——かなり盛りだくさんですね。ではここからはちょっと、そんなイベントを主催するネイタルデザインというブランドについて伺っていきます。まずはコンセプトから教えてください。
塚田 それよく聞かれるけど、どう答えていいか難しいんですよ(笑)
GOTOH なんだろうね?(笑)
塚田 いつも考えようとは思っているんですけど、なかなか具体的にならないんですよね。でもアメカジはルーツにあります。あとは僕たちが好きな音楽やカルチャーとか。
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「僕はずっとバンドをやっていたんですよ」(GOTOH)
–2人はどういう役割分担になっているんですか?
塚田 僕はデザイン全般です。イラストやグラフィックを描いたりもします。
GOTOH 僕はそれ以外の部分、デザイン以外の全てって感じですね。営業、プレス、生産、なんでもやります。
—スタートしたキッカケはなんだったんですか?
塚田 僕は元々絵を描いたりしていて、その延長でTシャツを作り始めたのが最初です。1999年ですね。20歳くらいだったと思います。
GOTOH その頃、僕はずっとバンドをやっていたんですよ。それで2006年にスキャターブレイン(ショップ)をオープンするタイミングで合流しました。でも塚田とは中学校からの同級生で、昔からの遊び友達だったんです。
「全部独学でやってきたから、進むのも遅かった」(塚田)
—なにげに長いですよね。最初の頃のこと覚えてます?
塚田 覚えていますよ。いろいろ辛かったですね。若かったからできたことばかり。なにが正解なのか、わからないまま進めていましたから。本当に大変でした。
GOTOH 大変なのはずっと変わらないですけどね。多分今もアパレル業界とかルールとかよくわかっていないし(笑)。
塚田 そうなんですよ。Tシャツを作るためにタウンページを開いて電話していましたから。全部独学でやってきたから、進むのも遅かったですね。良くも悪くもマイペースな感じで。
GOTOH でもショップの買い付けは楽しかったよね。2人とも西海岸のスケートカルチャーとか大好きだから、日本に入ってこないブランドを直接現地まで探しに行ったり。
塚田 それでサンタクルーズのデザインをやっているジム・フィリップスとかに会えたんですよ。憧れの存在というか目標にしていた人だったから感動しました。まさか会えると思っていなかったから、そこで勢いづいた部分もありましたね。ブランドの在り方とかを、ちゃんと考えるキッカケになったと思います。
—デザインのこだわりや意識していることを教えてください。
塚田 機能性も大切だけど、使い勝手より見た目のよさを重視している部分はあるかもしれない。例えばポケットの位置が少し遠くても、そっちのほうが見た目的によければそうしちゃうみたいな。
GOTOH それと着心地や着用した状態のシルエットにも、凄くこだわっていますね。やっぱり着用して格好いい服というのが1番重要というか基本的な部分。その上でおもしろいことを探している感じですね。
「見た目のおもしろさだけの洋服にはしたくない」(GOTOH)
—サンプルもとりあえず着用してチェックするみたいな。
GOTOH もうその繰り返しですね。めちゃくちゃ細かいですよ。見た目のおもしろさだけの洋服にはしたくないって気持ちがありますから。飾ってある状態は格好いいけど、袖を通すとそうでもないって服もありますからね。デザインしていない僕が語るのもあれですけど(笑)。
—外遊び好きからも人気ですが機能性はどう考えています?
塚田 GO OUTに載せてもらうことが多いからアウトドアの服ってイメージがあるかもしれないけど、実際はそこまでフィールド向けの要素が強いわけじゃないんですよね。
GOTOH もちろんダウンジャケットとかシュラフとか、ピンポイントで発信しているアイテムもありますけど。
塚田 具体的な機能性ってよりも、キャンプシーンを想定したデザインは意識しています。テントサイトで写真を撮ったときに映えそうなカラーリングとか。アウトドアでもキャンプくらいなら、そこまでスペックも必要ないですから。そのあたりも、イベントに来てもらえるとわかってもらえるかなと思います。
塚田浩二さん
1977年生まれ、東京都出身。プライベートではスポーツ観戦全般が趣味。西海岸カルチャーと野球をこよなく愛する、ネイタルデザインのデザイン担当。今年もファミリーキャンプを満喫中。
GOTOHさん
1977年生まれ、東京都出身。ヒゲとロングドレッドがトレードマークのネイタルデザインのフロントマン。ヴィンテージランタンのコレクションなど、アウトドアギア好きとしても有名。