世界的に注目を集めている電気自動車メーカー「BYD」の日本第3弾モデルとなる「SEAL(シール)」がこの夏、正式発売となりました。SUVスタイルの「ATTO 3」、コンパクトモデルの「DOLPHIN」とはひと味違う、セダンスタイルで登場した、その実力をお届けします。
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輸入セダン市場で「e-スポーツセダン」という独自のポジションを目指す。
SUV全盛の新車マーケットにおいてもまだまだ健在の輸入セダン市場は、ミッドサイズクラス(Dセグメント)が約50%を占めており、BMW・3シリーズ、EVのテスラ・モデル3、日本車だとトヨタ・クラウンなどがカテゴライズされます。
そんな中で、バッテリーメーカーをルーツにするBYDの強みである先進的なバッテリー技術、最新のEVプラットフォーム、先進の安全快適装備を盛り込んだ“e-Sport Sedan”という独自のポジションを目指しているのが「BYD SEAL」なのです。
新開発のブレードバッテリーがもたらす、高い安全性と走行性能。
最大のトピックスとなるのが、従来のパック状のバッテリーセルから薄い板状にアップグレードした「ブレードバッテリー」。これを車体構造の一部として組み入れたボディフロア一体型の「CTBテクノロジー」によって、堅牢なボディ剛性を確立。欧州の自動車安全評価基準EURO NCAPでも5つ星を獲得するなど高い安全性を証明しており、その恩恵は走行面においても優れた安定性能をもたらしています。
実際、試乗コースのワインディングではちょっとラフにカーブに入っても、安心してコーナリングできる走りを体感できました。高速道路での静粛性、安定感がバツグンだったこともお伝えしておきます!!
海洋生物をモチーフにした、のびやかで流麗なデザイン。
ウォルフガング・エッガーが率いるデザインチームが担当したオーシャンシリーズに属するデザインは、4ドアのセダンでありながらクーペのようなプロポーションに仕上げられ、海洋生物の特徴である滑らかなボディシルエットを再現するとともに、優れた空力特性も実現。
先進性とスポーティさを醸し出す、エレガントなインテリア。
ドイツ人デザイナーのミケーレ・パガネティによるインテリアは、本革シートをはじめとする細部にいたるまでの丁寧なこだわりによって、スポーティとラグジュアリーさを兼ね備えた空間に。デンマークの老舗オーディオブランドDynaudioのHi-Fiオーディオスピーカーを12個搭載していることも特徴。
後輪駆動のシングルモーターは、一充電走行距離640kmを実現。
フロントとリアのデュアルモーターを備えたAWDと後輪駆動モデルをラインナップする「BYD SEAL」。さまざまな最新テクノロジーが補完関係にあることで、走る楽しみも実現してくれる「e-スポーツセダン」というジャンルの提案も含めて、ありかもしれません!!
Photo/Kenji Fujimaki