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スマートウォッチ、使ったことありますか?
“コスパ最強のスマートウォッチ”として先日こちらの記事で紹介し好反響だった「Amazfit T-Rex 3(アマズフィット ティーレックス スリー)」。
税込で4万円を切る低価格にもかかわらず、アウトドアで重宝する機能満載ということで注目されていますが、それはあくまで机上論。「ホントに使えるの?」と疑問を持った編集部Sが実際に1ヶ月使って感じたアレコレを語らせていただきます。
いやいや、スマホがあれば腕時計なんていらないよ、ましてやスマートウォッチの必要性って? なんて声が聞こえてきそうですが、じつは筆者もどちらかというとそっち派でした。
2015年頃でしょうか、黎明期に一瞬手を出してみたものの、毎日充電しなければいけない煩わしさに、面倒くさがりの性格が災いして使わなくなってしまった記憶が。考えてみればあれから約10年。スマートウォッチ自体、進化しているはずですし、多機能と言われるT-Rex 3はボクのようなビギナーにもやさしいのか、毎日使いたくなるのか、その辺をメインに探っていきます。
編集部に届いた。無骨さに似合わない軽さに驚き!
外箱はシンプルですが、開けてみると等高線デザインのなかにインパクト大なビッグフェイスが。アウトドア特化型タフネススマートウォッチと謳うだけあり、見た目からギア感満点です。実際、ステンレスチールベゼルとゴリラガラスのタッチスクリーンという高強度なフェイス周りを採用しており、耐衝撃や耐温・耐湿など9項目の軍事規格試験をパスしているMILスペック。
ちなみにパッケージは100%リサイクル可能なプラスチックフリー素材とのこと。本体のほか、専用充電ベースや細かいパーツが同梱されていました。
そして、手に取った瞬間に感じたのが、見た目以上に軽い!ということ(約68.3g)。のっけからギャップにやられます。よく見るとストラップにも等高線デザインが施されており、リキッドシリコン製ストラップを採用しているとのことで、これがまたしっとり柔らかくて付け心地がいい!
横から見ると結構厚みはあるけれど(15.85mm)これは裏面に心拍ベースを採用しているから。ゴツい割にはかなり軽いなぁ、というのが第一印象でした。
1ヶ月、普段使いしてみたら……。
さて、快適に使用するためには、まずはアプリとの連携が必要です。スマホでZeppアプリをダウンロードしセットアップは表示されるまま従って簡単に完了。
ヘルスケアアプリとの連携をはじめ、写真のように文字盤を変更したり、MAPをダウンロードしたり、アプリ通知など各種設定が行えます。通常使用時もスマホとBluetooth接続しておくことで使える機能も増えるようです。
とにかく画面がキレイ!
しかしまあ、最近のスマートウォッチって画面がキレイですね。T-Rex 3は、1.5インチ、輝度・最大2000nit 、480×480pxの高解像度スクリーンを採用しているだけあり、明るく、ハッキリ見やすく、タッチ操作もしやすい。
健康意識が芽生える、歩数通知機能。
スマホのヘルスケアアプリで通知を受け取っている人には珍しくはないと思いますが、近頃お腹の出っ張りが気になるボクにとって嬉しかったのが歩数通知。
もちろん文字盤にもその日歩いた歩数が表示されているのですが、既定の歩数に達するとバイブでお知らせしてくれるというアシスタント機能のおかげで(初期設定は8000歩)、なんとなく日々の達成感が得られるというか……。その表示が見たくて無駄に遠回りしてみたり、エスカレーターではなく階段を使ってみたり、特にデスクワークが多い日なんかは「すこし歩かなきゃな」と思わせてくれます。
また、座りっぱなしの際には「歩きましょう」とお知らせしてくれるので、仕事や運転に集中しすぎてたから休憩しようかな、なんて思うこともしばしば(余計なお世話と思う場合もありますが、Zeppアプリで設定変更可能)。
そもそも、心拍数や血中酸素レベル、ストレスレベルや睡眠の状態まで計測できる本格派のスポーツウォッチなので、日々運動している人やアクティビティ漬けの人にはより適していると言えますが、運動嫌いでも普段からフルスペックを身に着けたいボクらとしては、こういったちょっとした機能にホクホクするのです。
バッテリーはかなり長持ち。毎日充電っていつの時代?
スマートウォッチを普段使いするうえで、バッテリーの持ちはもっとも重要なファクター。家に帰って、毎日充電しないといけないなんてめちゃくちゃ面倒だし(スマホやイヤホンだけで十分)、キャンプや旅行に出かける機会が多いならなおさらです。
T-Rex 3は通常使用で3週間以上持つとの触れ込みですが、実際、ホントに、まったく減らない。GPS機能を多用しなければ、1日中腕につけっぱなしでも4%も減りません。聞くところによると他メーカーでもこれくらい持つものはあるようですが、公表値と実際では差があるものだと思い込んでいただけに、とても嬉しい誤算でした。
ふとした時に助かるAI音声アシスタント機能(Zepp Flow)。
T-Rex 3には最新AI音声アシスタント機能”Zepp Flow”(GPT-4oを統合)が搭載されており、右上の物理ボタンを長押しして話しかけると文字で回答、または時計の機能を呼び出してくれます。
スマホの音声アシスタントですら使いこなせていないボクですが、時計自体の設定方法について聞いたり、釣りに向かう際に天気を調べたり、スマホを取り出して調べなくてもある程度のことはサポートしてくれるという印象(スマホとのBluetooth接続圏内にて利用可能)。少し残念なのはスピーカーが搭載されていないので読み上げ機能がなく、運転中は使えないということくらいです。
冬キャンプで使ってみた。
ちょうどT-Rex 3の扱いに慣れてきた頃、GO OUT CAMP冬がふもとっぱらで開催されたので、フィールドレビューという名目でキャンプしてきました。ここからは真冬のキャンプで気付いたうれしいポイントについて触れていきます。
グローブ着用でも操作しやすい。
タッチスクリーンなのでスマホ対応の手袋であれば厚さに関係なく反応してくれますが、T-Rex 3は伊達に大きいだけじゃなかった。なるほど、1.5インチというスクリーンサイズは手袋着用でも操作しやすい! これは登山などでも活躍しそうです(スマホ非対応の手袋でも厚さ2mm未満であればタッチ操作可能とのこと)。
MAPや高度計の精度は?
試しにMAPを見てみると現在地や向きまでバッチリ合っていることにただただ感動! GPSを常にオンにしていなかったので、情報との照合にすこし時間を要しましたが、許容範囲です。基本的な地形が表示される「ベースマップ」のほか、スキー場のコースまで表示する「スキーマップ」、登山やトレランで使用する等高線が表示される「コンターマップ」が用意されています(いずれも事前ダウンロードの必要あり)。
また、海外製のアウトドアウォッチは高度の設定がややこしかったりしますが、T-Rex 3はGPSによって簡単に計測できました。事前にネットで調べていたふもとっぱらの高度は約830mで、T-Rex 3に表示されたのは831m。場内は結構高低差があるので、ほぼ誤差なしというわけです。
テント泊だからこそ役立つアラーム機能。
となりのテントのスマホアラームで変な時間に起こされたという経験はないでしょうか? ボクはあります。とても迷惑です。日の出を拝みたいのは分かりますが、できたら音は出さないでほしい。その点、T-Rex 3のアラームはバイブでお知らせしてくれます。
腕に取り付けているのでダイレクトに振動が伝わって、意外とすんなり起きられました(バイブの強さも設定可)。これなら他人に迷惑をかけないので、テント泊はもちろん、電車移動時にも使えそう!
マイナス面を凌駕する、アウトドア特化機能&高コスパ!
ここまでは、日常と非日常で約1ヶ月間使って良かったポイントを洗い出してきましたが、当然マイナス面もあります。たとえば、電子マネー決済に対応していない、通話機能を搭載していない、など。
Amazfitの他モデルには付加されている機能がないというのは、少し寂しい気もしますが、それくらいアウトドア用途に全振りした、ある意味でキャラクターのあるモデルということ。
ボク的には、毎日のように身につける腕時計だからこそ、キブンが乗るかどうかという点がもっとも重要。強烈な個性がありながら、デザインも機能もコスパも総合的に満足いくスマートウォッチはなかなかないのでは……という結論に至りました。
スマートウォッチは買い時が難しいですが、T-Rex 3はスマートウォッチ未経験の外遊び派におすすめ。まさにGO OUT的なライフスタイルにぴったりな時計だと思います。機会があればぜひ試してみてください。スペック等の詳細は以下HPへジャンプ!
(問)Zepp Health Corporation www.amazfit.jp/products/amazfit-t-rex-3