夜にかけるサングラス? 福井県大野市の技術から生まれた「星空サングラス」。

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大野商工会議所が立ち上げた「Made in ONO」のブランド「MIO(ミオ)」の星空サングラス

アウトドア向けのアイウエアといえば、強い日差しを避けるためのもの。そんなイメージがあるなか、「TOKYO OUTDOOR SHOW 2026」の会場で目に留まったのが、夜空を見るために作られた「星空サングラス」だった。

手がけるのは、福井県大野市発のアウトドアブランド「MIO(ミオ)」。大野商工会議所が立ち上げた「Made in ONO」のブランドで、星空サングラスはその第1弾アイテムとして開発された一本だ。

夜にサングラス? と一瞬不思議に思うが、話を聞いてみると、星空観賞だけでなく、夜道や霧、雪道でも視界をはっきりさせるアイウエアとして使えそうなアイテムだった。

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余計な光を抑えて、星空を見やすくする。

大野商工会議所が立ち上げた「Made in ONO」のブランド「MIO(ミオ)」の星空サングラス
会場では、星空をイメージした展示も。写真だけでその違いを伝えるのは難しいが、実際にレンズ越しに見ると、ぼんやり感の少ない、くっきりとした光の粒を確認できた。

星空サングラスは、その名の通り星空観賞のために作られたサングラス。ポイントは、眩しさや余計な光を抑えながら、星や景色の輪郭を見やすくするレンズにある。

星空を眺めるとき、空全体がぼんやり明るく見えたり、光のにじみで星の粒がわかりにくく感じたりすることがある。このサングラスは、そうした見え方を整え、星の帯のように広がる余計な光を抑えることで、星をより見やすくしてくれるという。

レンズはコントラストが高く、ものの輪郭がはっきり見えるのも特徴。夜空だけでなく、暗い場所や視界がぼやけやすいシーンでも使いやすそうだ。

見え方の核にあるのは、エツミ光学の真空蒸着技術。

大野商工会議所が立ち上げた「Made in ONO」のブランド「MIO(ミオ)」の星空サングラス

このサングラスの見え方を支えているのが、大野市の「エツミ光学」が手がけるレンズコーティング技術だ。

エツミ光学は、サングラス用レンズの加工やコーティングを手がけてきた企業。なかでも強みとしているのが、真空蒸着と呼ばれる技術。真空状態のなかで金属や化合物を蒸発させ、レンズ表面に薄い膜を形成することで、光の反射や見え方をコントロールする。

星空サングラスでは、この技術を使って光の乱反射を抑える特殊なコーティングを施している。単に黄色いレンズを使っているのではなく、レンズ表面のコーティングまで含めて、星空や夜景が見やすくなるように設計されているのだ。

大野商工会議所が立ち上げた「Made in ONO」のブランド「MIO(ミオ)」の星空サングラス

大野市の美しい星空を楽しむためのアイテムでありながら、その裏側には地元企業の光学技術がある。観光土産的なプロダクトではなく、地域の技術力から生まれた道具として見ても面白い。

黄色レンズはより鮮明に。グリーンレンズは日常にもなじむ。

大野商工会議所が立ち上げた「Made in ONO」のブランド「MIO(ミオ)」の星空サングラス

星空サングラス(左:イエロー、右:グリーン) ¥19000

より見え方を重視するなら、黄色レンズがわかりやすい。コントラストが高く、ものの輪郭をはっきり見せてくれるので、星空観賞や暗い場所での視界をサポートしてくれる。

一方で、ファッションとしても使いやすいように、グリーン系のレンズも用意されている。黄色レンズほど機能アイテム感が強く出すぎず、普段の服装にも合わせやすい見た目に仕上げられている。

フレームデザインには、福井県鯖江市の眼鏡メーカー「ENTER」も協力。アウトドア向けのサングラスを手がける同社によって、フレームは服に合わせやすいクラシックな形に。星空の視認性を高めながら、ファッションとしても気軽にかけられるデザインを意識しているという。

星空観賞用と聞くと用途がかなり限られそうだが、日常でもかけやすいカラーやフレームに仕上げているのは好印象。機能だけでなく、使うシーンを広げようとしているのが伝わってきた。

霧や雪道、ナイトドライブにも使える。

大野商工会議所が立ち上げた「Made in ONO」のブランド「MIO(ミオ)」の星空サングラス

話を聞いていて意外だったのが、星空観賞以外の使い道。最近では、曇りや霧の日、除雪時にも使いやすいという声があるそうだ。

雪道では、白い景色のなかで境目や凹凸がわかりにくくなることがある。コントラストが高いレンズによって、そうした境目が見やすくなるというのは、雪国ならではの実用性を感じるポイントだ。

さらに、ナイトドライビングにも対応。夜間運転で使うレンズには、JIS規格で視感透過率75%以上であることや、信号色を識別できることなどの基準がある。星空サングラスはその基準に適合しているため、夜の運転時にも使えるという。

“星を見るため”だけに留まらず、夜道や悪天候時の視界をサポートしてくれる実用性も備えているのだ。

名前の意外性だけで終わらない一本。

大野商工会議所が立ち上げた「Made in ONO」のブランド「MIO(ミオ)」の星空サングラス

「星空サングラス」という名前のインパクトに惹かれて足を止めたが、実際に話を聞くと、かなり実用的なアイウエアだった。

大野市の魅力のひとつである星空を楽しむために生まれたプロダクトでありながら、夜道や霧、雪道など、見えにくさを感じる場面までサポートしてくれる。

キャンプで星空を眺める時間はもちろん、夜や悪天候時の見え方にちょっとしたストレスを感じている人にも、試してみたくなる一本だ。


(問)大野商工会議所 ohnocci.or.jp/made-in-ono/

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Yuhei Tokimatsu
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