うわさのカッター型アウトドアナイフを試してみた。オルファワークスの替刃式ナイフは実際使えるのか?

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カッターナイフの名門「オルファ」からデビューしたアウトドア向けの新ライン「OLFA WORKS(オルファワークス)」。カッターナイフのデザインをそのままアウトドアナイフへ落とし込んだ替刃式ナイフがキャンパーの間で大きな話題に。

そこで今回は、GO OUT WEBでも紹介し、反響が大きかったこのアウトドア用のカッターナイフの実力を検証してみた。

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三者三様のカッター型アウトドアナイフ。

(上から)替刃式ブッシュクラフトナイフ BK1   ¥1430、
替刃式フィールドナイフ FK1   ¥1540、替刃式フィールドノコギリ FS1   ¥2200

オルファワークスのアウトドアナイフはご覧の通り、パッと見はカッターナイフそのもの。機能的にもカッター同様に替刃式になった画期的デザインに。しかも替刃式とはいえ、この価格は魅力的だ。

細かな作業に最適な小型のブッシュクラフトナイフ、硬いロープなども切りやすい波刃のフィールドナイフ、そして刃渡り106mmという短さながら「上目」と呼ばれる本格的な目立てが施されたノコギリ。用途別に使える3種のナイフがラインナップしており、全て揃えればキャンプのあらゆるシーンに対応できそうだ。

「小さくても凄いやつ」と話題のオルファワークスのスペックは如何に!?

 

カッターナイフ型は、初心者にも扱いやすい。

まず、手にとって見て感じたのは、今まで使い慣れたカッターだけあって、思いのほか手に馴染むということ。

文房具と違って、硬いものや様々に形の異なるものを切るアウトドアナイフにカッター形状というのは、正直使いづらそうな印象もあったが、実際はしっかりグリップすることができる。使用時に付属のコードを巻きつけておけば尚更安心だ。

刃物である以上使用中の危険はつきものだが、カッター同様の回転式の留め金でブレードを固定できるシンプルな設計なので、ナイフの扱いに不慣れな人でも扱いやすいはず。ただし、枝を払ったり切断するなどガシガシ使っていると、留め具が緩んできてしまうこともあるので、刃を出したらしっかり固定しておきたい。

また、カッターナイフと同じ替刃式なので、折れてしまったり刃こぼれを起こしたら、刃を取り替えるだけでOK。刃を研いだりなどのメンテナンスが要らないのもポイント。定期的にメンテナンスが苦手という人には断然オススメだ。

 

 

ブッシュクラフトナイフは、取り回しが◎!

まずは全長168mmという小振りなブッシュクラフトナイフ。ブレードの厚さが約1.3mmと、アウトドアナイフの定番「オピネル」よりも薄くなっている。

そのため取り回しが良いということだが、実際使ってみると、確かに刃渡りが短い分だけ力加減がしやすい。細い枝を削っての箸作りや焚き付け用のフェザースティック作り、さらには野菜や果物の皮むきなどなど、なるほど繊細な作業にうってつけだ。

その他にも、キャンプサイトだけじゃなく、釣りではリーダーのカットやフライの作成時にメインナイフとして大いに活躍してくれそう。

切るだけではなく汎用性が高いのもこいつのいいところ。ブレードの根本にあるくぼみには実はしっかり意味があり、ガス缶に穴を開けたり、熱した鍋のハンドルを引っ掛けることもできる。

実際にOD缶に穴を開けてみると、少々力が必要だが、マルチツールよりも安定感があって使いやすい印象。忘れがちなツールなだけに、これは嬉しいディテールといえる。

  • ■替刃式ブッシュクラフトナイフ BK1   ¥1430
  • ・サイズ:W116×D23×H10.5mm
  • ・替刃:ブッシュクラフトナイフ替刃 BK1 1枚入り(¥660)

 

切れ味バツグンで頼りになる、波刃のフィールドナイフ。

刃を研磨して波状にすることで、鋭い切れ味を誇るフィールドナイフ。フィールドでの作業からざっくりした調理までこなす汎用性の高い中型のカッターナイフだ。

ウワサに違わず切れ味バツグンで、太さ4mmのナイロン製ロープがあっさりカットできたうえ、ペットボトルをもスムーズにカットしてしまった。

りんごの皮むきなどには向いていないが、料理用にも使いやすく、バゲットやトマトなど柔らかい食材のカットには向いている。

ただし、こちらは基本的に食材をカットする目的で作られたナイフではないため、食材をカットする場合は以下のことに注意が必要だ。

1.使用前に防錆油を洗い流すこと。
2.使用後は洗って、水分は残さないようしっかりふき取ること。
3.保管時は包丁用の防錆油などを塗布すると尚良い。

こちらもブレード以外に仕掛けがあり、グリップエンドに丸みがかった爪のようなものが。これは缶の蓋を開けたりマイナスドライバーとして使えたり、マルチに使えるディテール。フィールドでアウトドアギアの金具調整が必要な際にも対応できる、ありがたい機能だ。

  • ■替刃式フィールドナイフ FK1   ¥1540
  • ・寸法:W168×D51×H24mm
  • ・替刃:フィールドナイフ替刃 FK1 3枚入り(¥550)

 

小振りでも侮れない、黒い刃のフィールドノコギリ。

替刃式フィールドノコギリは、刃渡りが約10cmとノコギリにしてはかなり小ぶりなサイズだが侮るなかれ。

ブラックな鈍い光を放つ刃にもガシガシ使うための秘密があり、ブレードの耐久性を上げるために衝撃焼入が施されているので、切れ味の持ちも良くなっているのだ。

太い枝を切る際には一般的なノコギリよりもブレードが短い分、やはり、押したり引いたりと往復する回数こそ増えるが、枝の切断にかかる時間は特別長いわけでもなく、一般的なサイズのものと大差ないように感じた。

焚き火台の蒔枝作りから、焚き火用トライポッドの製作まで、ちょっとしたフィールド大工にも重宝しそう。小ぶりなサイズのハンドソー自体が少ない上に、替刃式で継続的に使えるのは嬉しい仕様だ。

  • ■替刃式フィールドノコギリ FS1   ¥2200
  • ・寸法:W185×D49.5×H27mm
  • ・替刃:フィールドノコギリ替刃 FS1 1枚入り(¥880)

 

“アウトドア×ワーク”なデザイン性もソソる、オトコの外遊びの相棒。

カッターだけに文房具というイメージを持っていた人も多いかもしれないが、ご覧いただいたとおり、本格的な外遊び用ナイフとして必要十分なスペックを備え、そして“アウトドア×ワーク”なデザイン性もソソる機能美ギアだった。

ソロキャンプやツーリングキャンプ、日曜大工など、オトコの休日に欠かせないギアの一つと言える。

各モデルとも販売中だが、発売時より話題となっている注目作なので、お求めはお早めに。

Photo/Mai Tanaka


(問)オルファワークス https://www.olfa.co.jp/olfaworks/index.html

 

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GO OUT編集部
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