「ネイタルデザイン(NATAL DESIGN)」は、1999年に塚田浩二氏が立ち上げた東京発のブランド。ウェアからキャンプギアまで広がる独自の世界観、NANGAやKermit Chairなどとのコラボ、定番アイテムや取扱店情報まで整理します。

ネイタルデザイン(NATAL DESIGN)とは?

「ネイタルデザイン(NATAL DESIGN)」は、1999年に塚田浩二氏が立ち上げた東京発のブランド。ヴィンテージやアメリカンカルチャーをベースにしたウェアを軸に、チェアや釣具などのアウトドアギアまで展開し、外遊び好きから支持を集めている。

人気の理由は、単に「派手で目立つ」からではない。デニムやアウター、ショーツといった日常で着られる服に、キャンプや釣りの空気を自然に混ぜ込み、さらにカーミットチェアやNANGAなどとのコラボによって、フィールドでも映える特別感を加えている。街でも外でも使える実用性と、ネイタルらしい遊び心の両方を楽しめることが、このブランドの大きな強みだ。

ブランドの始まりは、当時20歳そこそこだった塚田氏が、もともと描いていた絵の延長線上で手掛けた手描きTシャツ。そこから現在の幅広いプロダクト展開へとつながっている。

ブランドが大きく動き出したのは、2006年。フラッグシップショップ「SCATTER BRAIN(スキャターブレイン)」のオープンを機に、塚田氏の中学時代からの旧友であるGOTOH氏が合流。デザインを担う塚田氏と、営業・生産管理・コラボ企画を引き受けるGOTOH氏という、二人三脚の体制が出来上がった。

それぞれが独学で経験を積み上げてきた背景もあり、既存のアパレルの常識に縛られない自由な発想が、ネイタルらしい遊び心を生んでいる。

いまではウェアを軸にしながら、チェアや釣具などのアウトドアギアまで領域を広げ、外遊び好きから著名人まで幅広いファンを獲得。すでに四半世紀を超える歴史を重ねた今もその勢いは増すばかりだ。

かつて塚田氏がインタビューで「400年続くブランドにしたい」と語ったように、世代を超えて愛される唯一無二の存在を目指し、長い目線でブランドを育て続けている。

ネイタルデザインが人気を集める理由

ネイタルデザインが支持されている理由は、見た目のインパクトだけではない。多くのユーザーに刺さっているのは、街着として成立するデザインと、キャンプや釣りなど外遊びに持ち出したくなる空気感が同居しているところだ。

たとえば、デニムやオーバーオール、ショーツといったウェアは、普段着としても取り入れやすい。一方で、柄使いやシルエット、ポケットワークにはネイタルらしいクセがあり、普通のアウトドアウェアとは違う存在感がある。派手すぎるわけではないのに、着ると印象に残る。そのバランスが、ファンを引きつけている。

さらに、チェアやテーブル、カトラリー、釣具まで広がるラインナップも人気の理由だ。服だけで終わらず、キャンプサイトや釣り場までブランドの世界観でまとめられる。好きな人にとっては、ウェアを買うだけでなく、外遊びの道具まで少しずつ揃えていく楽しさがある。

コラボレーションの強さも外せない。NANGA、Kermit Chair、Helinox、Dickies、TIEMCOなど、ジャンルの違うブランドと組みながら、単なる別注ではなく「ネイタルらしい柄」や「ネイタルらしい見え方」に仕上げている。発売のたびに注目を集めるのは、相手ブランドの魅力にネイタルの遊び心がしっかり乗っているからだ。

つまりネイタルデザインは、機能だけで選ぶブランドではない。街でも着られて、外でも使えて、持っているだけで少し気分が上がる。その“使えるのにクセがある”感じこそ、多くのユーザーに支持されている理由だ。

見た目で格好いいことが、まず正解

ネイタルのプロダクトを語る上で外せないのが、デザイナー・塚田氏の独特な美学だ。「使い勝手より見た目のよさを重視している部分はある」本人がそう言い切るように、一般的なアパレルの「正解」とは少し違うところに基準を置いているからこそ、他にはない佇まいが生まれてくる。

「ポケットの位置が少し遠くても、見た目的によければそうしちゃう」というスタンスは、機能至上主義のギアやウェアとは決定的に異なり、まずは「カッコいい」が先にくるのだ。

デザインの起点になっているのは、アメリカン・トラディショナルやヴィンテージ、スケートボードカルチャーといった過去の文脈。そこにユーモアやエッジを効かせて仕立て直すアプローチが、「新しいのにどこかクラシカル」というネイタル特有の手触りを生んでいる。

ウェアからギアまで、フィールドを彩る道具たち

デニム、スウェット、アウター、シューズといったウェアはもちろん、チェアやテーブル、カトラリー、果ては釣具まで。ネイタルのプロダクトラインは、外遊びを取り巻く全領域をカバーするほど幅広い。

もとはアパレルブランドとしてスタートしながら、ここまで領域を広げてきたのは、「自分たちが本当に欲しいもの」を作り続けてきたからに他ならない。キャンプ場で使いたいチェア、川辺で振りたい釣具。欲しいものがなければ作る、という極めてシンプルなスタンスが、結果としてジャンルを横断する現在の幅広いラインナップを形作っている。

ウェアにもギアにも共通して宿るのは、ネイタルらしい遊び心とディテール。フィールドに持ち出した瞬間に、いつもの景色がちょっと特別に見えてくる——そんな道具がそろっているのだ。

名だたるブランドを巻き込む、コラボの常連

ネイタルデザインの動向を追いかけている人なら、誰もが頷くのがコラボレーションの圧倒的な多彩さだろう。NANGA、Kermit Chair、Helinox、Dickies、TIEMCO――それぞれのジャンルでトップを走る名だたるブランドと、継続的にタッグを組み続けている。

特徴的なのは、単なる“ロゴ載せ”に終わらないクリエイティブの深さだ。オリジナルのテキスタイルやパターン(型紙)から一緒に作り込んでいくケースがほとんどで、両ブランドのファンが「これぞネイタル別注」と納得できる特別な仕上がりに落とし込まれている。

それゆえに、新作が登場するや否や即完売してしまうのも毎度のお約束。現在では抽選販売になることも珍しくなく、それらのプロダクトは外遊び好きの所有欲を強烈に刺激し続ける存在となっている。

チェックしておきたい、ネイタルデザインの定番アイテム

ここからは、ブランドの顔となる定番&名作を8型ピックアップ。ウェアからチェアまで、ネイタルの幅広さがそのまま伝わるラインナップだ。ネイタルならではの遊び心が光るコラボ作も多数。気になる一品から、ぜひその魅力を確かめてみてほしい。

ビッグシルエットでざっくりとラフに羽織れるシャツで、スナップボタンなので着脱もスムーズ。速乾性、防風性もありながらUVカットも兼ね備えた軽量で快適なウェアになっている。

同シリーズのパンツと合わせることで、ボリュームのあるトップスにやや細めなボトムスで、Yラインシルエットが楽しめるのも魅力。

ヴィンテージミリタリーが起点、CENTER ZIP OVERALL

CENTER ZIP OVERALL ¥35200

ネイタルのデニムを語る上で外せない一着。ヴィンテージミリタリーから着想したフォルムに、フロントへ大胆に走らせたセンタージップが特徴の、ユニセックス対応のオーバーオールだ。

生産は、ネイタル独自のNATAL DENIMファクトリーがある岡山。素材はコットン96%にポリウレタン4%を加え、ストレッチ性と耐久性を両立している。

カラー展開は、定番の「ONE WASH」、ガッツリ加工を効かせた「REAL DAMAGE」、そしてワーク臭の漂う「HICKORY」の3色。シルエットはやや細身に仕立てられているので、ゆるく履きたいなら通常より1サイズ上げるのがおすすめだ。

マットなナイロンが革のような質感、AERIAL DOWN PARKA- Runnin’

AERIAL DOWN PARKA ¥49500

NANGAがUSAライン用に開発した「AERIAL DOWN PARKA PACKABLE」を、ネイタルがアップデートしたスペシャルバージョン。生地に3レイヤーのレザー調素材を採用し、まるでレザーかと思うような独特の質感と、90年代ダウンらしい重厚なボリューム感を両立しているのが最大の見どころだ。

フードや袖口にはシャーリングゴムで外気の侵入を防ぐ仕様、ダウンのボリュームに合わせてキルト幅も調整されており、コールドスポットを最小限に抑える設計。NANGAらしい軽さと頼れる暖かさが、街でも軽いキャンプ場でも力を発揮する一着だ。

ディッキーズと組んだ本気のセットアップ、BRIAN DECK JACKET

NATAL DESIGN×Dickies® BRIAN DECK JACKET(LUCKY SWALLOW)

BRIAN DECK JACKET ¥41800

ネイタルの定番”BRIAN JACKET”を、ワーク/ユニフォームの大定番ブランド・Dickiesとがっぷり組んでアップデートしたスペシャルモデル。米軍のデッキジャケットを下敷きに、ドロップショルダーでオーバーサイズに仕立て、襟元はコーデュロイ、ボタンはクラシックなドーナツ型と、細部まで芯が通っている。

カラーリングは、ネイタルオリジナルの総柄”LUCKY SWALLOW”。幸運を運ぶとされるツバメのモチーフを敷き詰めた人気のパターンで、同デザインのボトムスとセットアップで合わせれば、街でもアウトドアでも視線を集めること間違いなしだ。

ステッチ使いで魅せる、RANDY DENIM PANTS

NATAL DESIGN RANDY DENIM PANTS

RANDY DENIM PANTS ¥22000

「ワードローブに一本はあると頼れる」——そんなポジションを担ってくれるのが、このRANDY DENIM PANTSだ。フロントに走らせた2本のステッチが立体感を生み、シンプルなのに視覚的な引っかかりがあるディテールに仕上がっている。コットン100%のタフな生地感も、ネイタルのデニムらしい安心感だ。

バックはセンタークリースの代わりに、ウエストから裾までシングルステッチで構築し、トラウザーズ的な顔つきもまとっている。ヒップポケットにあしらわれたキャッツアイボタンには、NATALロゴをエンボスで配置。細部にまでブランドの遊び心が宿る、ワイドシルエットの一本だ。

オランダ人アーティストの魚柄をまとった、LINDOR PANTS LIGHT PSM ver.

LINDOR PANTS LIGHT PSM ver. ¥26400

釣り好きのShota Jenkins氏が手掛けるブランド「PIKE STREET MARKET(PSM)」とのコラボモデル。ネイタルらしい裾に向かってテーパードしていくライトパンツに、オランダ在住のアーティスト・Peter Perch氏による特別グラフィックを大胆にあしらった一本だ。

モチーフは、アメリカ・カナダから北海道まで自然分布する希少種・ヒメマスと、フィッシングカルチャー直結のチョイス。立体感のあるグラフィックが、ライトパンツに一気にアートピース的な存在感を与えてくれる。

オールドスクールを今に持ち込む、KELLY SHORTS I.S.D.O

KELLY SHORTS I.S.D.O ¥13200

ネイタルのショーツの代表格・ROB SHORTSが持つ、オールドスクールなムードはそのまま。そこへアクティブシーンでの実用性を足していくつもりで仕立てられたのが、このKELLY SHORTSシリーズだ。素材にはナイロン100%を採用し、軽さとタフさを両立している。

シルエットはややリラックス気味で、上半身にどんなアイテムを合わせても受け止めてくれるバランス感。可動域も広く、川遊び・キャンプ・釣り・自転車——フィールドを問わず投入できる、夏の頼れる一本だ。

90s初頭のウエストコーストを映す、LINDOR SLIP-ON

NATAL DESIGN×VANS LINDOR SLIP-ON

LINDOR SLIP-ON ¥12100

ネイタルがVANSに別注した、ブランド25周年アニバーサリーモデル。ベースは1979年生まれのクラシックスリッポンで、アッパーにはオールドスクールなエレファントロゴをマルチカラーで大胆に配置。90年代初頭の西海岸を思わせるポップな空気感が漂う一足だ。

カカトのプルバックで脱ぎ履きをスムーズにする工夫に、ヒールのエンボス、チェダーチーズカラーのピスネーム、フットベッドにあしらわれたネイタル×VANSのロゴと、別注の手数は徹底的。フロントはキャンバス、バックはスエードと、素材切替も粋に効いている。

テネシーで職人が仕上げる、Kermit Chair RETRO STRIPE

Kermit Chair RETRO STRIPE ¥55000

キャンプチェアの大定番・Kermit Chairを、ネイタルがオリジナル生地で別注した一脚。ブランド独自の1000Dナイロンに、ノスタルジックな配色のレトロストライプ柄を仕立てた、見た目のインパクトたっぷりの仕様だ。カットから縫製まで、すべてテネシーのKermit本社工場で職人がハンドメイドで仕上げている。

収納サイズは約W11×D16×H58cm、自重2.5kg・耐荷重350LB(約158kg)と頼もしい。もとはバイクツーリング用に開発されたモデルで、組み立ては慣れれば約1分。受注生産で納期は1〜6ヶ月かかるが、手元に届いたときの満足感は格別な一脚だ。

ファンの聖地、明大前のヘッドショップ

ネイタルデザインの世界観をもっとも濃密に体感できるのが、唯一の直営店「SCATTER BRAIN(スキャターブレイン)」だ。場所は東京・世田谷の明大前。京王線と井の頭線が交差するアクセス便利な街の、ローカルな空気が漂う一角に構えている。

店内には、ネイタルデザインのフルラインナップに加え、SCATTER BRAINのオリジナルアイテムや、店主の審美眼で選び抜かれたセレクトプロダクトが並ぶ。ブランドの「いま」と「これから」が一気に見渡せる、ファンにとっての聖地のような場所だ。

また、全国17店舗の正規取扱店、ZOZOTOWN、GO OUT Onlineなどでも取り扱いがあるため、地方在住でも手に取りやすい環境が整っている。とはいえ、人気アイテムは抽選販売・即完売も日常茶飯事。気になるアイテムを見つけたら、迷わず動くべし。

FAQ

Q.サイズ選びのポイントは?

ネイタルのアイテムは、モデルによって「ジャストで着るのが正解」のものと「あえて余裕を持たせて作っている」ものが混在している。

CENTER ZIP OVERALLのようにスリム設計のモデルは1サイズアップが推奨されることもあれば、BRIAN DECK JACKETのようにそもそもワイドに作られているモデルは、いつものサイズでちょうどいい。商品ごとの公式サイズスペックや、各取扱店のスタッフコメントを確認するのが確実だ。

Q.価格帯は?

おおよそカットソーやショーツで1万円台、デニムやライトパンツで2~3万円台、アウター·コラボダウンで3~5万円台、別注のキャンプギアになると5万円台後半~が目安。コラボや別注プロダクトは流通の量も限られるため、「気になったアイテムは出会ったときが買いどき」と覚えておこう。

Q.どこで買える?

一番濃密な体験ができるのは、明大前の直営店「SCATTER BRAIN」。そのほか、全国17店舗の正規取扱店、ZOZOTOWN、GO OUT Onlineなどのオンラインでも展開している。ただし、人気アイテムや別注は抽選販売になるケースも多く、即完売も少なくない。気になる新作の情報は、ネイタル公式SNSや取扱店の告知をこまめにチェックしておきたい。