オフシーズンのBurton、どうなってるの……? 原宿店を訪ねてみた。

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オフシーズンのBurton、どうなってるの……? 原宿店を訪ねてみた。

秋から冬にかけ、毎年GO OUTが動向を追い続けているBurton(バートン)。でも、ふと気になったのは、春夏のオフシーズン。

Burton Flagship Tokyo 東京都渋谷区神宮前5-17-4神宮前トーラスビル1F/2F tel:050-3506-8000

春夏の間は、当然スノーアイテムの需要はグッと減るだろうし、かといって店舗を閉めてるってわけでもない。「ぶっちゃけ、大丈夫なの?」って、お節介を承知で、原宿の「Burton Flagship Tokyo」を調査してきました!

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ハイシーズンより、むしろ今?

「取材、もちろん大歓迎ですよ!」と、不躾にもほどがある申し出を受け入れ、この日店内を案内してくれたのはBurton Flagship Store Tokyoの小野寺さん。

小野寺 雅則さん/Burton Flagship Store Tokyo スタッフ 北海道出身。2010年の入社時から(一時本社に配属されるが)原宿店に長く籍を置いてきた名物スタッフ。スノボ歴は26年。サーフィンやスケートボード、キャンプなどの外遊びも楽しむ。

春になると、ゲレンデへ出かけるボーダーは徐々に少なくなってくるはず。単刀直入ですが、やっぱり、店舗へ足を運ぶひとも減ってくるんじゃないですか?

「そうですね。オフシーズンは、店舗へいらっしゃるお客様の数が少なくはなります。ただ、ハイシーズンは海外からの観光客の影響もあって、一人ひとりのお客様とじっくり向き合う時間を取るのが難しいのが実際のところ。そういう意味では、しっかり商品紹介ができたり、山の情報交換ができたりするのは、いまだからこそです」

たしかに、せっかく気になる商品があっても、試着に時間がかかったり、何度も履き比べることが難しかったりすると、買い物の楽しみも半減してしまいます。真冬の繁忙期は定番商品なども品切れすることが多いため、欲しいものを確実に手に入れる穴場は、シーズンを迎える前の10月、11月あたりか、むしろいま時期だったりするのかも。

一昨年は、12月にSTEP ON®️が完売してしまったとか。でもこの日は、ブーツやバインディングなど、スノーギアはハイシーズンと変わらない品揃えだった! とくに定番モノを狙うなら、在庫の厚いこの時期がよさそうだ。

また、商品説明はもとより、さまざまな相談がゆっくりできるのも、この時期ならでは。公私関係なく毎週のようにゲレンデへ足を運ぶスタッフも多いため、山やゲレンデの最新情報はお手のもの。次のシーズンに挑戦したいことがあれば的確なアドバイスをもらえるし、それに合わせたウエアやギアも提案してもらえる。いま買っておいたほうがいいもの、来シーズンでもいいものなど、ちょっとオトクな情報まで、根掘り葉掘り聞けるのは嬉しいですよね。

「あと、この時期は、ボードのメンテナンスをするために店舗へ足を運んでくれる方も非常に多いです」

「オフシーズンの間のボードの管理は重要。でも、上級者でも、自分でワックスを塗ったりするのはなかなか大変です。シーズンアウトのときにボードを店舗へ持ってきていただければ、板の状態を確認しながら汚れを落とし、ワックスがけしてお渡しできる。1回3500円なので、ぜひ気軽に試してみてほしいです!」

次の冬、シーズンインするときにワックスを剥がしてもらい、最初に行く予定のゲレンデを伝えれば、その場所に合わせた温度帯のワックスを入れてもらうこともできる。それだけで、板の走りも格段に変わるとか!

ジブンでするにはかなり億劫なメンテナンスをリーズナブルにお願いできるなら、それだけでも、この時期にショップへ行く価値がありそう! 

春のライドに特化したウエア&ギアが、ずらり。

定番商品の在庫が充実していること、閑散期ならではの情報交換ができることや、メンテナンスに適した時期だってことはわかったけれど、じゃあ、新作アイテムの入荷は?

と思いながら店内を巡ると、限定コレクションをはじめ、春のライドに適したウエア&ギア、そしてライフスタイルカテゴリーなど、見どころ溢れるアイテムが見つかりました。ここからは、そんな注目のアイテムたちを厳選してご紹介。

パークライドに特化した新シリーズ。

左から、防風性、耐水性に優れたボンディングフリースを採用した「クラウン ウェザープルーフ パフォーマンス フリースプルオーバー(¥16500)」と、パークやベタ雪でのライドにともなうさまざまな衝撃から身を守れる設計の「メルター ジャケット(¥24200)

「この2型は、春夏シーズンに登場した新シリーズです。とくに『メルター ジャケット』は、スプリングライディングのために設計されたライトウェイトなジャケットで、汗ばむ春のゲレンデにちょうどいい。また、自転車に乗るときなど、街着として使っているスタッフもいます」

トップス2型のほか、組下のパンツやキャップ、バインディング、ブーツまでラインナップされていて、簡単にスプリングライディングのトータルコーディネートが完成するのは嬉しいですね。90sムードなカラーリングにもソソられます。

清涼カラーがソソる、新作STEP ON®️も発見!

スワス STEP ON® スイートスポット スノーボードブーツ(¥60500)」と「STEP ON® ローバック スノーボードバインディング(¥36300)」も、メルター ジャケットとコンビカラーで登場。爽やかな春仕様のカラーリングだけじゃなく、注目したい機能も……。

「STEP ON®️にも、この春新作が出ました! ブーツは、足先でしっかりホールドする設計。足首より上は可動域がタップリあるので、フリースタイルな動きができます。また、バインディングはSTEP ON®バインディング初のローバックタイプ。可動域のあるブーツと組み合わせることで、パークなどでよりスケートライクな動きができるようになります」

パウダーボードも、あえて春仕様にアレンジ。

「もちろんボードもあります。ノーズは、船底みたいなかなりユニークな3D形状。自然とノーズが浮きエッジが引っかかりにくくなる、もともと真冬のパウダーボードによく見られる特徴なのですが、それをあえてパークボードに採用。ボックスレールなどでも扱いやすい、ハイブリッドなボードに仕上がっています」

ちなみに、春はパークアイテムを増設するゲレンデも多いため、ハイシーズンにタップリ滑り倒したというボーダーでも、この時期にはまだまだ楽しみ甲斐があるとか。そのため、ほかにもパークアイテムやグランドトリックに特化したボードが豊富に揃っていた!

「この時期に発売する新作は、春のゲレンデならではの楽しみ方に特化したモデルが多いかもしれません。たしかにハイシーズンに比べると発売する数は限られますが、個性的な限定コレクションもあったりと、見どころはタップリですよ!」

ミニマリズムを突き詰めた、[ak]らしさ満点ウエア。

先日こちらの記事でも紹介した、[ak]のミニマリストコレクションもありました。

「このアノラック、とんでもなく水を弾くんですよ! ゴアテックスアクティブという3レイヤー素材を採用していて、透湿性にも優れます。でも、テクニカルすぎず、重量もデザインも軽快なのがポイント。もちろん本格スノーウエアとして設計されていますが、『フジロック用に欲しい』なんてお客様もいます。カッパみたいな感覚で使ってほしいですね」

アノラックタイプなので、腹部まわりもゴワつかない。フロントはダブルジップになっていて、首元を閉じたまま下から開けることで、空気を循環させられる。サイドベンチも、よくある上腕までのタイプと違って、脇腹位置のみ。ジップが最小限だから、軽量で、動きを妨げない。
裏地のシームテープにも要注目。通常のゴアテックスウエアに用いられるのは平均14mmなのに対して、こちらはおよそ7mm! この細さのテープを貼るには、職人の卓越した技術が必要だとか。
同じコレクションにラインナップされる「[ak] ミニマリスト ショーツ(¥19800)」には、清涼感あふれるストレッチ生地が採用される。夏場は毎日手が伸びてしまいそう。

ミニマリズムを掲げてきたブランドの根幹を突き詰めたような2型は、[ak]じるしのプロクオリティー。でありながら、日常やちょっとした外遊びで自然に着ている姿が想像できる、リアリティある軽快ライフスタイルウエアでもある。「こんなの待ってた」的な、[ak]の新しい一面かも!

Burton独自技術採用のレインウエアも充実!

近年、Burtonでは、山とその周辺のさまざまなシーンで使えるライフスタイルウエア「ファンクショナルソフトグッズ」も充実しています。なかでも、今シーズンはレインウエアのニューモデルが充実していて、着用シーンや好みに応じた選択肢が豊富。

たとえば、テクニカルなアウターをベースにした、防水・透湿性の高い新作シェル。シンプルな設計ですが、脇のベント、ジップを開けることなくインナーレイヤーにアクセス可能なポケット、雪や雨をシャットアウトするフードや袖口の調節機能などを搭載しています。

「2.5レイヤーなので、先ほど紹介したミニマリスト レインアノラックのようにとても軽量。裏地もスッキリしているので、着心地も軽快です。ゴアテックスに比べると値段も手頃なので、ちょっとした雨の日用に」

左から、「Veridry GORE-TEX レインジャケット(¥38500)」と「Veridry 2L レインジャケット(¥25300)」。似たような設計に見えて、用いられる生地や裏地、ディテールなどが異なる。ジブンにピッタリなのはどれか、店舗スタッフにじっくり相談したい。

「同じ『Veridry』シリーズでも、ゴアテックスのものはよりテクニカルなモデルで、耐久、防水、透湿性にもっとも優れています。手前味噌ですが、このレベルのGORE-TEXを搭載した春夏レインウエアは、Burtonを置いてほかになかなかないんですよ!」

ゴアテックスや2レイヤーなど、同種の生地が使われたレインウエアはさまざまなブランドからも出ているが、Burtonのウエアは山でも映えるカラーリングやストリート風味際立つプリント柄などが多く、遊び心を感じさせる。

「そして2レイヤーのモデルは、裏地付きでほどよく保温性に優れていたり、フラップ付きのフロントジップが雨の侵入をしっかり防いでくれたり。どれが一番、ということはないので、用途やシーンに応じて選んでいただきたいです!」

2レイヤーのジャケットの裏地には「リビングライニング」を採用。Burton独自開発の裏地生地で、ウエア内の湿度に応じて生地の目を開いたり閉じたりと、自動で“呼吸”してくれる。
レインウエアやゴアテックスアイテムを長く使うなら、アウトドアウエア専用の洗剤も揃えておきたい。キャップが緑のものは汚れ落とし。オレンジは撥水剤。青はそれらが2in1になった洗剤。

「ちなみにゴアテックスなどの機能ウエアは、普段からしっかりと汚れを落として管理することで、効力をしっかり発揮し、長持ちしてくれます。ショップで扱っているこれら洗剤は自宅の洗濯機でも使えるので、レインウエアと併せて揃えておくと便利。もちろん、ブルーサインが与えられたエコ洗剤です!」

駆け込み寺的にも使える直営店。夏以降も気になる!

店舗でしか買えない新作スーベニアTも発見! Burtonのマウンテンロゴが等高線のように重なったグラフィックがオシャレ。ニセコ、札幌、大阪、長野など、各地のフラッグシップショップのご当地バージョンがあるらしい。XXS〜XXLというグローバルなサイズレンジも嬉しい。

「スノーボードブランドで直営店があるのはBurtonだけ。1年中、駆け込み寺として使ってもらいたいですね。情報交換などの場として利用していただいていると、お客さん同士がつながって、一緒にゲレンデに行くようになるケースもあるんです! そういうのが、僕らとしては嬉しいんですよね」

買い物が全てではなく、ショップは、プロダクト背景やゲレンデ情報の共有などを通じたコミュニティー形成の場でもある。ライダー同士のつながりや、スノーボード以外のシーンへの波及を目指すBurtonらしさが、あふれていますね!

春のBurtonショップ、大丈夫でした。むしろ、春のライドに特化した限定品の発売や、スタッフとの密なコミュニケーション、メンテナンスなど、オフシーズンにあえて来店する理由もイロイロ。また、街着や、フェスやキャンプで着られるアパレルにも注力しているBurtonだけに、年中なにかしら気になるアイテムが見つかりそうな予感。

ボクらも、今後もちょくちょく店舗を覗いてみることとします。

Photo/Shintaro Yoshimatsu


(問)Burton tel:03-4316-4709 burton.com

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Masahiro Kosaka
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