2016年の年末年始やGWウイークで、ハワイを抜いて日本人の渡航先ナンバー1となった台湾。親日国ならではの人々の優しさ、美味しい食べ物、数えきれないほどの観光地など、多くの観光客がリピーターとなっている人気国です。2泊3日程度のツアーなら2〜3万円くらいからあり、東京から約4時間という気軽さも人気の理由のひとつです。
今回ご紹介するのは台湾のアウトドア事情。富士山より高い玉山を持つ台湾だけに、山岳系も大人気で、最近ではボルダリングジムなども増え始め、600ものコースを持つ外岩(クライミングスポット)は週末ともなると周辺国からもクライマーが集まります。
首都、台北のボルダリングジム。その名も「中華民国山岳協会攀登委員会 国家代表隊訓練中心」という、なんだか凄そうな看板のジムですが、地元の人からはSTONEという名称で知られる台湾で大人気なジムです。MRTの捷運輔大站という駅から徒歩15分くらい。平日約600円、土日祝日は約800円とリーズナブルで、課題も豊富です。
こちらは台湾中部、台北から新幹線で1時間、台中駅からクルマで15分くらいの場所にあるB-Plusジムです。料金は台北のSTONEとほぼ同じですが、訪れた日は課題を作っている最中だったのか、ちょっと少ないかな~という感じでした。
次に、台湾東部の花蓮に新しくできたジムBonusです。花蓮駅から徒歩10分とアクセスも良く、カフェのような空間が居心地いいんです。またウォールは小ぶりながらも課題は面白く結構満足できます。料金も他と同じくらいで日本的な感覚だと安すぎます。
台湾はだいたい九州と同じくらいの面積。それなのに3000m以上の山は日本が21座に対して、台湾は280以上もあると言われています。もちろん山登りも盛んで、用品店も本格的な品ぞろえで安いのも魅力です。日曜はみんな山に行ってしまうという理由でお休み。
台湾東部は沢登りなども有名で、その下流は信じられないほど綺麗です。あまりに観光客が多いので、人数制限している川もあるくらい。多くの強靭な沢屋が、ここから入山していったんですね~。ん~感慨深い。
最後に、日本人も多く訪れる外岩、龍洞クライミングエリアをご紹介。基本的にはロープとハーネスを使用したトラッドとスポーツルートとなり、レベルは5.4から5.14まで様々。土日ともなると地元のクライマーも集結しますが、3キロほどの海岸線に約600ものコースがあるので渋滞知らず。女性や子どもが多く、アットホームで楽しい雰囲気です。写真付きの豪華なトポ本も先ほどご紹介した登山用品店で買えます。
今回ご紹介したのは台湾アウトドアスポットのごく一部ですが、異国の地でおいしいものを食べて体を動かすのもいいものです。観光ついでにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
Report & Text/Tsuyoshi Chiwa
GO OUT vol.82では、全天候型アウトドアライターのホーボージュン氏によるアジア放浪企画3カ国目として、台湾の登山事情をレポート。こちらもぜひチェックを。
この他の台湾のクライミングに関する記事は以下をご覧ください。
・「天然温泉やキャンプも堪能! ちょっぴりライトな、週末・台湾アウトドア事情 <part2>」
・「台湾で外岩のボルダリングを楽しむ! カラー版の豪華トポが公開されました!」