スポーツブランドとして確固たる地位を築くDESCENTE(デサント)の技術を結集しながら、フィールド対応の本格的な機能性と、洗練されたアーバンスタイルを融合したオールラウンドなアイテムを展開する「ALLTERRAIN(オルテライン)」。
昨夏より、ALLTERRAIN I/O(オルテライン アイオー)と、ALLTERRAIN 81(オルテライン エイティワン)という新なラインも加わり、さらにパワーアップしている。
そんななか、今季もゴアテックス プロダクトテクノロジー搭載アイテムが続々とリリース。そこで、GO OUTスタッフが、実際に着用して着心地や細部のギミックをチェックしてみることに。
その前に、ゴアテックス プロダクトテクノロジーの機能性を、ちょっとおさらい。今回オルテラインが採用しているのは『GORE-TEX PRO Products(ゴアテックス プロ プロダクト)』と『GORE-TEX PERFORMANCE Products (ゴアテックス パフォーマンス プロダクト)』。
ゴアテックス プロ プロダクトは圧倒的な防水透湿性や防風性はもとより、裏地に専用のマイクログリッドバッカーを使用しているため耐久性に優れて極地対応の機能を実現。ゴアの中で最も厳しいレインテストをクリアする設計となっている。
ゴアテックス パフォーマンス プロダクトの方はGORE® C-KNIT® バッカーという極細の丸編みの裏地を使用しており、軽量性としなやかさがあるため防水透湿性と着心地の良さをバランスよく取り入れたカジュアルな仕様が魅力。ライフスタイルやシーンに合わせて使い分けたい。
……ということで、スペック的にアウトドアでも使えるのは当然なので、今回はあくまで“日常使い”をベースにして、デイリーウエアとしてどこまで快適かつ機能的なのかをレビューしてみます!
Table Of Contents : 目次
あらゆる環境に対応するエクスペディションモデル。
ALLTERRAIN HARD SHELL JACKET“CREAS EXP.” ¥121000(税込)
まずはオルテラインを代表する“クレアス”シリーズの、エクスペディションモデルから。こちらは、厳しい環境や気象条件下のみならず、都市生活での着用快適性を追求した1着。そのためデザインもかなりスタイリッシュ。
生地には“ゴアテックス プロ ファブリクス”を採用。汚れがつきやすい内襟には抗菌防臭性の発揮する起毛トリコットを配置し、ソフトな着心地と機能性を両立させている。
スタイリッシュなのに、ポケットが超機能的!
早速、着用してみたところ、まず気になったのがフロントの大容量ポケット。かなり大きくて豊富な収納力を誇るが、それをあまり主張しないシンプルなデザインに仕上げられているのも、日常使いできるポイントになりそう。
しかもバックパックのハーネスに干渉しない位置に設置されているし、ジップ部分も長くて大きいので、着用したまま中のモノも取り出しやすい。
左側には無線イヤホンを収納するのに最適な内部ポケットも装備。大容量でありながら、小物も整理しやすい作りになっているのも機能的。
止水ジップなので、濡らしたくないスマホやガジェットも安心して収納できるのはありがたい。
こうしたシェルでは珍しい、インナージップポケットも用意。ここには貴重品のカード類や小型ウォレット、あまり出番がないティッシュやチーフを収納しておくと便利かも?
そしてデサントの水沢ダウンでもお馴染みの二重構造のジップ、デュアルジップベンチレーションも搭載。
外側にジップを通すことでメッシュ生地が表に登場し、フロントジップ全体がベンチレーションの役割を果たしてくれる。
まさに機能美という言葉を体現するギミックで、これを使いこなせば街中でもスマートに温度調整ができそうだ。
昨年ブレイクした大人気モデルがアップデート。
ALLTERRAIN 81 GORE-TEX SHELL JACKET ZC ¥66000(税込)
続いてはチェックするのは、オルテライン エイティワンのゴアテックス シェルジャケット。昨シーズンにリリースされ、大人気となったモデルをアップデートした1着となる。
こちらは防水透湿性と共に、ソフトな肌触りが特徴的な“GORE® C-KNIT® バッカーテクノロジー”を裏地に採用。厚手のフリースやインナーダウンとのレイヤードも想定した、ゆったりシルエットで仕上げられている。
見た目以上にリラックスできる、極上の着心地!
早速、試着してみたが、袖を通して最初に感じたのは、めちゃくちゃ着心地がいいってこと。
ゆったりサイズの厚手のスウェットの上から羽織っても、全然タイトに感じることがなく、“GORE® C-KNIT® バッカーテクノロジー”の生地が柔らかいので、むしろかなりリラックスできる。
しかも脇下から腕にかけてガゼット設計になっているため、腕を上げても裾が持ち上がらないし、なにより腕がとても動かしやすい。
しかも脇下にベンチレーションも搭載されているため、アクティブに動いてもストレスフリー。これなら自転車やバイクに乗るときも重宝するはず!
フロントには4つのジップポケットが搭載されているが、切り替えになった胸部のポケットはマチが設けられている。
そのため見た目以上の収納力があり、かさばる立体物のコンデジなんかを入れても、胸元の圧迫感は皆無。
1アイテム目のハードシェルにも共通するギミックだけど、袖口は片手でも素早く容易なアジャスト操作が可能なワンハンドアジャスト仕様。
片手でシュッと引っ張るだけで、素早くフィット感を調整することできた。今回は素手だけど、グローブをしたままでも扱いやすそう。
オンオフ問わない、スタイリッシュなシェルコート。
ALLTERRAIN 81 GORE-TEX SHELL COAT ¥79200(税込)
ソフトな着心地の“GORE® C-KNIT® バッカーテクノロジー”を採用したアイテムは、スタイリッシュなシェルコートも用意。
しかもオルテラインらしい、ミニマルかつアーバンなデザインで仕上げられたハイエンドなルックス。オンオフ問わずに使える上品なスチールグレーカラーも、アイテムの雰囲気にマッチしている。
ミニマルなデザインでも、バッグ要らずの豊富な収納力!
こちらもミッドレイヤーと合わせられる、ゆとりのあるシルエットだけど、実際に着用してみると、裾周りがスッキリしているためタイトに見える。
そのため、ボリュームのあるレインコートやダウンコートとは違う、ソリッドな着こなしが可能。
それでも足捌きがスムーズなのは、ジップが丈よりも短めに設定されているから。
その代わり、ジップ内側の防風フラップが裾になるほど大きく作られているため、ジップがなくても雨風をしっかり防いでくれる。
そして最も気になったのが、フロントに装備された多彩なジップポケット。マチ付きポケットも機能的だが、その下にある大型ポケットはインナーポケットもあり、750mlのボトルをスッポリと収めることができる。
あまりにも大容量だったので、左右のポケットをフル活用してみたところ、なんとこれだけの小物を収納することができた。
これなら、もはやバッグも必要ないほど。もちろんすべてのポケットが止水ジップなので、雨の日も安心!
ゴアテックス プロダクトのセットアップで完全防備。
(左から)ALLTERRAIN 81 GORE-TEX LIGHT SHELL JACKET EX ¥93500(税込)、ALLTERRAIN 81 GORE-TEX LIGHT LONG PANTS EX ¥63800(税込)
最後は、セットアップで着こなすこともできるライトジャケットとライトパンツ。どちらも同じ質感の“GORE® C-KNIT® バッカーテクノロジー”をメインに採用。ジャケットの肩回りやパンツ裾の内側など着用時の擦れが懸念される部分にはより耐久性の高い生地を使用しながら、要所のデザインやディテールワークも同じテンションで統一されている。
せっかくなのでセットで入手しておくと、スタイリッシュなレインウエアとしてフェスやキャンプでも活躍してくれそう。
スポーティなルックスは街中でも違和感なし。
ということで、セットアップで着用した状態がこちら。体感的にはスノーウエアよりもカジュアルだけど、一般的なレインウエアよりも断然タフ。
“GORE® C-KNIT® バッカーテクノロジー”の柔らかい生地感と、防水性や防風性の頼もしさのバランスが心地いい。しかもスポーティなルックスなので、街中で着こなしても違和感なさそう。
ジャケットはフード裏にシルエットを調節するストラップを発見。フードを被らないときは、これをパチッと嵌めておくだけで首回りがちょっとスッキリする。
しかもマグネットになっているため、片手で簡単に操作可能。着用したままでもスムーズに着脱できた。
そして、さりげなく着心地の良さを高めているのが、背面に大きく入ったバックプリーツ。
これのおかげで腕を伸ばしたり肩を大きく動かしたりしても、突っ張る感じが全くない。
フロントには4つの止水ジップポケットを装備。他のアウターと同様に、内部にインナーポケットが装備されているため、LEDライトなどもスマートに収納可能。
さらに内部の生地にパンチング加工が施されているため、ジップを開けた状態にしておくと、ベンチレーション効果も期待できる。
パンツはブロック式のベルクロでウエストのサイズを調整。このベルクロはジャケットの袖にも採用されている。
そして止水ジップのウエストポケットも用意。ここはスマホを入れるのに丁度いいサイズ感。
レインパンツでもよく見かける、フルオープンスタイルのサイドジップ。ダブルジッパー仕様なので、通気させたい部分だけピンポイントに開くことができる。
アクティブシーンに対応したギミックだけど、高温多湿で蒸れやすい梅雨の時期にも活躍してくれそうだ。
オルテラインのアイテムは、デイリーで着たくなる名作揃い!
シーンを選ばずスタイリッシュに着こなせると評判の、デサント オルテラインのアイテム。
その新作モデルを実際に着用してみたら、噂以上の着心地の良さと、日常でも使えるギミックが搭載された、最強のデイリーウエアだった。
ゴアテックス プロダクトテクノロジーを搭載したハイスペックなアイテムを、外遊びと兼用する街着として取り入れるなら、こんな機能美プロダクトが重宝するはず!
(問)デサント ブラン 代官山 tel:03-6416-5989 allterrain.descente.com/
Photo/Shouta Kikuchi(Item)、Fumihiko Ikemoto(Image)
Report & Text/Masatsugu Kuwabara