夏のキャップの中はムレムレ! 専門家に聞いた、帽子と薄毛の関係。

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帽子を被っているとハゲるってホント? 専門家を直撃!

外遊び好きの夏の必須アイテムといえばキャップ。もちろん日差しの強い日はアウトドアシーンだけでなく日常のスタイルにも欠かせません。もはやファッションアイコンのひとつになっていますが、やはり気になるのが帽子の中。

この時期は少し外出するだけで、帽子の中は蒸れ蒸れに!  となれば当然、頭皮にも良くなさそう……。「帽子を被っているとハゲる」なんて噂も聞いたことがあるけれど、それってホントなの?

ということで、ボクたちの夏の必需品にまつわる都市伝説を、毛髪の専門家に尋ねてみました。

Table Of Contents : 目次

帽子を被ると、頭皮に悪影響はあるの?

網野 伸哉(アンファー 毛髪診断士)育毛シャンプー『スカルプD』でお馴染み、日本を代表するエイジングケア企業、アンファーのDクリニック事業部に所属。商品開発部の基幹領域開発課の副課長を務め、毛髪診断士としても活躍している。

今回、お邪魔したのは、スカルプシャンプーで有名なアンファーの本社。そこで毛髪診断士として活躍する頭皮のスペシャリスト、網野伸哉さんにインタビューを敢行。早速、帽子と薄毛の関係性について聞いてみました。

真夏にキャップを被ることは、頭皮に悪影響はありますか?

網野「まず、帽子は被ったほうがよいです。夏場は紫外線が強いため、長時間浴び続けると頭皮にダメージを与え、頭皮環境を悪化させてしまいます。そのため、帽子を被ることはとても大切です。ですが、長時間被り続けると帽子内の温度や湿度が高くなり、蒸れやすくなります。頭皮が蒸れることで、汗や皮脂が過剰分泌し、頭皮の毛穴が詰まり髪の成長を妨げてしまう場合もあります」。

 

帽子の被り方も関係あるの?

一概に悪影響とは言えないわけですね。では頭皮に悪影響を与えずに帽子の被るにはどうすれば良いのでしょうか?

網野「なるべく頭皮が蒸れないように被ることですね。定期的に日陰で帽子を脱いで、頭皮の汗を拭いたり、室内で休憩するときは必ず帽子を脱いで頭皮を乾かすことです。そういう使い方をするとむしろメリットの部分のほうが大きくなると思います」。

帽子を被る頻度は関係ありますか?

網野「関係あると思います。例えば、毎日帽子をかぶっていて、きつい、締め付けられているような感覚があれば、頭皮の血行不良を起こしている可能性があります。自分のサイズに合ったきつすぎない帽子を選ぶのが良いかと思います」。

 

薄毛対策に適した帽子はある?

やはり帽子と薄毛は多少なりとも関係はあるようです。帽子を夏場の強い味方にするためにも選び方が重要なポイントとなりそう。薄毛対策に適した帽子はあるのでしょうか。

頭皮に優しい帽子があれば教えてください。

網野「まず麦わら帽子はなんといっても通気性がバツグンです。それとキャップよりも日除け部分が大きいのも利点。頭部全体を紫外線からブロックしてくれますから」。

アウトドアブランドからは、メッシュやベンチレーションで通気性を確保したキャップも多いです。

網野「もちろん、そのあたりも効果的です。薄毛対策という観点で考えると、やはり、通気性は最も重視したほうがいい部分。他にも紫外線対策も重要。あとは、なるべく清潔な状態を保つことですね。どんな帽子でも不衛生な状態では、頭皮への悪影響になります」。

帽子選びも大切だけど、やはり清潔に保つことも重要なんですね。

網野「やはり頭皮に触れる部分は皮脂や汗が付着しやすく、雑菌が繁殖しやすいので、定期的に洗ったほうがいいです。雑菌も薄毛の原因となる可能性があるので。なかなか難しいと思いますが、キャンプや旅行など長時間外出する場合は数種類の綺麗な帽子を用意していき、常に清潔な帽子を被るのが理想です」。

薄毛のサインてあるの?

こうなったら要注意! など、薄毛の予兆などはあるんでしょうか?

網野「わかりやすいのは、毛量によって日々のスタイリングが決まらなくなってきたと感じた時ですね。他には抜け毛チェックですね。毛先が細くて短い抜け毛が増えてきたら、注意したほうがよいかもしれません。髪は成長期が2年から6年くらいありますが、薄毛の人はその半分くらいの期間で抜けてしまうんです。そうした抜け毛が増えてきたら、薄毛のサインといってもいいかもしれません」。

 

頭皮を元気に保つにはどうすればいいの?

なるべく通気性のよい帽子を選び、定期的に洗って清潔な状態をキープすることが、薄毛対策に繋がるようです。薄毛のメカニズムもわかったところで、せっかくなので帽子以外の頭皮のケア方法についても伺ってみましょう。

帽子以外に頭皮を紫外線から守る効果的なアイテムってあるんですか?

網野「やはり最も効果的なのは帽子だと思いますが、頭皮用のUVカットスプレーを取り入れてみるのもよいかもしれません」。

そんなスプレーがあるんですね! 日常生活で意識するべきことはありますか?

網野「意外と知られていないのが睡眠ですね。午後10時から午前2時までが、“髪のゴールデンタイム”と言われていて、その時間帯に最も髪が成長するんですよ。現代の生活リズムでは難しいかもしれませんが、その時間帯にしっかりと睡眠を取ることで、薄毛対策にも繋がってきます。それともうひとつが食事です。これは髪の毛に限らず、健康促進の基本ですが、栄養バランスが偏らない食事を続けること。油分が多い食事ばかりだと、皮脂が過剰に分泌され頭皮環境が悪化してしまう可能性がありますから」。

薄毛対策も健康的な食事と睡眠リズムを心がけることが大切なんですね。

網野「もちろん、洗髪をしてしっかり乾かすことも重要です。髪も洗濯物と同じようなもので、生乾きが最もが繁殖しやすいんですよ。最近は、アウトドアシーンでも使え汗や皮脂を吸着してくれるオーガニック素材のドライシャンプーも増えてきたので、そうしたものを取り入れるのもひとつの方法かもしれません。洗髪できない環境でも、ドライシャンプーで汗や皮脂を抑えるだけでも全然違うと思います」。

それで回復することもありますか?

網野「一概には言えませんが、行った方がよいと思います。ただし、薄毛はAGA(男性型脱毛症)と呼ばれる病気になります。本格的に治療行いたい方は、日常のケアだけでなく、専門のクリニックでの治療をおすすめします」。

やっぱり夏の外遊びに帽子はマスト! だけど、使い方に要注意!!

真夏に外遊びを満喫するなら、熱中症対策としてもやっぱり帽子はマストでした。だけど、注意して被らないと薄毛を引き起こす原因にもなりかねません。改めて、帽子を被る上でのポイントをおさらい!

【今回学んだ、帽子との正しい付き合い方】

1.できるだけ頭皮が蒸れないように被る。
メッシュキャップや麦わら帽など、通気性のいい帽子を選ぶ。日陰や屋内で定期的に帽子を脱ぎ、汗はこまめに拭き取り頭皮を乾かすことが重要。

2. 頭をきつく締め付けない!
頭を締め付けていると、頭皮の血行不良を引き起こす可能性も。風の強いアウトドアシーンでも帽子をきつく被るのではなく、ストラップ付きのものを被った方が良いかも。

3. 帽子はこまめに洗って清潔な状態を保つ。
帽子の内部は皮脂や汗が付着しやすく、薄毛の原因となる雑菌が繁殖しやすいので、定期的に洗って清潔な状態をキープすることが肝心! キャンプや旅行には綺麗なキャップを複数持っていくのが理想的。

頭皮の蒸れや薄毛が気になるって人は、なるべく通気性を保ちつつ清潔感をキープすることが、頭皮のケアや薄毛対策にも繋がります。

もちろん日々の食生活や生活リズムも重要だし、洗髪方法やシャンプー選びにもこだわれば、さらに効果がありそうです。でもその前に、誰でもできる対策として帽子との正しい付き合い方を覚えて、夏のアクティブライフを健康的に楽しみましょう!

 

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Masatsugu Kuwabara
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