キャンプサイトの快適性を左右する、収納アイテムやファニチャー。定番品をそのまま使うのもいいですが、外遊びの達人たちは、ちょっと変わったアイテムを取り入れたり、本来とは違った用途で活用したりと、自由な発想でキャンプを楽しんでいます。
そこで今回は、気になるキャンパーさんのサイトをリサーチ。ヴィンテージの名作から伝統工芸品、意外なアイテムを転用した収納ギアまで、達人たちが愛用する収納&ファニチャー5点をピックアップしました!

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ハンモックのために愛車をカスタム。木がなくてもくつろげる画期的スタイル。

こちらは、クルマのヒッチメンバーに丈夫なスチール製の専用フレームを装着し、そこへハンモックを吊り下げるユニークなアイテム。V字型に展開するフレームは折りたたみ式で、コンパクトになるので、ヒッチメンバーにつけっぱなしの状態でも邪魔になりにくい作りです。

「このアイテムを知ったのはキャンプ仲間がフリマアプリで見つけてきたことがきっかけ。ハイエースにヒッチメンバーを付けたのも、このハンモックを取り付けるためなんですよ。フレーム付きのハンモックと違って、フレームを車内に積み込まずに済むので、収納問題も解決しました」

「普通のハンモックだと、ちょうどいい距離に生えている木を探さないといけないじゃないですか。これはクルマさえあれば設置できるので、その必要がない。これまでこれの他に3つのハンモックを使ってきましたけど、ようやく自分にしっくりくるものに行き着きました!」

愛車へヒッチメンバーまで追加してしまうほどにハンモック好きが惚れ込んだ逸品。設置場所選びがネックになりがちなハンモックですが、愛車のすぐ横がリラックススペースになるのも魅力的。ハンモック好きが4つ目にしてたどり着いたというだけあって、納得のセレクトでした。
桃の種が美しい茶筒に。山形の伝統工芸をフィールドへ。

山形県大江町の特産品である桃の種を使って作られた、桃の実工芸品 。桃の缶詰を製造する際に廃棄される種を活用することから生まれた、大江町ならではの工芸品です。
非常に硬い桃の種を一つひとつ手作業で割って切り揃え、寄木細工のように貼り合わせた後、丁寧に研磨。磨き上げられた桃の種は、宝石を思わせる独特の光沢を放ちます。今回見つけたのは、そんな桃の実工芸を使った茶筒です。

「僕はコーヒーが飲めないので、キャンプではお茶を楽しんでいます。せっかくなら茶葉を入れる容器にもこだわりたいと思って、この茶筒を使うようになりました。何より、地元の工芸品なので、愛着が湧きますね」

「誰ともかぶらない個性的なデザインも気に入っているポイント。使えば使うほど味が出てくる素材なので、道具を育ててる感も楽しんでます。今では、キャンプで仲間たちとのお茶の時間に欠かせない愛用品になりました」

コーヒーギアが並ぶキャンプサイトは珍しくありませんが、伝統工芸の茶筒で楽しむ “外お茶” というスタイルはなんとも新鮮です。さらに、本来なら廃棄される桃の種が、職人の手仕事によって美しい道具へと生まれ変わっている背景も魅力的。経年変化を楽しみながら長く付き合える、フィールドにもよく似合う工芸品です。
あなたの地元の工芸品にも、キャンプで使いたくなる意外な名品が眠っているかも!?
廃盤になっても現役。名作テーブルをクーラースタンドに。

「snow peak(スノーピーク)」から、かつて販売されていたコンパクトテーブル “バハ400” 。すでに廃盤となっていますが、ミニマルかつインダストリアルなデザインと使い勝手のよさから、いまなお愛用者の多いアイテムです。
天板は3分割式で、2本の折りたたみ式脚パーツに、それぞれの天板をスライドさせて差し込む構造。分解すればコンパクトに収納できる一方、組み立てればしっかりとした剛性感があります。
そんな隠れた名品を、こちらのキャンパーさんは、ソフトクーラーのスタンドとして活用していました。

「もう廃盤になっているテーブルなんですが、シンプルで頑丈なのがいいんですよね。コンパクトになるので持ち運びもしやすいし、まだまだ普通に使えます」

「かなり頑丈なので、こうやってクーラーを載せるのにちょうどいいんです。もちろんサイドテーブルとして使うこともありますし、熱い鍋を置く鍋敷きみたいに使うこともあります。シンプルだからこそ、いろいろ使えるんですよ」

専用品を増やすのではなく、ひとつの道具を状況に応じて使い回す。そんなキャンプ道具との付き合い方を体現しているようなアイテムです。流行に左右されないデザインとタフな作りも相まって、廃盤となった現在でも十分に一軍。これから先も長く活躍してくれそうです。
日曜大工用ケースが割り箸入れに。グルキャンで光るアイデア収納。

アメリカ生まれの収納アイテム “VIEWTAINER(ビューテイナー)” は、ナットやビスといった細かなパーツを収納するための多目的ケース。日曜大工や工具周りで使われるアイテムですが、その独特な構造はキャンプ収納にも相性がよさそうです。
最大の特徴は、ラバー製の取り出し口。左右から押すことで口が開き、手を離すと閉じるシンプルな仕組みになっています。さらに本体はクリア素材なので中身を確認しやすく、さまざまなサイズやカラーが用意されています。
こちらのキャンパーさんはこのヘビーデューティーな収納アイテムを意外な方法で活用していました。

「キャンプイベントに出展していた、静岡のアウトドアショップ『歩歩是道具店』ブースで見つけて購入しました。もともとはDIY用のケースなんですけど、形もおもしろいし、キャンプでも使えそうだなと思って」

「試しに、グループキャンプのときに割り箸を入れてみたらこれがぴったりだったんです。フタを開ける動作なしに上からサッと取り出せるうえ、使っていないときは口が閉じているから、ホコリも入りにくい。中身が見えるのも便利ですね。シンプルなデザインなので、アウトドアブランドのステッカーを貼ってチューンを楽しんでます」

キャンプ専用品ではないからこそ、こうしたアイデア使いを発見するのも外遊びの醍醐味。特に割り箸のように、グループキャンプで頻繁に出し入れするアイテムとの相性は抜群です。自分なりの用途を見つけて使いこなしているところに、ベテランキャンパーらしいセンスが光ります。
ルーフボックスがそのままトランクに!運べる160Lの大容量収納。

ルーフキャリアやルーフボックスを数多く展開する「INNO(イノー)」の “ギアキャリー160” は、クルマのルーフに積載できる容量160Lの大型キャリーボックスです。
最大の特徴は、専用のクイックベースを使うことで、ルーフキャリアへスムーズに着脱できること。さらにボックス本体には大型キャスターとハンドルが備わっているため、クルマから取り外した後は大型トランクのように転がして持ち運ぶことができます。
このギアキャリー160を愛用しているのが、こちらのキャンパーさん。

「キャンプと釣りを楽しめるようにクルマの中に簡易キッチンや車中泊スペースを作ったら、車内に荷物を載せられるスペースが減り、ルーフキャリアが必要になりました。そこで見つけたのがこのキャリーボックス。必要に応じて簡単に取り外しできる点が決め手でした」

「キャスター付きなので、クルマが乗り入れできないキャンプ場もこれに荷物を詰め込めば、カート入らずです。雨撤収の時は、濡れたテントやギアをこの中にとりあえず放り込んで帰れるなど、何かと重宝しています」

一般的なルーフボックスはクルマに装着したまま使うものが多いですが、こちらは必要に応じて取り外し、そのままトランクとして運べるのが秀逸。釣り、キャンプ、車中泊と、荷物が多くなりがちな外遊びを横断して使える汎用性の高さも魅力です。
さらにキャンプサイトへ降ろしてしまえば、大きな天面を生かしてちょっとしたテーブルとして使うのもよさそう。単なる「クルマの追加収納」にとどまらず、運ぶ、収納する、サイトで使うと、アイデア次第で活躍の場が広がる技ありギアです。
30年もののカヌーが巨大テーブルに。 湖畔ならではの宴会スタイル。

こちらは、アメリカの老舗カヌーメーカー「Old Town(オールドタウン)」が手がけたカナディアンカヌー “パスファインダー” 。全長約4.5mという存在感のあるモデルで、今回見つけた一艇は約30年前に製造されたヴィンテージ品。現在では入手も難しくなっているそうです。
オーナーは、ハンドメイドルアーブランド「大吉ルアー」を手がけるdaikichiさん。釣り好きだけにカヌーは実用品ですが、今回のキャンプでは意外すぎる使い方で、キャンパーさんたちの視線を釘付けにしていました。

「もうなかなか手に入らないモデルで、探すのにはかなり苦労しました。普段はこれに乗って釣りに行っています。30年ものですけど、まだまだ現役ですよ。今回は、湖で遊びつつも楽しく飲もうと思って、仲間が持ってきたテーブルやラックを中に並べて、巨大なテーブルに見立ててみました」

「実はこれ、奥さんがくれたアイデアなんです。カヌーの中にテーブルを入れてみたらおもしろいんじゃない?って。実際にやってみたら、みんながワクワクするような宴会場が出来上がって、私も仲間達もいつも以上にお酒がすすんじゃいましたね(笑)」

約4.5mのヴィンテージカヌーを、そのまま巨大な宴会テーブルにした、daikichiさんの度肝を抜かれるレイアウトは、サイト作りの楽しさを改めて教えてくれました。カヌーの使い方はもちろん、「GO LITE(ゴーライト)」のツーポールシェルター “シャングリラ6” とのサイズとカラーの合わせも見どころ。
水上で遊ぶための道具を、陸上でも仲間と楽しむための道具に変えてしまう。カヌーにこんなワクワクする使い方があるとは思いもしませんでした!
使い方は自分次第。自由な発想でもっとキャンプは楽しくなる。

今回見つけた5つのアイテムに共通していたのは、ブランドやジャンルにとらわれず、自分のキャンプスタイルに合わせて使いこなしていること。
専用のキャンプギアを揃えるだけでなく、お気に入りの道具に自分なりの使い道を見つけるのも外遊びの醍醐味です。みなさんも身の回りのアイテムをちょっと違った視点で眺めて、自分だけのキャンプでの活用法を探してみてはいかがでしょうか。
Report & Text: YUUKI AKIMOTO
