「つくる」より、「見つける」。好みの完成形に住める、規格住宅。【神奈川県鎌倉市 50代4人家族の場合】

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「つくる」より、「見つける」。好みの完成形に住める、規格住宅。【神奈川県鎌倉市 50代4人家族の場合】

家づくり=ゼロからすべてを決める、とは限りません。最近は、完成されたプランの中から「これに住みたい!」と思える家を選ぶ「規格住宅」も充実しています。

予算を立てやすくデザイン性の高いモデルも増えているだけに、趣味人にとっても気になる存在。今回GO OUTでは、そのリアルな規格住宅の住み心地を拝見してきました。

規格住宅のリアルを探るべく訪れたのは、鎌倉に建つ一軒の平屋。モデルハウスのテイストに惚れ込み、「この家に住みたい!」という思いから、規格そのままのプランを選んだというオーナーです。「自分でつくり込む」のではなく、「好きな家を見つける」。そんな規格住宅ならではの家づくりを、鎌倉の平屋で覗いてきました。

過去の規格住宅の記事はこちらからチェック。

横山隆平さん、美咲さん(ヴィンテージ家具店 THE NOON HASE STOREオーナー)
小学生のお子さん2人の4人家族で暮らす横山さん家族。今の住まいを建てる前は都内のマンションに暮らしていました。鎌倉と縁があったことから、漠然と次に引っ越すなら湘南エリアで暮らしたいという思いがあったそう。
家族4人が暮らすのは、HOLIDAY HOUSE® という平家のモデル。こちらを展開するDesign Sourceは、こだわり抜いた規格住宅を数々展開。細部まで徹底された世界観で、コスパよりデザインにこだわりたいオーナーさんに多く選ばれています。

今回お邪魔させていただいたのは、鎌倉に住む横山さん邸。それまでは分譲マンションの6階に暮らしていたそうで、広々としたベランダが決め手でした。当時は都内で働いていたこともあり、戸建て購入は検討したことがなかったとか。

「でも、上の子が大きくなるにつれて6階の広いベランダが危険に思えてきて。奥さんが2人目を妊娠したこともわかり、マンションでは手狭になってきたことから今の家を売りに出し、引っ越すことを検討し始めたんです」。

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理想を探してたどり着いたのが、偶然にも規格住宅だった。

引っ越しを考え始めた当初は、中古戸建てのリノベーションを検討していた横山さん。ですが、購入する家を探すもどれもしっくりこず。そのとき、「どうせ戸建てを購入するなら、理想の家がいい」と思いはじめました。

もともとミッドセンチュリーのアメリカンカルチャーが好きだったことから、平屋に芝生の庭といった暮らしに憧れがあったとのこと。そこで注文住宅から規格住宅まで、形態を問わずさまざまなメーカーの家を探し始めたそう。

「カリフォルニアな雰囲気を売りにしている会社など、さまざまなメーカーを探しましたが、やはり自分の理想とは少し違う。そんな中で、まさに今住んでいる家の模型写真と出会ったんです」。

横山さんが家探しをしていた時期は、実はまだこのモデルの設計段階。それでも、会社のSNSに上がっていた写真で見た模型は、アメリカのミッドセンチュリーモダンな雰囲気を感じるディテールに、カリフォルニアブルーをまとった外観。インテリアはもちろん、アメリカンな平家という点も横山さんの希望にぴったりで、ひと目惚れに近かったと話します。

「まだモデルハウスができる前でしたが、写真で見た模型は思い描いていた理想の家にぴったりハマって。色まで付いて、リアルな暮らしをイメージできたんです。会社のコンセプトも、今まで見てきたメーカーとはひと味違うと思い、すぐ電話をしました。きっと模型が白かったらお願いしてませんでしたね(笑)」。

モデル1号目の特権!現場で調整し、より理想的な空間が完成。

規格住宅と言ってもまだ未完成のモデルだったことから、模型で雰囲気を確認しながらすべてを進行。「Design Sourceは根っこの好みが同じだったので、ディテールまでジブンたちで決めるよりも、完全にお任せできる規格住宅の方が逆に安心できました」。ですが、家主によって勝手が変わるコンセントやスイッチは、図面作成中に配置を一緒に決めています。

そのほか、薪ストーブも追加で導入。「アメリカでは薪ストーブを設置している住宅が多く、ずっと憧れでした。さらに、このモデルの説明用に受け取ったコンセプト資料にも、薪ストーブのある家の写真が使われていて、実物を見ずとも『この家に似合うな』と思うことができたんです」。

とはいえ、まだ実際には見たことのないモデル。ディテールは参考資料になるアメリカの住宅写真を見ながらイメージを膨らませ、建築中は何度も現地へ訪れながら微調整。例えば、玄関には下駄箱がないことから、備え付けのクローゼット収納内部も、本来付かない棚板を設置してもらいました。

また、当初の設計図よりも広い通路を土地に合わせて数センチ調整したり、アプローチや玄関、そして勝手口の位置を家族が使いやすいようにと変更。その後、この間取りがHOLIDAY HOUSE®のベースとなったというエピソードも。

また、この家の特徴のひとつが壁や扉のない自由度の高い間取り。10畳ある広いフリースペースは、本来扉が付かない仕様ですが、将来2人の子どもがバラバラに使えるようにと、ドアを設置。いずれは部屋の中も壁やパーティションで区切る予定とか。

一方で、キッチンは完全オリジナルとなっているため、全体の雰囲気を損なうことのないそのままのデザインを採用。「完成した雰囲気もまさに理想通り。ジブンたちで考えずとも、憧れていた家が手に入ったのは規格住宅の最大のメリットですね」。

意外な落とし穴。規格住宅は土地探しが難しい?

何も苦労なく家が完成したかのように見える横山邸ですが、最大の難関は土地探しでした。「実は家を建てると決めてから、マンションの売却も同時に進めていて。ですが、このモデルが入る広さや価格、立地など条件に合う土地がなかなか出てこなかったんです」。

平家ということもあり十分な広さが必要ということで、立地や金額がマッチしても面積不足ということも多々。既に決まった規格で住宅を建てるからこそ立ちはだかるのが、土地の広さという問題。

最終的に、希望の鎌倉エリアで3年手付かずだったという今の土地に出会うことができましたが、既にマンションの退去日は間近。そこで、家が完成するまでの期間は茅ヶ崎エリア内の賃貸マンションに住むことに。

「例えば別の家を選んだとしても、土地探しの結果は同じだったかもしれません。規格住宅は特に、モデルを先に選ばないと必要な広さもわかりませんからね」。

そのほか悩んだというのが、明るさの問題。家の間取りやインテリアなどディテールは想像できましたが、実際にどのくらい室内に太陽の光が入るのか、想像しにくかったそう。

アメリカンテイストな家の特徴でもあるハイサイドの窓やリビングダイニングに設けられた天窓など、明かり取りの工夫はありますが、模型を通じての説明のみ。参考になるモデルがないため、リアルな室内のイメージを持つことはやはり難しかったと振り返ります。

これまで想像でしか見えていなかった新しい家での生活。いざ始まると、これまで横山さんが集めていたミッドセンチュリーの家具や小物ともぴったりマッチ。心配していた室内の明るさも全く問題ありませんでした。

こだわり派の家づくりをシンプルに。効率的な家づくりで理想の暮らしを実現。

今回はモデル1号目というレアケースな規格住宅づくりでしたが、理想が明確だからこそ、規格住宅という選択肢が近道になる。そんな家づくりの可能性を感じさせた横山邸。

「もともと家づくりで妥協はあまりしたくなかったのですが、運良く自分が理想とする家が既に設計されていた。すべて頭の中で考えながらで進めるしかなかったですが、注文住宅と同じだと思って。むしろ、決める内容は最低限なのに憧れの家が手に入った。最短距離で希望が叶いましたね」。

家に自分を合わせるのではなく、自分の理想に合う家を見つける。そんな視点で考えれば、規格住宅もまた、こだわりの暮らしを叶える有力な選択肢になりそうです。

Photo/Chie Kushibiki

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Shiyori Kawamura
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