山登り、はじめました。ボクらがいまさら山にハマったワケ。

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山登り、はじめました。ボクらがいまさら山にハマったワケ。

ランニングや釣りのように、オトナになってハマる人が続出している外遊びのひとつが登山。

低山ならそこまでハードルも高くないし、日常の延長で楽しめるデイハイクは、誰でも気軽にトライできる。とはいえ、今まで自然に興味なさそうな人に限って、いきなり登山に目覚めるパターンも……。

そこで、実際にオトナになってから登山に興味が出てきた外遊び好きに、なぜいま山なのかを聞いてみた。

左から/髙阪正洋(ライター)GO OUTをはじめ、様々なファッション媒体で活躍。料理好きが高じて、食をテーマにしたフリーペーパー『口果報』を創刊。オンライン書店『コーネルブックス』も運営。 高橋優太(Color at Againstオーナー)古着からオリジナルまで揃う代々木上原のセレクトショップ“カラアゲ”を運営。休日はアウトドアパパとしてイクメンぶりを発揮中。 氏家俊介(UNBYリテールマネージャー)“バッグと、その中身を”コンセプトにしたセレクトショップ『アンバイジェネラルストア』のリテールマネージャー。プライベートでは10年来のキャンパーで、最近はソログルキャンを満喫。

ということで、今回の“タープ下座談会”のテーマは『登山』! だけど、集まってもらったのは、山にハマったばかりで、本格的な山行はこれからというビギナーばかり。

登山に興味あるけど、なかなか一歩を踏み出せないって人は、ちょっと身近に感じられるかも?

Table Of Contents : 目次

登山ルートの高尾山ハイクが、新鮮で楽しかった。

ーまずは登山の経験から教えてください。

高橋「ジブンは1年くらい前から数回登った程度で、まだピークを取ったことがないです」

髙阪「初めて登ったのは3年くらい前だけど、まだ10回くらいで全部日帰りなんですよ。だから趣味としてはこれからって感じです」

氏家「ボクは10年くらい前に1度だけ富士山に登ったことがあります。でも最近はキャンプばかりで、この夏に久しぶりに高尾山に登りました」

高橋「なんで久しぶりに高尾山に登ることになったんですか?」

氏家「キャンプ仲間が、アクティビティの一環で山に行きはじめていて。それでちょっと興味が出てきて、身近なところで高尾山に登ってみた感じですね」

髙阪「10年前の富士山と比べてどうでした?」

氏家「富士山は誘われてなんとなくって感じだったし、あまり景色もよくなくて、正直ハマれなかったけど、高尾山のハイクは楽しかったです。山頂までは何度か行っているけど、登山ルートは初めてだったから新鮮でした」

スポーツはやってこなかったけど、登山なら。

ー高橋さんと髙阪さんのキッカケは?

高橋「ジブンの場合はちょっと特殊で、釣りの延長なんですよ。数年前から渓流釣りをやっているんですけど、山奥まで足を踏み入れるから、登山の技術も必要になってきて」

髙阪「なるほど。確かに特殊なパターンですね」

高橋「登山をやっている人って、等高線とか読めるしルート取りもできるじゃないですか。そういうのを覚えたくて登るうちに、山に興味が出てきた感じで」

氏家「どんな山に行くんですか?」

高橋「先日は大菩薩峠に行きました。その周辺の川で朝から釣りをして、昼からちょっと登って。途中で降りて、また釣りをしてみたいな」

髙阪「だから山頂に行けないのか(笑)」

高橋「山頂まで行くと、夕方に釣りをする時間がなくなりそうで(笑)」

髙阪「ボクは登山が趣味の友達に誘われたのがキッカケです。30歳を過ぎて、なにか身体を動かしたいってなったとき、それまでスポーツとかはやってこなかったけど、登山ならやれるかもって」

氏家「それ、ちょっとわかるかも。トレランとかも興味がないこともないけど、ちょっとハードルが高い気がして。ケガとかしそうだし」

髙阪「そうなんですよ。あと料理も好きだから、山頂でなにか作って食べるのも楽しくて。それで改めてちゃんとやりたいなって思っているところです」

キャンプ歴10年、そろそろ変化がほしいかも……。

ー3人とも、それなりの年齢になって、山に興味が出てきたってことですね。

高橋「若い頃は夜遊びとかに夢中ですから(笑)。でも、だんだん周りは若い子ばかりになるし、同じことの繰り返しでホントたまにでいいかなって。それでキャンプと釣りにハマって、これから山ですよ。遊ぶ場所が変わってきましたよね。箱じゃなくて大自然みたいな」

氏家「ボクは10年くらいキャンプをやっていて、その環境に慣れてしまって、ちょっと変化を求めているのもありますね」

髙阪「変化を求めているのはボクも同じです。あとは気分転換にもなりますよね。日常に近いアクティビティだと切り替えにならないけど、登山は温泉もセットで、めちゃくちゃリフレッシュできますから」

高橋「でも山登りって最初はツラいんですよね。だけど、だんだんハイになってくるみたいな。あの感覚がたまんないっていうか……」

髙阪「それ、ボクまだ味わえてないかも。登頂中はずっとツラいっすよ(笑)」

高橋「え、10回も行っているのに?(笑)」

氏家「確かに高尾山でもハイにはなれなかったですね。でもそれをキッカケに、ちゃんと登山をやりたくなりました」

高橋「何がそうさせるんですかね?」

氏家「うーん、やっぱり1番は景色ですかね。キャンプでは1箇所にずっといるけど、登山は動きながらいろんな自然の景色を堪能できるなって」

高橋「やっぱり、それはでかいですよね。 若い頃は自然なんて全く興味なかったのに(笑)」

髙阪「間違いないですね。ボクも若い頃はファッションばかりで、アウトドアにそこまで関心なかったです」

高機能バッグから古着まで? お気に入りアイテムを拝見。

【氏家さんの山アイテム】AS2OV エピックシリーズのバックパック(デイパック、サコッシュ、サイドポーチが揃う)

ーお気に入りの登山アイテムとかあります?

氏家「ボクは自社のアイテムですが、ちょうど先日、登山用にバッグを新調したところです。このアッソブのエピックシリーズは拡張性が高くて、ベースのバックパックに、デイパックやサコッシュ、サイドポーチなんかをセットできるんですよ」

髙阪「カラーリングとかデザインもいいですね! 普通に毎日使えそう」

高橋「そうやってカスタムできるバッグっていいですよね。ギミックも満載だし、合体ロボットみたいで男心をくすぐられます(笑)」

氏家「基本はデイリーユースだけど、防水素材だから登山でも使えると思うんですよ。デイパックはアタックザックになりそうだし、これからいろんな使い方を試してみようかなって」

【髙阪さんの山アイテム】MAMMUT デュカン30L

髙阪「ボクは登山をするって決めて最初に買ったのがマムートのバックパックです。決め手は値段とサイズとルックス。最初はこれくらいでいいかなって思ったけど、今も変わらずお気に入り。もう少し登る頻度が高くなったら新調しようと思います」

高橋「やっぱバッグから揃えますよね。ボクも山用にナーディーマウンテンワークスのバックパックを最初に買いました」

【髙阪さんの山アイテム】EVERNEW バックカントリーアルミポット、他

髙阪「あとは調理器具っていうか、アルミの鍋ですね。UL系ショップのムーンライトギアで買いました。料理好きとしては、これを山頂で使うのが楽しくて」

氏家「なるほど。山で何を食べるんですか? ちなみに、先日の高尾山はカップラーメンでした」

髙阪「カップラーメンも食べますよ。あとはレトルトとか。それに何か足したりするのが楽しいかも。余裕があるときはお米やパスタを持っていくこともあります」

氏家「お米炊くのはいいですね! やった感も出そう」

【高橋さんの山アイテム】RWCHE×Slow Squad ナルゲンボトル、DAIWA 非売品ボトル

高橋「ボクはまずボトルから。ナルゲンは定番ですよね。キャンプ用だけど山でも活躍しています。ダイワのボトルはレセプションのノベルティですね。これに行動食のナッツを入れていきます」

髙阪「ナッツ用ボトル、いいですね! 普通に売っていたら欲しいかも」

【高橋さんと髙阪さんの山アイテム】Patagoniaのニューマティックプルオーバー(高橋)、LOTTOのフリースプルオーバー(髙阪)

高橋「あとはやっぱり古着ですね。ずっとアウトドア系の古着ばかり買っていたから、結果として今それが役立っているみたいな。むしろ古着で登りたいです」

髙阪「ボクも古着好きだからわかります! 山で使えそうな古着を探すのも楽しいですよね。ゴアテックスの機能が損なわれていても関係ないみたいな」

氏家「ジブンも世代的には理解できるけど、さすがに機能性の安心感は欲しいでしょ(笑)。きっと古着ハイクは低山限定ですよね」

山々が赤紫に染まる、神秘的な朝焼けを見てみたい!

ーこれから様々な山に行くと思いますが、やってみたい登山とかありますか?

氏家「縦走にも憧れるけど、山のテント場にいろんなテントが張られている写真があるじゃないですか。まずはそこに混ざりたい(笑)。そのためにミニマルワークスの山岳用テントをチェックしているところです」

高橋「ボクは早朝に山々が赤紫に染まるモルゲンロートっていう神秘的な朝焼けを見てみたいです。友だちが燕岳で見たらしく、めちゃくちゃ感動したって」

髙阪「壮大な景色は憧れますよね。それを目的にしてはじめたわけじゃないけど、実際に目の当たりにすると、やっぱり感動します。でもボクもまずはテント泊ですけど」

高橋「それを言うなら、ボクもまずはピークハントですね。とりあえず燕岳の頂上を目指します!」

氏家「でも自然の絶景が目当てになってくると、今度はカメラにも手を出しそうな気がしますね。そこはワンセットというか、抱き合わせで興味を持つことになりそうな……」

ジブンで決めたプロセスを試しに行くのも楽しい。

髙阪「確かにカメラは、これからの楽しみになりそう。ボクの場合は料理だけど、山はそうやっていろんなカルチャーに繋げられるのがいいですよね。懐が深いっていうか。しかも日常と行き来することで、新しい発見もあったりして」

高橋「日常じゃ味わえない感覚とかありますもんね。ボクはスケジュールやルートをジブンで決めて、そのプロセスを試しに行くのも楽しいです。それで失敗してもいいんですよ。またやりたいって思えるのが山かも。あと釣りです(笑)」

髙阪「そう言われたら、釣りも気になっちゃいますね。山から釣りに行くのもアリかも……」

高橋「メッチャ楽しいですよ! せっかくこうやって集まれたことだし、今度みんなで釣りに行きますか?」

髙阪「いいですね! ぜひお願いします」

氏家「いやいや、そこは今度みんなで山に行きましょうって流れでしょ!(笑)」


Photo/Taizo Shukuri

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Masatsugu Kuwabara
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