こだわりキャンパーの間で人気となっている古材を使ったヴィンテージ家具風のリメイクファニチャーやD.I.Y.ファニチャー。木のぬくもりやヴィンテージ感がキャンプとの相性抜群で、サイトに取り入れる人が多くなっている。
実はこういった家具に使われている古材の多くは、アメリカなどから輸入されている。古い納屋を解体した木材のバーンウッドなどは希少価値があり、高価な古材のひとつだ。
そこで、「海外から輸入された高い古材を使ったモノづくり」を「国内の廃材を再利用するモノづくり」へと変えていきたい!そのために店舗&体験型工房を作りたい!とクラウンドファンディングを立ち上げたのが、古材を使ったリメイク家具などを手掛ける「peacecraft(ピースクラフト)」の西村正行さん。
西村さんは10代から大工を経験した後、住宅・店舗のデザインの仕事を経て、”誰かにとっての不要を誰かにとっての必要に”をコンセプトに流木・古材・廃材などの古い木材を使った家具・雑貨の制作を開始。神奈川県の湘南エリア平塚にアトリエ兼ショップ「peacecraft」をかまえる(現在は移転)。
また、葉山・鎌倉エリアを中心にセレクトショップ、グランピング施設などのインテリアデザイン、コーディネートなども手掛けている。
西村さんはクラウドファンディングを行う理由をこう語っている。
「国内では、多くの廃材が捨てられては、次々に木が伐採されています。木は何十年何百年と、気が遠くなるような年月をかけて成長した、とても尊い存在。木を大切にすることは、日本の豊かな自然を守ることに繋がります。それは森林だけでなく、海や川、人の心までも美しくしてくれると僕は信じています。そこで僕は、家屋の解体現場で捨てられようとしている木材・廃材をレスキューし、使えるように加工して販売する店舗に加えて、自分好みの木材で、自分の作りたいものを自らの手で制作できる、体験型工房を作りたいと思い、このプロジェクトを立ち上げました。」
これまでも古材を使ったワインボックスや、流木ランプなどを作るワークショップなどを積極的に開催し、「自分で作る楽しさ」を伝えている西村さん。古材が徐々にオシャレなファニチャーへと変わっていく様は、一度作れば病みつきに。
また、エコでなおかつオシャレなものが出来上がるとあって人気となっている。
今回、クラウドファンディングで集めた資金を使って茅ヶ崎の倉庫をリノベーションし、さらに多くの人が自分で作る楽しみを体験できる場所を作っていきたいのだという。
クラウドファンディングは ¥3000から支援可能で、支援金額に応じて西村さんが用意する様々なリターンを受け取ることができる。その中には、すぐにキャンプで使えるアイテムも揃っている。
レスキューした古材で作ったカッティングボード(2枚で¥10000)。
アメリカの納屋で100年以上使われていた木材を使用したスピーカー。温かくて深い音が特徴で、電源いらずでアウトドアにも最適(¥15000)。
また、古材でミニベンチを作るワークショップが通常 ¥30000のところ ¥20000の支援で受けることができるなど、ワークショップも充実している。
このプロジェクトへの支援は8月30日までCampFireを通じて受け付けている。すでに目標金額(300万円)の30%を超える金額を集めていて(8月6日現在)、期間内に目標金額を達成しなかった場合にも集まった金額がファンディングされる。
Text/Shinya Miura
(問)peacecraft tel:0467-50-0360 www.peace-craft.co.jp/