日本最大のクルマの祭典「東京モーターショー」が、「ジャパンモビリティーショー」と装いを新たにして10月28日より一般公開がスタートした。
コロナ化の影響により4年ぶりの開催となったが、これまでのように国産メーカーが中心となった自動車をコンセプトとしたプログラムではなく、「モビリティ」と、自動車産業に関する流動性や稼動性を表現する、EVや水素燃料といった乗り物の未来を中心としたコンセプトで開催されている。
その中でも今記事では、アウトドアやフィールドでのアクティビティが広がりそうな、ぜひ市販化を実現してほしいコンセプトカーをピックアップしてご紹介!
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次世代デリカのコンセプトモデル。
悪路も乗り越える、ミニバンSUVとして唯一の存在といえる「三菱デリカ」シリーズの未来は、PHEVを搭載した「D:X コンセプト」として表現された。高い天井と広々とした空間はそのままに、インテリアはグランピングを意識したデザインを採用。屈強なボディと足まわりは更なる進化を続けているそう。車体デザインのひとつとしてまとめられたルーフボックスやPHEVならではの家電を使える発電量など、外遊びをさらに便利に楽しめる要素もふんだんに盛り込まれている様子。
積んで遊べるシティとモトコンポが復活?
「時間や空間といったさまざまな制約から人を解放するモビリティ」や、「人の能力と可能性を拡張するモビリティ」をコンセプトにしたホンダブースには、往年のシティ&モトコンポの組み合わせを未来型へと進化させたモビリティ「SUSTAINA-C Concept」を展示。
環境負荷ゼロに向けて取り組みを続けているホンダは、サステナブル素材を使用したカラフルなパネルを自由に組み合わせることのできる車両を発表。そのデザインベースが1980年代初頭に登場したシティとモトコンポだ。
しっかりとした移動はクルマで、ラストワンマイルはバイクで移動するというエコに配慮したもの。キュートなリアデザインは、スクリーンテールゲートになっており、テールランプとしての機能だけではなく、映像や広告などが発信できるツールとしても活用しそうだ。しっかりと遊びを楽しむことを諦めない、ホンダらしい取り組みを表現していた。
ヤマハの「TW」が3輪バイクに進化!
ヤマハブースには、ストリートファッションとの相性が抜群だった、かつてのトラッカーブームの主役「TW200」をベースにしたタフな3輪モビリティ「TMW」が登場。
フレームやエンジン、リヤの足まわりなどはそのままに、ヤマハ独自のフロント2輪機構「リーニング・マルチ・ホイール」化し電動モーターを組み込んだもの。安定感とモアパワーを手に入れたワイルドな1台は、キャンプなどのアウトドアはもちろん、毎日の移動でも使ってみたい仕上がり!
ザ・ノース・フェイスが手がけた、世界で唯一なランクルプラド。
会場の一角に設けられたキャンピングカーエリアには、トヨタグループが手がける中古カスタムカーを展開する「CORDE by(コーデバイ)」と、「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」に、サステナブルな新素材を開発するバイオベンチャー企業「Spiber(スパイバー)」の3つの企業がコラボレーションした「LAND CRUISER PRADO NEWSCAPE」が並んでいた。
シートカバーに使用されている「Brewed Protein」素材は、石油などを使用せず、自然由来の糖を微生物発酵させて製造されたスパイバー独自のファブリックを使用している。
ベースとなった車両は2018年式のトヨタ・ランドクルーザープラド。ルーフラックやワイルドなオールテレンタイヤなど、タフに遊べる機能的なパーツが組み込まれている。オールペンされたボディには、ザ・ノース・フェイスのドーム型テント「Geodome 4(ジオドーム4)」の網目状のジオデシック構造など、特徴的なルックスを採用。マッドガードには2社のロゴが光る。
今回紹介した車両以外にも、クルマと移動を共にするだけではなく、移動した先で遊べる未来を予感させるコンセプトカーや展示が盛りだくさんなジャパンモビリティーショーは、東京ビッグサイトで11月5日(日)まで開催中。16時以降の入場でリーズナブルに楽しめるアフター4チケットも発売中なので、三連休どうしようか決めかねている人は足を運んでみてはいかが?
ジャパンモビリティーショー公式ページ:https://www.japan-mobility-show.com/
Photo/Kenji Fujimaki