアウトドアギア」を発信するプロジェクトとして誕生しました。
ブースには、大手メーカーとはひと味違う、ものづくりへのこだわりが詰まったプロダクトが並び、多くの来場者が足を止めていました。
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地元のソウルフードから生まれた「とんちゃん焼きプレート」。

とんちゃん焼きプレート ¥35000〜
まず目を引いたのが、この「とんちゃん焼きプレート」です。
大野市では、味噌ダレに漬け込んだホルモンを野菜と一緒に焼き、最後はうどんで締める「とんちゃん」がソウルフードとして親しまれています。このプレートは、そんな地元グルメをもっとおいしく味わうために開発された一枚です。
最大の特徴は、中央が盛り上がったジンギスカン鍋のような形状。中央で焼いたホルモンの脂が周囲の溝へ流れ落ち、その脂で野菜やうどんを炒めることで、最後まで旨味を余すことなく楽しめます。

そして驚かされたのが、その製法です。
一般的な鉄板のような鋳物やプレス加工ではなく、鉄の塊から削り出して製作。万が一落としてしまっても割れる心配が少なく、まさに一生付き合える鉄板といえる頑丈さを備えています。

プレート中央に刻まれた模様は、大野市を代表する名山「荒島岳」がモチーフ。ホルモンの脂が放射状の溝を伝って流れる様子を、春の雪解けになぞらえた遊び心あるデザインも魅力です。
この一枚は、加藤鉄工、北鋼シャーリング、unumPlateといった大野市の金属加工メーカー3社が、それぞれの技術を持ち寄って完成させた点も特徴的。そこに、MIOらしいものづくりへのこだわりが感じられます。
厨房機器メーカーが本気で作った焚き火台「ロッカクファイヤーピット」。

ロッカクファイヤーピット ¥35000〜
もうひとつ印象的だったのが、この「ロッカクファイヤーピット」。
一見するとシンプルな六角形の焚き火台ですが、手がけているのは全国の飲食店や大手コンビニエンスストアの厨房機器を製造する株式会社タニコーテック。業務用厨房機器メーカーならではの高い加工精度と堅牢な作りが、この焚き火台にも惜しみなく落とし込まれています。

構造にも工夫が凝らされており、二次燃焼構造を採用することで煙を抑えながら安定した火力を実現。灰受けは引き出し式で灰捨てもラクにできます。

さらに、本体下部の吸気口はレバー操作で開閉できるため、燃焼状態に合わせて火力のコントロールも可能。

個人的に感心したのが、本体底面のプレート。普段は灰受けとして機能し、取り外して本体に被せればフタとしても使用可能。素早い消火に対応するうえ、そのまま運搬や保管にも使えるなど、実用性までしっかりと考え抜かれています。

さらに、オプションとして用意されるガードも秀逸。子どもが誤って焚き火台へ触れてしまうのを防ぐだけでなく、六角形のデザインを崩さない美しい仕上がりで、安全性とデザイン性を高いレベルで両立しています。
大野だからこそ生まれた、ものづくりの結晶。

MIOの魅力は、単に地元企業の商品を集めたブランドではないこと。地域の企業同士が互いの技術を掛け合わせ、「大野だから作れるアウトドアギア」という新たな価値を生み出している点にあります。
業務用厨房機器メーカーが焚き火台を作り、金属加工のプロフェッショナルたちが地元グルメ専用の鉄板を生み出す——。
そんな異業種同士のコラボレーションから生まれたプロダクトは、どれも土地の文化や技術がしっかり詰め込まれたものばかりでした。
東京アウトドアショーでも、大量生産品とはひと味違う”地域発のものづくり”として強い存在感を放っていたMIO。これからどんな新しいプロダクトが生まれてくるのか、今後も注目したいブランドです。
本アイテムは、大野商工会議所にて受注生産受付中。
(問)大野商工会議所 www.ohnocci.or.jp/made-in-ono/
