【ブランドピックアップ〜 BEAMS PLUS〜】ビームス プラスが今、海外からも注目を集める要因はなにか。

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他国の人の方が日本のモノの魅力を知っていることがあるが、ビームス プラスのインラインウエアは洋服界におけるその際たる例かも? 今年50周年のビームスが母体ゆえ、身近にありすぎたこの存在に改めて目を向けよう。

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ビームス プラスが今、海外からも注目を集める要因はなにか。

ビームス プラス

ビームスから99年に誕生したレーベル、ビームスプラスのインラインが今、国内のみならず、海外から強い支持を集めている。ビームスプラスには特筆すべきセレクトや別注品があるのだが、今回はそのインラインに目をやりたい。話を聞くべく、ディレクター溝端秀基さんとチーフバイヤー金子茂さんに時間をいただいた。

「海外で70アカウントくらいに展開しているんですけど、それでもやっぱり旗艦店に足を運んでくださる海外の方が非常に多いんです。フルラインナップで揃っているし、加えてセレクトや別注品もある。そんなスタンスって海外だとそうないと思うので」と金子さん。

インラインはレーベルの誕生当初から一貫して40〜60年代中頃までのアメリカのワーク、ミリタリー、スポーツ、アイビーの4つのユニフォームを軸に伝統的な服をモダナイズして生み出されている。模倣するだけではなく、製品の9割にオリジナルファブリックを用いるなどクリエイティビティ溢れるモノづくりに定評を持つ。もちろんヴィンテージや、ベーシックを知る人に刺さるディテールがふんだんに盛り込まれているわけだが、各国から熱視線を送られている理由はアイテムの魅力だけではないようだ。

「毎シーズン、カラーとかをすべて含めたら1000近くのアイテムバリエーションがあって、展示会ではそれが一同に会するんです」と溝端さん。ビームスプラスは19年から年2回、パリのファッションウィークに出ているのだが、その展示会も話題を呼んでいる。それら膨大な型数にアーカイブ的要素があると考えれば注目が集まるのも納得だ。

「それとビームスプラスって、ルックを作るときにスタイリストにはお願いしてないんですよ。それだけの型数を内部の人たちでまず200体ほど組み、そこからさらに絞って最終的に36体にしていきます。スタッフの小林隆がとあるインタビューでビームスプラスの魅力を『アメリカ衣料文化絶対主義という同じ嗜好を持つ軍団意識の強さ』と言っていたけど、本当にそう思います」。

ビームスプラスは自社から書籍を刊行したアウトドアウエア狂の金子さんほか、日本でも指折りのインディアンジュエリー狂として知られる小林隆さん、アイビー狂の丸の内店店長、鈴木太二さんなど猛者ぞろい。「みんな同じ時代感とモノが好き。でも向き方はそれぞれ。その人たちに目を向ければビームスプラスの濃さがわかってくると思います」と金子さんは言う。

確かにSNSでスタッフたちの装いを見ると同じひとつのレーベルとは思えないほど、皆が違ったスタイルをしている。店が持つ幅、そしてアイテムのクオリティとバリエーションに加え、精鋭部隊によって成り立っているこの〝軍団意識〞まで、すべてがユニーク。そんな世界中どこにも類のないさまざまな要因で人気を博していることがよくわかった。

ビームス プラス/(右)溝端秀基、(左)金子茂
右がディレクター溝端秀基(みぞばたひでき)さん。左がチーフバイヤー金子茂(かねこしげる)さん。
ビームス プラス
今から20年前となる2006年のビームスプラスのカタログに目を通すと、製品のシルエットやデザイン性に差はあれど、当初から一貫してコンセプトが変わっていないのが見てとれた。
ビームス プラス
ビームス プラスが毎シーズン継続的にリリースしているベーシックアイテム。紺ブレ、ボタンダウンシャツ、チノパンはレーベルを象徴するワードローブとして必要不可欠なウエアだ。
ビームス プラス
去年6月のパリファッションウィークで行われた、2026SS展示会の様子。凄まじい型数で、ひとつのブランドでこれほどまでに多いのは珍しい。

200体のルックから厳選した、圧巻の36体!

世界的なメゾンブランド並みの型数を誇る「ビームス プラス」2026SSコレクションのルックがこちら。アーカイブ(4つの古き良きアメリカンユニフォーム)を基にしているとは言え、凄まじいクリエイティブ力だ。

ディレクターが話すルックと製品の作り方。

「製品はベーシックなアイテムを、ビームスプラスらしく解釈して作っています。サンプルが完成するまでチーフバイヤーの金子もどんなモノがつくられているかまったく知らないんですよ。アーカイブを借りたりすることがあるから、“これになったんですか?”って驚いてます。

ルックを内部の人で作り上げるのは、ジブンがそれを説明するより、どう思う?って問いかけている感覚です。彼らはモノの背景を理解しているので、必ずストーリーのあるスタイリングになる。絶対トンチンカンな組み方にならない。何日もかけ、トータルで200体くらい組み、それを最終的に36体に絞っています」。

原点の地・大阪に再び旗艦店が誕生した。

原宿と丸の内に続く国内3店舗目の旗艦店として、2025年12月にビームスプラス大阪が完成。そもそもビームス プラス一号店は1999年に誕生した大阪だったが、この度、路面店というカタチで原点回帰を果たした。

NYを感じさせる店内に特別なコラボアイテムも多数並んだ。

店舗デザインは、ビームスプラスのルーツでもあるアメリカを軸にしつつ、ニューヨークのロウアー・イースト・サイドにある建造物や、大衆的な路面店のムードからインスパイアを受けている。オープン当日には記念アイテムも続々登場。

大阪発ウエアハウスとのデニムジャケット&パンツ、USロゴを配した真っ赤なスウェットのほか、神戸のテーラーブランド、Jiziとコラボしたクレイジーパターンのジャケットや、シエラデザインズとのフード付きダウンジャケット、キャプテンサンシャインとのコート、ループウィラーとのモックネックスウェットなど、さすがは世界のビームスプラスという、目を見張る豪華なラインナップだった。

ビームス プラスの人気ラジオ『プラジオ』から生まれた逸品。

ビームス プラスは音声配信プラットフォーム『スタンドFM』で、週7日8番組の放送を5年間毎日おこなっている。曜日ごとにパーソナリティが違って、内容も様々。そして今回、特別なプラジオ ジャケットが生み出された。

番組ごとに色を用意。大阪スタッフの曜日推しならソースの茶色、ドラゴンズファンのスタッフが担当の曜日推しなら青、と推し活的な選び方もできる。溝端さんと金子さんの放送は木曜で、ビームス愛が強すぎる2人ゆえ自社カラーのオレンジなんだそう。

ビームス プラス

PEG (ENGINEERED GARMENTS × BEAMS PLUS)PRADIO JK 各¥97900

エンジニアドガーメンツに製作を依頼し完成したこのプラジオジャケットは、ベトナム戦争時代のネイビーシールズ(工作部隊)が着ていたものが元ネタ。無線機を背負える背中のベンチレーションは、正直現代に必要ないかもだけどそれが良い。3月12日発売。

ビームス プラス
8色展開。

今季もさまざまなユニフォームを新解釈。

1940~60年代中頃のアメリカンウエアをベースに、今の視点でつくられるビームス プラスのオリジナルウエア。春も近づきワークウエア、ミリタリー、スポーツ、アイビーを軸にユニークなアイテムが続々と登場中。

ビームス プラス

Short Blouson Window Patchwork Madras ¥39600

通常のマドラスパッチワークにアレンジを加え、ソリッド生地をテープ状に組み合わせ、窓からチェックが見えているようなデザインに。天日干しでゆっくりと乾燥させるため、立体的な風合い。

ビームス プラス

WORK Waffle Plaid ¥38500

50年代ワークシャツがベース。縫製は三本針巻き縫いで、脇ガゼット付き。ワッフル素材と、昭和初期から和装素材の伝統織物に見られたヨロケ織(ヨコにうねるようによろけた模様織)を採用。

ビームス プラス

EURO Anorak Nylon Sateen ¥35200

北欧のヴィンテージアノラックをベースにつくられたユーロアノラック。プルオーバータイプで、ヒップにかかる長めの着丈、計5個のポケットを装備したポケットワークがグッドデザイン。

ビームス プラス

MIL Deck Over Pants Nylon Sateen ¥38500

U.S. NAVYのデッキパンツを再構築。大きめのフロントポケット、ボタン付きのバックフラップポケット、ウエスト部のゴムリブ、ドローストリングス、ベルトループ、裾紐と、機能も充実。

ビームス プラス

WORK Patchwork Madras ¥26400

インド南東部マドラス地方(現チェンナイ)で作られる伝統的マドラスチェックを数柄組み合わせたパッチワーク生地。50sのワークシャツを今のシルエットにして着こなしの幅を広げた。

ビームス プラス

MIL Fatigue Jacket Tiger Stripe Mesh Jacquard ¥52800

元ネタは60年代のジャングルファティーグジャケット。フロントの比翼仕立てや各所の巻き縫いなど、ヴィンテージ感を見事に再現。シャツやスウェットとのレイヤードもしやすい設計に。

ビームス プラス

MIL 6 Pockets Tiger Stripe Mesh Jacquard ¥52800

ミリタリー由来の6ポケットトラウザーズ。ジャカードで表現したタイガーカモフラージュ柄が新鮮で、無骨な柄を繊細なメッシュで織り上げることで実現した高級感のある風合いが◎。

ビームス プラス

5 Panel Long Bill Nylon Rip stop Animal Camo Reflector Print ¥13200

一見リフレクターに見えないカモフラージュ柄と、アウトドア由来の長めのつば、5枚のパネルで構成された浅めの帽体が特徴のロングビルキャップ。バックのベルトが牛革なので高級感もある。

ビームス プラス

MIL Athletic Jacket Nylon Rip stop Animal Print ¥107800

リフレクターのカモフラ柄を採用したミリタリーアスレチックジャケット。カモフラージュ柄は複数のアニマルモチーフで構成され、収納可能のフードや、パッカブル仕様など使い勝手も抜群。

ビームス プラス

Open Collar Block Print ④ ¥17600

50年代のストアブランドにあるヴィンテージシャツをベースにデザインしたオープンカラーシャツ。オリジナル版のインドブロックプリントで、草木染料を用いた独特の風合いも魅力。

ビームス プラス

MIL Athletic Jacket Nylon Rip stop Pigment Dye ¥47300

北陸の丸井織物で生機生産して製作したナイロンジャケット。空き羽(タテ糸を部分的に抜き、縦方向に筋状の透け感のある粗い部分をつくった生地)を使用した、軽い風合いと通気性が特徴。

ビームス プラス

MIL Flight Jacket NYCO Twill Pigment Print ¥63800

特殊なプリント技術と製品洗いの手法を組み合わせることで、ムラのある褪色に。ヴィンテージモデルに見られるオキシジェンタブの代わりに、左胸には実用的なジップポケットを備える。

ビームス プラス

MIL Smock Camo Print Garment Dye ¥33000

戦闘機のメンテナンスや離発着の指示を出すU.S.NAVY のユニフォームがベースのミリタリースモック。裾と大ぶりのフードがドローコードで調整可能なので、シルエットに変化がつけられる。

ビームス プラス

MIL Over Pants Camo Print Garment Dye ¥3080

50年代のU.S.ARMY寒冷地用のM-51をオーバーパンツとして着用できるデザインに。1670万色を表現可能な特殊なインクジェットプリントを採用。スルーポケットは袋ポケットに変更済。

ビームス プラス

MIL SHT-JAC NYCO Rip stop Pigment Dye ¥30800

縦にリサイクルナイロン、横にコットンを使ったリップストップに染料顔料染めを施したシャツジャケット。染めのあとに天然穀物由来の顔料で重ね染めし、製品洗いするというこだわりっぷり。

ビームス プラス

MIL Fatigue Jacket TW Rip stop ¥35200

ミリタリー由来のファティーグジャケット。縦横2/80ウールポリエステル糸のリップストップ地は、特殊な仕上げを施し、硬く張りのある風合い。MILOver 6 Pocketsとのセットアップも可能。

ビームス プラス

MIL Over 6 Pockets TW Rip stop ¥49500

ボリューミーなワイドシルエットで、膝にはダーツが入る。ベルトループほか、サイドアジャスターとドローストリングスを装備。50年代の米軍オーバーパンツとM-65トラウザーのハイブリッド。


(問)ビームス プラス 原宿 tel:03-3746-5851 www.beams.co.jp/beamsplus Instagram@beams_plus_harajuku

Photo/Takuma Utoo Report & Text/Naoto Matsumura

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Akihiro_Takeji
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