これまでGO OUT CAMP 2023(以下、GOC)の会場で見つけたこだわりキャンパーたちのギアを、「なにこれ?」なユニークギア5選、キャンプで使える意外な日用品5選という形で紹介してきました。しかし、先ほどの2記事では紹介しきれなかったのが、カスタムギアやD.I.Y.で作ったオリジナルギア。
そこで最後となる今回は、「カスタム&D.I.Y.」をテーマに、会場で気になったキャンパーさんたちのこだわりギアを4つご紹介。使用しているアイテムやパーツはもちろん、その豊かな発想に要注目です。
Table Of Contents : 目次
インパクト大。軍の払下げ品をカスタムしたサインボード。
こちらのサイト。気になったのはタープポールに固定するような形で置かれていた約2mもある樹脂製のボードでした。「グラインドロッヂ」のアートワークがかなりのインパクト。
「このボードは、米軍払い下げのスパインボードと呼ばれる担架なんです。フリマイベントで、見かけてそのカッコ良さに惹かれて思わず買ってしまいました。ノースアメリカンレスキューというレスキュー用品メーカー製で、長さが2m近くあるので迫力があります!」
「無数に空いたホールは本来は搬送時の持ち手や、体を固定するベルトを通すのに使用されるもの。ここにランタンハンガーを引っ掛けて、LEDランタンを吊るすのに使っています。」
「ガレージブランド『グラインドロッヂ』でシルクスクリーンプリントをしてもらい、自分好みにカスタムしてもらったのがこだわりポイント。元々ボードにプリントされていたロゴや文字を活かしつつ、どこにどのグラフィックを入れてもらうか考えるのは楽しかったですね。」
D.I.Y.の好例 !意外なアイテムを流用した、スタイリッシュなミニテーブル。
次は、キャンプ用品ではないアイテムの流用やD.I.Y.にこだわりを持つ、NOBUさんのサイトにあった、こちらのテーブル。地面にハンマーで打って刺す作りのアイテムで、立体的にセンスよく配置された天板が目を引きます。はたしてこの天板の正体とは?
「このミニテーブルは、僕の思いつきで作って以来、サイトの看板代わりに使っています。夏は蚊取り線香、クリスマスはオーナメントなど、季節に合わせて色んなものを置いています。」
「作ろうと思ったきっかけが、インテリアショップで見つけたこの組木細工ボード。実はこれ、レストランのメニューなんかをはさむバインダーだったんです。デザインが良かったので、天板にしたら良さそうだと思ったんですよね。」
「下段には、カッティングボードを取り付けました。これらのボードに穴を開けて長めのネジボルトに、ナットで留めています。製作費はトータルで8000円ぐらいですね。」
違う用途の商品も、少し手を加えてゴールゼロ専用に。
続いては、こちらのカスタムされたゴールゼロ。今では、さまざまなガレージブランドから、サードパーティのパーツが展開され、カスタムの定番となっているゴールゼロですが、やすださんのカスタムは一味違いました。
「この白いシェードは、乳白ガラス製の電球用シェードなんです。僕の地元、岐阜にあるアンティークショップ『モックモック』で見つけて、ゴールゼロに付けたら面白いんじゃないかと思いついたのがきっかけです。」
「シェードの穴の径がゴールゼロより太く、そのままだと付けられなかったので、スポンジ状のゴムシートをカットして、調節しました。」
「ガジェット感を薄めたかったので、軸の部分には、ガレージブランド『ロックフィールド・イクイップメント』のカスタムスリーブ〈ゼロレギ〉を付けてます。ビビッドなオレンジカラーと乳白ガラスのコンビネーションがお気に入りポイントです!」
ヴィンテージっぽさも、細かく再現したハンドメイドのウッドボックス。
最後のアイテムは、愛車のヒッチキャリアに置かれたこのウッドボックス。その味わい深い風防から、ヴィンテージのものかと思いましたが、D.I.Y.されたものでした。
「このウッドボックスは、10年前に愛車のデザインに合わせて作ったものです。ヴィンテージっぽく見えるのは、経年変化もあるかもしれませんね。1人で持ち上げられるサイズと重さで設計してあります。テーマは『シボレーのパーツ輸送用ボックス』。」
「実際こういった木箱が使われていたかはわからないですが、シボレーが船でパーツを輸送するのに使う木箱があったらこんな感じかな……と、イメージして作りました。いかにそれっぽくするかを重視して、あえて荒材を使用し、表面処理もほどほどにしています。ヒッチキャリアに積んでも中身が濡れないようにフタにはシーリング処理をしました。」
「ステンシルは100円ショップの樹脂製のまな板にデザインを転写してカッターナイフで切り抜いて作りました。ボックスの表面は定番のワトコオイルでコーティング仕上げにしてあります。」
自由な発想でジブンだけの道具を作り出そう。
既存のアイテムをカスタムして自分の色を出したり、D.I.Y.でオリジナルのギアを作る体験は、キャンプの楽しみ方を広げる大きな要素のひとつ。アイテムを消費するだけでは、物足りなくなってきた方は、達人たちの発想や視点をヒントに、愛着の湧く逸品を生み出してみてはいかがでしょうか。