最高の温泉を求めて、長距離ドライブも悪路も何のその。「好きにまみれろ!」のキャッチフレーズでお馴染みTOYOTA RAV4とともに、温泉大好き野郎たちが全国を行脚する企画、“御風呂ード!”。
温泉について指南するナビゲーターは前回に引き続き、世界1500以上の温泉に浸かってきた自称“源泉掛け流し原理主義者”、井出辰之助氏。今回、井出さんの熱量高めな温泉愛を受け止めることとなったのは、3人組ミュージシャンのCHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN。
RAV4で未舗装路をガンガン進み、岐阜県の山間にある、電気もスマートフォンの電波もないという温泉宿を目指します。何やら珍しい泉質でも知られる秘湯とあって、道中からウキウキが止まらない様子です。

温泉歴約20年。静岡県・赤石温泉との出会いを機に、どっぷりと温泉の魅力に浸かり、これまでに世界約1500湯の温泉を巡ってきた、自他ともに認める温泉マニア。これまで自身が巡り蓄積してきた膨大な温泉データベースをもとに、近日、独自の温泉検索サイト「Yuumies 」を立ち上げる予定。本職は野外音楽フェスなどを手掛けるイベントプロデューサー。@tatsunosuke88_yuguchi_wa_uchu
CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN
作曲・映像を担当するDaido(左)、ベースのYuta(中央右)、サウンドエンジニアでDJのSo(右)からなる、東京発のミュージシャン「チョコパコチョコキンキン」。幼馴染というメンバーは小学校時代から楽曲制作を行っており、数年前にバンドとして本格始動。ドライブと温泉を愛し、そこから得たインスピレーションをもとに音楽へ落とし込むこともあるという。@chocopa_co
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山間の未舗装路も余裕で走破。悪路ほど楽しい、RAV4でのロングドライブ!

写真は長野トヨタ限定特別仕様車 RAV4 Adventure “OFFROAD Package+”(販売店での取扱いは終了)。ベース車両は特別仕様車Adventure “OFFROAD Package Ⅱ”(ハイブリッド車 E-Four) 4,503,000円
※特別仕様価格には特別装備、架装オプション(タイヤ、ホイール、マッドフラップ、ブレーキキャリパー・リヤサス塗装、ルーフラック、クロスバー、ロッキングブラケット等)は含まれません。
旅行カバンに温泉用のギアをぎっしり詰め込み、まさに「好きにまみれろ!」な装備満載で都心から約5時間。長野県を経由しつつやってきたのは、岐阜県中津川市。温泉好きの4人を乗せたTOYOTA RAV4は、御嶽山の山域にかかる長野と岐阜の県境の未舗装路を臆することなく進みます。
ナビに表示される目的地は、中津川の市街地から70分ほど山道を抜けた先にある「渡合温泉(どあいおんせん)」。ガードレールも途切れ途切れの未舗装路を走破しなければ辿り着くことのできない特殊なロケーションに位置し、全国の温泉を行脚している井出さんも訪れたことのない、非常にマニアックな場所にある秘湯なのだと語ります。

「渡合温泉、実は初体験なのでめっちゃ楽しみなんですよね。お湯を組み上げずに、沸くように出ている“自噴(じふん)”と呼ばれるタイプの温泉で、とても珍しいんです。地面を掘る温泉ボーリングを行う場合、湯脈を曲げて汲み上げることになるので、コアな温泉ファンからするとそれだけでも“お湯が荒くなる(温泉のコンディションが変わってしまう)”とも言われていて。また、水温10度ほどの“冷泉(れいせん)”なので、それを薪で沸かしているとか。そもそも自噴の温泉は湧出量が少ないため商業利用もしにくいので、温泉マニアから見てもレアな国内屈指の温泉なんです(井出)」

実は、前日に長野県の白骨温泉で雪見露天を、取材後には岐阜県の下呂温泉を行脚する予定の一行。
「一緒に温泉に浸かりながら、いろいろと予習させてもらいました。井出さんの話を聞くと温泉との向き合い方が変わりますし、楽しみ方も広がった気がします。知れば知るほど、もっと詳しくなりたいと思いますね(Daido)」
と、メンバーはすでに井出さんから“温泉学”をみっちりと叩き込まれており、井出さんの話にも前のめりな様子。目的地へと向かう道すがら、気になる公園を発見。小腹も空いたところなので、クルマを停めて小休止。
付知渓谷の最深部で清流のせせらぎにつつまれ、ほっとひと息。

ロングドライブの合間にひと息つくため、訪れたのは木曽御岳山麓に位置する付知渓谷の最深部に位置する不動公園。岐阜県の名水五十選、森林浴の森日本百選にも選ばれた渓谷で、入り組むように流れる複数の渓流によって作られる瀑布が点在。四季折々に移り変わる自然とともに、大小の滝を眺めながらトレッキングが楽しめる、自然豊かな場所です。

吊り橋のかかったトレッキングコースを歩きつつ、久々に都会の喧騒を離れて自然に癒された様子のメンバー。こうした思いつきの寄り道ができるのも、クルマ旅ならではの醍醐味です。
「地方へ出掛けて街で見かけたものや、そこから得たインスピレーションをもとに、作品づくりに活かしたりもしているんです」そう教えてくれたYutaさん。CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUINはバンドである以前に、“ドライブ集団”としての顔もあるのだとか。
「コロナ禍にやることがなくて、何気なくドライブへ出掛けて、訪れた場所で収録した音を変換して楽曲に使用したり、旅先でおもしろいカルチャーや音と出会えたらそれを作品に落とし込んだりもしてきました。そういう意味では、バンドである前に“ドライブ集団”なのかも。今でもメンバー3人でドライブに出かけることもあります。収録も車内で行ったりもしていて。活動において、ドライブやカーライフはけっこう大事なポイントになっているのかも(Yuta)」


近隣で自然散策を堪能し、公園の横にあるお店「不動滝 ひろづき」で腹ごしらえ。地元の滋味として親しまれている「いわな塩焼き」に舌鼓を打ちつつ、冷えた身体を温めエネルギーチャージ。食事中の話題も、もちろん温泉。CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUINは普段、どのように温泉を楽しんでいるのかを聞くと、次のような答えが返ってきました。
「温泉遍歴としてはまだまだで、好きですけどそこまで詳しくはなくて。あくまでも、人並みの温泉好きです。ただ、ライブなどで地方へ遠征するときなどは、帰りにメンバーみんなで必ずどこかしらの温泉やサウナを堪能しています(So)」
「施設や宿によっては独自に温泉を組み上げている施設があるので、そういったところを狙って訪れると、本当の意味での源泉を堪能できる場合がある。なかでも旅館組合などに加盟していない施設が狙い目」と、自称“掛け流し原理主義者”である井出さんからひと通りの指南を受けたのち、再びRAV4に乗り込み目的地を目指します。
電気も電波もないが、最高の温泉がそこに! 森のなかにある秘湯の一軒宿。

気温も下がり雪もちらつくなか、さらに山道を進むとスマートフォンの電波は圏外に。道のコンディションもさらに悪化するも、RAV4のタフな走りは健在です。ステアリングを握る井出さんも「足周りがしっかりしているので、不安もないし走りやすいんですよね。悪路ほど楽しいというか、運転してる感じが楽しめる。大人4人の荷物をガッツリ積んでいても積載スペースはまだまだ余裕があるし、まさに温泉旅と好相性なクルマって感じですね」とコメント。
全員がドライバーでもあるCHO CO PA CO CHO CO QUIN QUINのメンバーのなかでも、いちばんのクルマ好きというがSoさん。先日もラリー観戦に行ったばかりと話す彼にとって、RAV4は気になっていたクルマのひとつだとか。
「先代のRAV4もカタチが好きでしたが、現行のRAV4になってから走行性能がだいぶ見直されたと聞いて、その感じを知りたくてぜひ運転してみたいと思っていた一台です。今回乗ってきたクルマに搭載されたオプションもいい感じですし、マッドカバーのデザインもかっこいいし、後部座席の快適性もバッチリですね。荷物もしっかり詰めるし、ルーフトップキャリアと組み合わせたらだいぶ荷物が詰めそうです(So)」

車内でクルマ談義に花を咲かせつつ、看板を頼りに恐る恐る進むと、やってきました目的地の「渡合温泉」。待ちに待った温泉タイムということで、さっそく入浴の準備へと取り掛かります。

「桶のデザインってレーザー刻印なんですか? 凝ってますね、作り込みがすごい」「キャラクターもかわいいし、欲しい(笑)。持って帰っちゃダメですか?」と、“御風呂ード!”のオリジナル温泉タオルと湯桶を気に入ってくれた様子のメンバー。現地では再び雪がチラつき、気温もさらに低下。足早に宿のなかへと駆け込みます。

電気・電波が届かない“ランプの宿”としても知られる「渡合温泉」は、岐阜県中津川市加子母度合にある、完全予約制の温泉宿。その歴史は古く、残された記録では明治20年頃(営業許可証がその年代までしか残っておらず、創業はそれよりも前)から経営しており、温泉が発見されたのは江戸時代末期のこと。現在のオーナーさんが六代目となる、老舗の温泉宿です。

玄関を開けると薪ストーブの香りとともに、壁から天井にかけて吊るされた大量のオイルランプがお出迎え。麓まで約10キロあるため電気を引くことができず、ここでの光源は水力発電による少量の電気と、ランプの灯りだけ。周囲には家屋も街灯もなく、まさに喧騒から離れた特別なロケーションで温泉に浸かることができる、贅沢な施設なのです。


ほとんどが北海道の小樽で作られた国産のランタン。なかには100年ほど前から使われているものもあるという、大小さまざまなランタンが作り出す幻想的な空間に夢中のご一行。宿の店主に案内されつつ、早々に浴場へ。
稀少な冷鉱泉特を堪能。夜はランプの灯りを頼りに入る、国内屈指のレアな温泉。

待ちに待った温泉タイム。RAV4で悪路を走破し、遠路はるばる辿り着いた温泉に冷えきった身体を沈めると、思わず全員から「あ゛〜」という声が漏れます。
源泉名「渡合温泉」の泉質はナトリウム塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉(低張性・弱アルカリ性・冷鉱泉)で、泉温は10.6度(気温16.5度)と低め。そのため加水こそしないものの、泉温が低いため薪火で加温する必要があり、使用する薪の量は年間で約10トンにもなるそう。

そのため休業期間である12月〜3月いっぱいの間に家族総出で薪割りを行い、2年間かけて乾燥させているそう。時間も労力もかかる、大変な作業に支えられているお湯でもあるのです。 ※次回オープンは2025年4月1日を予定。
「薪の熱で沸かしたお湯はマイルドで、ちょうどいい温度。ずっと入っていたいですね。外が寒い分、暖かい温泉は余計にありがたく感じます」と、Daidoさん。「自分のルールでは加水はNGだけど加温はOK」と話す、“源泉掛け流し原理主義者”こと井出さんのお眼鏡にも、こちらの温泉はばっちりハマったようです。

「温泉は冷鉱泉特有の“鉱泉臭”がして、塩化物泉でもあるので泉質はなめらか。いいお湯です。何より身体がしっかりと温まりますね(井出)」
宿の手配に運転と、コーディネートに尽力してくれた井出さんを労うべく、全員で井出さんの背中を流します。


ちなみに、渡合温泉は夜の温泉がまた格別。ランタンの灯りを頼りに入る浴室から窓の外を眺めると、暗闇のなかに月が浮かび、周囲に民家も街灯もないため夜空の星座もくっきり。市街地では味わうことのできない特別な時間を、温泉に浸かりながら堪能することができるのです。


身も心も温まったところで、RAV4へと戻り帰り支度…の前に、井出さんがボックスから早速牛乳を取り出し、恒例の乾杯! 貴重な温泉体験を、それぞれ次のように振り返ります。
「井出さんの熱い温泉話を聞いて、温泉って奥が深いんだなってあらためて思いましたし、もっと知りたいと思いました。温泉を出た後の過ごし方も含めて、向き合い方というか、楽しみ方が広がった気がします(Daido)」
「長い道のりを走ってきましたが、移動中も温泉に入るための“貯めの期間”だと思うと、不思議と長距離移動も苦ではありませんでした(笑)。道中は井出さんの温泉学をしっかり学ばせていただきましたし、前知識を持って温泉と向き合うことができたので、より深く楽しむことができたと思います(So)」
「こんなにたくさんの温泉をいちどに堪能する旅は初めてでした(笑)。もちろん楽しかったですし、自分のなかでの温泉に対する考え方や熱度も高まったように感じます。そもそも温泉をメインに据えて旅することもなかったので、新鮮でした。温泉の効果もしっかりと感じられてよかったです(Yuta)」
「温泉と向き合うなら、やはり泊まりに来ないとダメですね(笑)、その魅力を堪能しきれません。それくらい、渡合温泉良かったですよ。外は寒いですが、まだ身体がポカポカしています。欲を言うと、冷たい源泉のまま入れる浴槽があれば、もっと良かったですね。加温した温泉と冷泉を交互に入って、源泉で交換浴をしてみたいです(井出)」

今回も、非日常の風景と温泉で、癒しとパワーを与えてくれた“御風呂ード”。4人を載せたRAV4は未舗装路を再び走り出し、次の温泉街へと向け走り去って行きました。
Photo/Tsukasa Isono(RicoLeRisa)
Report & Text/Noritatsu Nakazawa
撮影協力/渡合温泉
衣装協力/エイアンドエフ
GO OUTとコラボして、“御風呂ード”にまみれさせてくれる特別なアイテムが登場。

RAV4×TRUNKCARGO TC-50S(ジェリー鵜飼デザイン)
多くのアウトドアファンから支持されるギアコンテナブランド「リス株式会社」のカーゴにオリジナルイラストをあしらった特別なカーゴが登場。デザインを手がけるのは、イラストレーター・ジェリー鵜飼氏。登山道具やお風呂グッズを一気に持ち運べる大容量と、椅子代わりに座ってもへこたれないタフさが魅力。カラーはグリーン、ブラック、ベージュの3種。W600xD390xH350mm。



RAV4 車体用スペシャルステッカー
イラストレーター・ジェリー鵜飼氏と「chi-bee(チービー)」のイラストレーター・Take氏が今回の企画のために書き下ろしたイラストが、車体用スペシャルステッカーとして登場。給油口にもピッタリと収まるサイズ感で、ステッカーの素材は雨や汚れに強い仕様。タフなロケーションを駆け巡る“御風呂―ド”にも、まさにピッタリなアイテムだ。140×120mm。

RAV4×Chi-beeのオリジナル湯桶
同じく、FUNでEdgeのきいたドローイングを得意とするTake氏が描くRAV4に、キャラクターたちが載ったファニーなオリジナルの湯桶が登場。サワラ素材のオケの底にレーザー刻印でイラストを刻んだこだわりのひと品。“御風呂―ド”を攻めるならタオルとあわせて積載スペースへ積んでおきたい、注目のアイテムだ。約φ230×115mm。


RAV4×chi-bee オリジナル温泉タオル
ファニーなRAV4を大胆にあしらったオリジナル温泉タオルは、“御風呂―ド”に必須と言っても過言ではないアイテム。適度なサイズ感で吸水力も良好。オリジナル湯桶と合わせ技で取り入れたい。カラーバリエーションはカラーとモノトーンの2種。340×800mm。
これらのコラボアイテムはすべてGO OUT Onlineにて購入可能。