いつにも増して多くのキャンパーが集まり、大盛況のうちに幕を閉じたGO OUT JAMBOREE 2023(以下、GOJ)。参加していたキャンパー達のテントサイトを見ていると、どのアウトドアショップでも見たことないような珍しいギアだったり、自分なりのカスタムが施されていたりと、かぶり知らずなユニークギアがたくさん。
そこで今回は、会場で見かけた数あるギアの中から「こんなギア見たことない!」と驚かされた、強烈な個性を放つ5つを厳選してご紹介!
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すでに廃盤となっている、アメリカ生まれのユニークな焚き火台。
キャンプファイア・イン・ア・カンの焚き火台
見慣れない高さとデザインの焚き火台を発見したので、気になって話をきいて見たところ、こちらはアメリカ発の「キャンプファイア・イン・ア・カン」の焚き火台とのこと。2010年代にアメリカで生産され、日本には未上陸のまま廃盤となっている。
「一般的な焚き火台に比べて高さがあるので、立っていても暖かいところが気に入っています。アメリカンなカラーと雰囲気に惹かれて入手したドラム缶をテーブル代わりにして、友人と立ち飲みしながら焚き火をするのが最高の時間です。」
「入れた薪が詰まりにくく、穴だらけで空気の通りが良いのでとてもよく燃えます。回転する五徳も付いていて、五徳の上にヤカンやクッカーを置いていても、くるっと回すだけで薪が追加できます」
「in a canというブランド名の通り、畳むとこの専用の缶の中にすっぽりおさまります。焚き火をしているときは薪入れとして使えて、焚き火が終わったら、この缶を被せて消火でき、灰や燃え殻を持ち帰れます。見た目も使い勝手も良いので、僕のキャンプには不可欠なギアです。」
脚パーツではなくホイール装着でバスケットをカート化。
ロックフィールドイクイップメント JBバスケット
たくさん積んであるヴィンテージランタンも気になるが、筆者がそれ以上に気になったのは、グレーのカート。こちらは人気ガレージブランド「LOCKFIELD EQUIPMENT(ロックフィールドイクイップメント)(以下、LFE)」のJBバスケットをカスタムしたもの。
本来JBバスケットは、スケートボードをスツール化する脚パーツ「BALLISTICS(バリスティクス)」のSBSキットの取り付けを想定したアイテムだが、こちらはあえてオフロードホイールを取り付けてカート化!
「オフロード用のホイールを付けるカスタムにハマったきっかけは、同じくLFEのスパインボード型天板GT40を手に入れたこと。本来はこのアイテムもバリスティクスのスツール化キットを付ける想定で作られていますが、逆にスケボーのホイールをつけたらどうなるかなという、思いつきでつけてみました。人が乗る想定の天板ではないので乗れないですが、思っていた以上にかっこいい見た目になったので、ギアのディスプレイ台やクーラーボックススタンドとして使っています。」
「オフロード用のトラックとホイールを使ったのは、よくこれで遊んでいて身近にあったから。どうせなら、荷物をもっと乗せられた方が便利だなと思ってバスケットにも付けてみました。」
「さらに、『ラジオフライヤー』とか他のキャリーカートのように牽引できるよう、ハンドルの代わりにガイロープも取り付けました。」
「ガイロープの先には、イタリアのカラビナブランド『コング』のフロッグを取り付けてあります。カートのインダストリアルな雰囲気にマッチするなと思ってチョイスしました。腰のベルトループに引っ掛けると、手ぶらで牽引できて便利です。」
イワタニの人気ガスコンロにジャストフィットする極厚鉄板。
鉄板市場 焼き上手さんα用9mm鉄板
イワタニのキャンパーにも人気のガス式ホットプレート「焼き上手さんα」だが、こちらのサイトにあったそれは少々様子が変。こちらのオーナーさんは、焼き上手さんにもともと付属していた純正プレートを外して、専用に設計されたサードパーティ製の極厚鉄板を使用していた。
「キャンプでも美味しい富士宮焼きそばを作りたくて、購入しました。余分な水分を素早く飛ばす必要がある富士宮焼きそばは、火力の高さと安定性が命。純正のホットプレートでは、足りない火力を補ってくれます。」
「厚さ9mmの鉄板なのでとても重いのですが、そんなことよりも厚さが大事。フィールドでは、気温の変化があるので、蓄熱製の高い鉄板がマストだったんです。だいぶ使い込んだのでいい色になってきましたね。」
「焼き上手さん本体と鉄板との間に空気の通り道を作って、火力を安定させるパーツが付いているのもポイント。」
1本の枝との出会いが生んだ、一期一会の流木カーミット。
カスタムカーミットチェア
目に入って一瞬、見慣れないチェアがあると思い、よく見たところ、オリジナルのカスタムが施されたカーミットチェアだった。「ナチュラルマウンテンモンキーズ」のカスタムシートに張り替える定番のカスタムもされているが、気になったポイントは、フレーム部分に流木を用いた唯一無二のカスタム。
「本来のカーミットチェアのこの部分には曲木のパーツが使われていましたが、ちょうどフィットしそうな流木を見つけたので、付け替えました。形を整えたあと定番のウッドワックス、『ブライワックス』のジャコビアンというカラーで仕上げています。」
「アームレスト部分は、いい感じの瘤材の流木を拾ったので、穴あけしてビスで取り付けました。クランプ式のドリンクホルダーを取り付けていて便利さもプラスしています。」
「流木は一つとして同じ形のものはありませんから、これはこのキャンプギアに使えるな〜とか考えながら、宝探し感覚で、面白い形の流木を見つけるのが楽しいんですよ。」
アメリカンヴィンテージな雰囲気漂う、スパムの豆電球ランタン!?
スパムの電球ランタン
シエラデザインのヴィンテージテントが映えるカラフルなサイトの中で、さりげない個性を放っていたのは珍しい電球式のヴィンテージランタン。何より気になったのは、「SPAM」の4文字。初めて見るランタンだ。こちらは、ヴィンテージ好きなオーナーさんのとっておきの品とのこと。
「このランタンは10年前くらいに入手しました。正確な情報は不明ですが、おそらくスパムを作るホーメル・フーズ社がなんらかのキャンペーンで作った景品か、ノベルティとして作ったものだと思います。」
「もともと、ブルーとイエローの組み合わせが好きで、一目惚れして買ったのは覚えています。昔からのこのカラーリングに無性に惹かれるんですよね。スパムが入ってそうな四角い電池ボックスの形もお気に入り。」
「外側のコンディションは良かったのですが、中の電気系統が作られた当時のアメリカの規格だったので、思い切って、単三電池で使えるように手を加えることにしました。電気が付くと、ちゃんと実用的な明るさがあったので、今日まで使い続けています。」
キャンプギアの世界はまだまだ奥が深そう。
今回紹介したギアたちは、いずれもアウトドアショップには売っていないようなアイテムや、独自の発想でカスタムされたものばかり。これまで、何度もGO OUT CAMP参加者のギアを紹介してきたが、今回も少し会場を歩いただけで、見たことない!と驚かされるギアとの出会いが。まだまだキャンプギアの世界は奥が深いみたいだ。