バイきんぐ西村が「K」キャップを選ぶワケとは? ブランド担当者の開発秘話も。

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うだる暑さが続いていますが、今記事では、季節やシーンを問わずファッションアイテムとしてもボクらにマストな存在である「キャップ」について、すこし角度を変えて掘り下げたいと思います。

ちなみに皆さんは、キャンプで被るキャップってこだわりはありますか? もしくはどんなイメージがあるでしょうか?

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キャンプキャップといえば「K」!

キャップブランドは数あれど、ここ数年でグッとキャンプのイメージがついているのが、シアトル発のアウトドアウエアブランドKAVU(カブー)がリリースするこちらのキャップ。

カブーの被り物といえば、ウェビングテープが頭をぐるりと一周するストラップキャップや、角笠のようなユニーク形状のチルバハットが有名ですが、数年前から飛ぶ鳥を落とす勢いなのが、ツバが短く大きなKロゴがついた、通称「Kキャップ」です。

どこかで見たことあるぞ、という方も多いのではないでしょうか。

そう、キャンプ芸人としても大活躍しているバイきんぐ西村さんがテレビ番組などで愛用していることで人気に火が付いたとされているKキャップですが、実際のところどうなんでしょうか。

意外と知られていないKキャップの真実について深掘りすべく、まずはカブーの担当者に直撃取材してみました。

始まりは9年前。無名キャップがいきなりスターに!

カブーのブランドMDを務めるエイアンドエフの南日さんに話をお聞きした。ライセンス企画からデザイン、生産管理まで全てこなしているそうだ。

―いつ頃から販売されているのですか?

2014年のSS(春夏)シーズンからです。発売当初は、デニムとナチュラルの2タイプで、後ろのフィッティングもゴムでしたが、その年のAW(秋冬)にウェビングテープに変更したんです。

翌春からカラーキャンバスを採用しているので、8年前からボディ色の追加や変更くらいで大きく変わっていませんよ。

2014AWからサイズ調整機構にカブーらしいウェビングテープを採用。それから大きな仕様変更はないと言う。

―意外と歴史があるんですね。本国(アメリカ)からの入荷が遅れたとか?

いえ、コレじつは日本企画なんです。

アメリカでも似たキャップが売られていますが、本国スタッフが訪日した際によくお土産として買って帰っていたんです。そしたらいつしか、ツバの仕様やKのフォントなどを少しだけ変えて「Kキャップ」という名で展開されていました。ジャパン・インスパイヤモデルらしいです(笑)。

日本企画の商品はちゃんとKAVUの公式ロゴから採っているのに、なぜKのフォントを微妙に変えるのかは謎ですが(笑)。

日本企画の「ベースボールキャップ」の「Kマーク」はロゴから採用。
対して本国発の「Kキャップ」はパネルのKフォントがやや可愛らしい雰囲気。ツバにも芯が入っているそうだ。ちなみに日本の公式サイトではどちらも購入できるので、なおのことややこしい。

―ツバが短いデザインなのはなぜでしょう? 日除け効果は低そうですが。

ひねりがなくて申し訳ないのですが「ベースボールキャップ」と名付けたのも、野球の審判が被るアンパイヤキャップをデザインソースとしたからなんです。だからツバが短くて6パネルみたいな。

キャンプなどのアウトドア用というより、アメカジファッション的な思考。こんなの欲しいなぁと、結構軽いノリで作りました。

―そのデザインがウケた理由については?

発売当初はまったく売れませんでしたよ(笑)。調整機構をウェビングテープに変えてカラバリを増やした翌春から徐々に動き出して、アメカジ好きの30〜40代に刺さったんでしょうか。

ただ、やっぱりキャンプシーンで急に動き始めたのは、テレビやYouTubeの影響ですね。4〜5年ほど前からだったと思います。バイきんぐ西村さんに気に入ってもらえて本当に良かったです!


意外な歴史が聞けて思わぬ収穫があった取材でしたが、カブーのKキャップ、いやベースボールキャップ(ややこしい)の人気の火付け役は、やはりバイきんぐ西村さんとのこと。ブランド担当者が言うのだから間違いないでしょう。

ではなぜ西村さんはこのキャップを愛用しているのだろう? ふと疑問に思い、所属事務所に連絡。西村さん本人に直接話しを聞く機会を得ました。

次ページは、バイきんぐ西村さんインタビュー!

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GO OUT編集部
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