電車なんかと違って、クルマで行く旅は風の吹くまま気の向くまま、どこにだって行ける。行き先は、思い立ったらパッと行けて、パッと帰ってこられるくらいの場所がいい。
第16回目のドライバーは、バンライフの魅力を広める伝道師、オバマジュンペイさん。クルマであり、家でもある一台で向かうのは、彼のホームでもある神奈川の西のほう。自然あり、グルメあり、温泉ありの隠れエリアへ、いざ!

1982年生まれ、鹿児島県出身。誰もが知るメゾンブランドで働いたのちに独立。現在はグラフィックデザイナーとして働きながら、「VANCAMP JAPAN」の責任者として、バンライフの魅力を伝えるためのイベントやワークショップを定期的に開催する。
Instagram:@junpei_obama
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15万キロオーバーでも現役。いじりまくったデリカカーゴ。
気温は23度。天気もよく、初夏の気持ちいい風が吹く。絶好のドライブ日和にご一緒するのは、「VANCAMP JAPAN」の責任者・オバマジュンペイさん。待ち合わせたのは、茅ヶ崎の広い駐車場。


オバマさんの愛車は、三菱「デリカカーゴ」だ。外見こそはクラシックなバンだけど、内装はうってかわってキレイなリビングのよう。ベンチがあり、棚があり、CDプレーヤーも壁に張り付いていたりする。オバマさんにとってクルマは移動する道具であり、生活する場所でもあるのだ。


そんな彼の愛車遍歴は日産「ラシーン」からスタートする。
「高校生の頃からあのデザインが好きで、就職してから中古のものを購入しました。とても気に入ってたんですけど、家族もできて手狭になったから次は『ジムニー』に乗り換えて」
そこから会社を辞め、独立を機に、今度は三菱「スペースギア」に。
「この頃、出張で地方に行くことが増えていたし、荷物もたくさんつまなきゃいけなかったから、大きいクルマが必要だったんですよね。それまで車中泊とか考えたこともなかったんですけど、こんなに大きければクルマで寝れるよなって」

元々、キャンプや登山が好きだったということもあり、そこからバンライフや車中泊にどハマり。自身の会社を立ち上げて、現在は全国津々浦々をめぐり、バンライフの魅力を伝え続けている。
「いまのクルマは昨年から乗り始めました。ボロいんだけど、かわいいんですよ」
まだ半年ほどしか経っていないけど、内装に以前の面影はほとんどなくて、バンライフ仕様になっている。

「最初は新車で購入しようとも思ったけど、そうなるとリセールのこととかを考えてしまうじゃないですか。ビスを打ったり、ルーフのフェルトをはがしたり、思い切ったことができないんです。だったら、乗り潰す覚悟で、好きなようにいじれるようにと、このクルマにしたんです」
乗り始めから15万キロオーバーのボロカワな一台。これがまた、いい顔してる。どの面から見ても、少しいなたくて、愛くるしい。そんなクルマで本日向かうのは、オバマさんがよく行くというスポットの数々。神奈川の西側にある、隠れた名所へ向けて出発です。
神奈川唯一の村で作られた食材をゲット。



今日、目指すのは東丹沢。観光客が少なく、まだ知られていない隠れスポットの宝庫でもある。山道を進み、まず立ち寄ったのは「道の駅 清川」。

住所:神奈川県愛甲郡清川村煤ヶ谷2129
電話:070-1316-9184
HP:michinoeki-kiyokawa.jp/
実は、神奈川県には村がひとつしかなく、それがこの清川村。自然豊かな村ではいろんな作物が作られていて、道の駅ではそれらを一同に見ることができる。


これでもかというほど肉厚な椎茸に、野菜もどれもおおぶりでおいしそう。BBQ前に立ち寄ることを強くおすすめしたい。
売り場の一角を占めているのが、村の自慢である清川恵水ポーク。キレイな水と、独自ブレンドの飼料で丁寧に育てられた豚肉は、キメがこまかくて脂が溶けてく。都内のスーパーにある豚肉とほとんど変わらない値段であるけど、クオリティは桁違いで、めちゃくちゃおいしい。

周辺には清川恵水ポークを提供しているレストランもいくつかあるので、近くに行った際はぜひ立ち寄ってみて!とんかつやポークソテーで食べる地元の豚肉、ホント絶品なので。