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GMTのミウラシュランこと三浦さんと、原宿の名店を散策。
GO OUT本誌でもお馴染み、バンブーシュートの甲斐さんが、毎回様々なファッション業界人のゲストと共に、東京の名店を巡るショップツアー連載「甲斐さんぽ」。
第1回はGMTの名物プレス、ミウラシュランこと三浦由貴さんをゲストに迎え、「原宿でオトナなシャツを探すツアー」を決行!!
ファッション業界に長く身を置く2人ながら、世代が違う(甲斐さん47歳、三浦さん36歳)からなのか意外と交流は少なく、今回は久しぶりに顔を合わせたとか。もちろん一緒にショップを巡るのも初めて。
三浦「お久しぶりです!!」。
甲斐「確かGO OUT CAMPで初めて話したんだっけ?」。
三浦「そうかもしれないです。多分、5、6年ぶりくらいだと思いますよ。街中で見かけたりはしてますけど」。
甲斐「そうなの? 声かけてよ〜(笑)」。
三浦「すいません、なかなか、ご挨拶をするタイミングがなくて(笑)」。
甲斐「とりあえず、行こうか。今日はよろしくね」。
三浦「よろしくお願いします!!」。
久しぶりとは思えないテンションで2人が会話をするのは、本日のツアーの1店目となる「ユーソニアングッズストア」前。今回は、ここからスタートして「原宿キャシディ」、「ベルベルジン」を訪れる予定。徒歩でも巡れるルートとなっている。
【SHOP1】USONIAN GOODS STORE
「原宿でシャツと言えばここ!!」と2人が口を揃えるユーソニアングッズストアは、アメリカを代表する高級ドレスシャツファクトリー、インディビジュアライズドシャツの旗艦店。2016年にオープン以来、シャツのオーダーメイドも承っている。
2人とも馴染みのショップということで、慣れた様子で店内をチェック。そして2人とも、このショップがオープンする前から、インディビジュアライズドシャツを愛用しているとか。
三浦「インディビジュアライズドシャツは確か2000年くらいに日本に上陸したはず。その頃から買っていて、一番多いときは20枚くらい持ってました。ここもよく来てます」。
甲斐「俺も千駄ヶ谷に来ると必ず立ち寄るショップかな。お、このチェックはありそうでないね!! クラシックフィットが好きだけど、このシルエットもよさそう」。
甲斐さんは、早くも気になったシャツを発見した様子。
INDIVIDUALIZED SHIRTS スタンダードフィットBDシャツ ¥28600
ということで、甲斐さんの欲しい1着は、オリジナルのギンガムチェックBDシャツ。春らしい爽やかなカラーリングをセレクト。
甲斐「インディビジュアライズドシャツといえば、昔からBDシャツのイメージがあるからね。自分でも作っているからわかるけど、BDシャツって本当に奥が深いんだよ」。
さらにスタッフとシャツのディテールや縫製などマニアックな話に。甲斐さんのシャツにまつわる見識は、ベテランスタッフと同様かそれ以上。三浦さんも興味津々の様子。
INDIVIDUALIZED SHIRTS アスレチックフィット キャンプカラーシャツ ¥28600
そんな三浦さんが選んだ1着は、着心地抜群のスーピマコットン素材のオープンカラーシャツ。
三浦「今春はこんな感じのシャツが着たいかも。同じ型のチェックも捨てがたいですが。久しぶりにインディビジュアライズドシャツの新作が欲しくなりました。やっぱりいいですね!!」。
実は、かなりのシャツ好きである2人。スタッフとのトークが止まらないけど、まだツアーはスタートしたばかりなので、半ば強引に連れ出して次のショップへ。
【SHOP2】原宿キャシディ
続いて訪れたのは、1981年にオープンした老舗セレクトショップ「原宿キャシディ」。ファッション界のリビングレジェンド、八木沢博幸氏が40年近くも接客を続ける名店……だけど、残念ながら八木沢さんは本日はお休みとのこと。
甲斐「高校生の頃は、ここが聖地だったんだよね。シアサッカーのパンツを19歳の頃に買いに来たよ。その頃とあまり雰囲気が変わってないのが凄い。今日は八木沢さんにお会いできずに残念だけど」。
三浦「僕は初めて来たのは15年くらい前ですかね。当時からすでに伝説になっていました。ちょっと背伸びしたオシャレをしたい若者は、みんな一度は訪れていると思います」。
そして三浦さんは自身もGMTのスタッフとして携わった、G.H.バスの「キャシディ×セプティズ」の限定ローファーを発見。
三浦「70年代のG.H.バスが採用していたブラウンスコッチグレインレザーを再現した逸品なんですよ。おかげさまで、めちゃくちゃ反響がありました」。
甲斐さんが手にしているのは、プロッパーのカーゴパンツの履きこみサンプル。なんと11年モノだとか。
甲斐「こういう履き込んだパンツが置いてあるショップも最近は少なくなったよね。でも絶対にあったほうがいいと思うんだよ。わかりやすいし欲しくなるもん」。
ここでもスタッフと一緒にファッション談義に花が咲く2人。しかし今回もツアーの目的はオトナなシャツなので、伝説のショップでそれぞれ欲しい1枚を選んでもらうことに。
左/CASSIDY HOME GROWN レギュラーカラーシャツ ¥12100 右/IKE BEHA BDシャツ ¥18700
というわけで、セレクトしたのがこちらの2着。偶然にも2人とも白シャツを手にしたが、選出理由にも個性が出ている。
三浦「これはキャシディのオリジナル。八木沢さんがこだわって作った1枚なら、着てみたいなと。シルエットも綺麗だし、いろんな着こなしが楽しめそう。あえてBDじゃないところがいいですね。今度、ご本人に詳しく聞いてみます!!」。
甲斐「実はこれと同じシャツを、20年以上前にここに買いに来たことがあるんだよね。今も変わらずに置いてあるのにのが嬉しいですね。アメトラの王道として普遍的なアイテムが多いし、改めて見て、このブランドはおもしろいなと」。
そして、実はかなりの八木沢さんファンだった2人。レジェンドの昔話をスタッフから聞きまくっているけど、時間の都合もあるため、半ば強引に連れ出して次のショップへ……。
【SHOP3】BerBerJin
最後に2人が訪れたのは、原宿を代表する老舗古着屋「ベルベルジン」。レアなヴィンテージから良質でリーズナブルな古着まで幅広いライナップが揃い、古着好きの聖地としても知られている。
ディレクターの藤原裕さんは膨大な古着の知識を活かし、ヴィンテージデニムアドバイザーとしても活躍中。
そんな藤原さんに会うため、まずは地下のヴィンテージコーナーへ。2人が昔から絶大な信頼を寄せる古着マスターだけに、和やかに最近のヴィンテージ事情を話しながらお宝をチェック。
そしてメインフロアでシャツ探し……をする予定が、気になるアイテムを片っ端から掘りながら古着トークを継続。
三浦「甲斐さんはヴィンテージブームの時、何歳くらいだったんですか?」
甲斐「二十歳くらいかな。デニムが高かった時期でしょ?」。
三浦「そうです。当時は僕は中学生くらいだったと思うけど、地元の千葉でも盛り上がっていました。ちなみに古着は今も大好きで、ベルベルジンもよく来ています」。
甲斐「俺も今も好きだよ。ピンポイントで欲しい古着があるときは、ここに来れば見つかることが多いよね。例えば60年代前半のアーミーシャツとかさ。わからないことがあれば、地下に行けばマスターが全部教えてくれるし(笑)」。
三浦「間違いないですね(笑)」。
US NAVY 50年代のシャンブレーシャツ ¥14080
そんななか甲斐さんは、今季は品揃えが充実しているというシャンブレーシャツに注目。
甲斐「生地、時代、ステンシル具合、すべて最高。シャンブレーはこの時代のシャツが1番好きなんだよ。やっぱあるよね、ここは」。
三浦さんは、豊富なカラバリが揃うチャンピオンのスウェットも気になる様子。
三浦「春っぽいカラーも多いし、サイズ展開も豊富。やっぱりベルベルジンはいいですね。原宿で1番好きな古着屋かも」。
WASHINGTON DEE CEE ウエスタンシャツ ¥50380
そして、ずっと探していたというブラックサテン生地のウエスタンシャツを発見。
三浦「昔からウエスタンが好きで、何枚も持っていいるけど、古着はサイズや状態で納得できるモデルがないんですよ。でもこれはバッチリ。しかもかなり珍しいと思います」。
古着好きの2人だけに、お目当てのシャツを選んでもショップツアーは終わらない。しばらくベルベルジンに滞在して、お宝探し&古着トークを楽しんでいた。
原宿の名店はスタッフとの会話も醍醐味のひとつ。
ということで、今回は甲斐さんと三浦さんに原宿の名店を巡ってもらった。世代は違えど服が好きな2人だけに、すっかり意気投合して一緒に買い物を楽しんでいた。ネットの通販もいいけど、やっぱりリアルなショップはおもしろい!!
三浦「このツアーは、全部が新鮮でした。普段から来ている店ばかりだったけど、まさか甲斐さんと一緒に巡るとは思ってなかったですから(笑)」。
甲斐「それは俺もそうだよ。買い物は一緒に行くメンバーが大事かも。それと、スタッフの人たちの話を聞くのが楽しいよね。それがいいよ」。
三浦「そうですよね。あまり目的を決めずに散歩の延長で、いろんなお店を回ってみると新しい発見があるかも」。
甲斐「原宿はそういう場所かもね。また一緒に回ろうよ」。
三浦「是非!! っていうか、来月もこの企画に参加したいくらいですよ!!(笑)」。
photo/Sousuke Shimizu