ドイツ南部のフリードリヒスハーフェンで6月18日~21日、アウトドア関連の見本市「OutDoor」が開催されました。今回は、日本での展開が期待される新製品3つをご紹介。焚き火ギアやコーヒーアイテムなど、アウトドアがもっと楽しく、また快適になる、プラスαで持っておきたくなるギアが揃っています。
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ひとつの火を効率的に活用するツール: ペトロマックス「ファイヤーアンカー」。
屋外で火をおこした時に難しいのが、火力の調整。ペトロマックスの「ファイヤーアンカー」は、土に差し込んで設置するメーンポールと3つのアームで火力調整をより簡単にする。また例えばスープやソースを作ったあとにアームをずらし、メインディッシュを調理するなどひとつの火をシェアするオーガナイザーとしても活用できる。
ファイヤーアンカーは鉄製で、総重量6.7kg。それぞれのアームは、自重によりポールに巻き付くような構造でしっかりと留まる。逆に位置を変更したい場合はミトンなどで掴んで上下にずらすだけとシンプルだ。付属のグリルでは、物をのせたり直接素材をのせて調理したりすることができる。
アウトドア調理器具ブランドとして展開するペトロマックスとあって、各種グッズとの互換性もばっちりだ。欧州で発売されたばかりの同ブランド「ステンレススチール・パーコーレーター」は、その代表格。
お湯を吸引しコーヒーやお茶を抽出し終わったら、保温として火から離し置いておくことができる。ポットの注ぎ口と反対側下部に引っ掛け部分を設け、専用器具などを用いポットをアームから外さなくても注ぐことが可能だ。
着られるシュラフ: ファウデ「ガムプリュート」。
ドイツのアウトドアブランド「ファウデ」からは、着られるシュラフ「ガムプリュート」がお目見え。2018年2月に発売予定の新商品だ。通常のシュラフに両袖とフード、両足を出す機構を設けた。展示ブースに吊るされた姿は人の形のようで愛嬌がある。
ガムプリュートは3シーズン~1シーズン向けの3段階で展開。フィリングはポリエステル100%のウォッシャブル、汗をかいても暖かさを保つことができるのがポイントだ。ファウデの担当者は、「軽量さを求めるのであれば(開閉のためファスナーやボタンを設けた)ガムプリュートはお門違いだが、夜空を見たり焚き火を囲んだりするのには最適」と用途を紹介した。ファスナーを全開にすれば、2人用のブランケットとしても利用できる。
そのほかファウデでは、あぐらをかけるシュラフ「センティス」も展示。こちらはより通常のシュラフ型に近いが、膝部分に伸縮性のある素材を用い縫い目を変えた点が特徴だ。スナップボタンでとめて袖のようにして身にまとうことができる。膝周りにゆとりがあるため、シュラフとして「直立不動の姿勢にならずとも寝られる」メリットがあるそうだ。センティスもガムプリュートと同時期の販売を予定している。
韓国発ポータブルエスプレッソメーカー: カフラーノ「コンプレッソ」。
日本でもユーザーが多い韓国のポータブルコーヒーメーカーのブランド「カフラーノ」から、ハンドサイズのエスプレッソメーカー「コンプレッソ」が登場する。総重量は200g。いつでもどこでも本格的なエスプレッソを楽しみたいファンに朗報だ。
カフラーノは、筒状になったプレッサーとコーヒーを入れるフィルターバスケット、コーヒーを受けるカップなど全部で6つのパーツで構成される(メジャーカップも付属)。
軽量であるほか、フィルターバスケットはティッシュひと拭きできれいにすることができ、近くに水場がないアウトドアでの使用にもありがたい。
一度に作ることができるカプチーノの量は50ml強。作り方は、好みに合わせて10~18gのコーヒーを入れ押し固めたら、ピストンの持ち手を上からゆっくりと押し込むだけ。筆者も試しにカフラーノでのエスプレッソ作りに挑戦してみると、女性のちからでも難なく押すことができ、目の覚めるようなしっかりとしたエスプレッソができあがった。
開発者のユン・ハンサンさんは、「これまでドリップコーヒーメーカーには興味を示さなかったイタリア人も、たくさんブースへ訪れている」と、手応えを感じているようだ。
カフラーノはクラウドファンディングサービス「キックスターター」にて資金を募り、製品化が実現。同サービスでの先行予約者を対象に8月中の発送が予定されている。日本での公式なお披露目は9月に東京ビッグサイトで開催されるコーヒー関連イベント「SCAJ」になりそうだ。
Photo & Text/Aki SCHULTE-KARASAWA