最近、道でなにやらハコのようなものを付けているジムニーをよく見かけるようになった。何だか、ウォータータンクのようにも見えるのだが、一体何なのだろうか。
実はあのハコは、昨今ジムニーカスタムの世界でトレンドになっているアイテム「ROTOPAX(ロトパックス)」なのだ。
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アメリカ発のコンテナ「ROTOPAX(ロトパックス)」がいま熱い!
皆さんは、スズキ・ジムニー(JB64/JB74)に、樹脂でできたハコのようなものが付いているのを見たことがないだろうか。コレは、「ROTOPAX(ロトパックス)」と呼ばれるアメリカ製のコンテナケースなのだ。
まず大きさだが、1ガロン、1.75ガロン、2ガロン、3ガロン、4ガロンが設定されている。オフロードタイプの4WDには2ガロンが付いているのを最も多く見る。ジムニーもしかりで、2ガロンが市場にもよく流通しているようだ。
で、何に使うかだが、ロトパックスには用途によっていくつか種類がある。
まずメジャーなのが「カラーコンテナ」だ。カラーコンテナは本来、燃料を携行するためのコンテナで、ガソリン用、軽油用などが用意されている。しかし日本ではコンプライアンス上、燃料を入れて携行することはできないとのこと。だから、多くのユーザーは水を入れて運んでいるようだ。
「ホワイトコンテナ」は、水を運ぶためのもの。揮発成分などを含んだ液体を入れることはできない。しかし、水源がないような場所にキャンプに行く時など、このコンテナに水を入れて持っていけば安心だ。
「ストレージコンテナ」は、その名の通り、様々な物を入れて運ぶためのものだ。キャンプに使う小物を収納したり、ジムニーであれば牽引ロープなどオフローディング用品を入れて使うことが想定できる。
ロトパックスは車外に付けて使用するのが基本となる。もっともベーシックな装着方法は、専用のマウント金具を背面スペアタイヤのマウント部に共締めして、そこにロトパックスを付けるというやり方。マウント金具は車種別や汎用品が発売されているが、ジムニーには専用品がリリースされている。
ストレージボックスには汚れた物や濡れた物でも収納できるため、アウトドアレジャーでは用途が広がる。筆者が前に見た使い方の一例としては、狩猟の様々な用具をロトパックスに入れて運んでいたユーザーがいた。愛犬家なら、犬のエチケットバッグを入れるなんて使い方もありだ。
ちなみに、ロトパックスには箱形だけではなく、「ロールパックス」という筒型の水用コンテナもある。こちらは専用のマウントキットを介して、ロールバーなどに取り付けて使用する。こちらは実用性だけでなく、カスタムのアイテムとしてうってつけだ。
タフなイメージをプラスするドレスアップの効果は大
ロトパックスの用途はいろいろ考えられると思うが、水を携行していけば、飲用やアウトドア用シャワー、オフローディングで愛車が汚れた時の洗車用などとして使うことができる。2個装着しておけば、かなりの水を運べるだろう。ただ、日常で水を載せているのはオモリを載せているのと同じなので、個人的にはシンプルにドレスアップ目的で付けるのが楽しいと思う。
気になる価格だが、2ガロンのカラーコンテナは1万2800円。JB64/74兼用のマウントが1万2500円で、これに盗難防止用の「バックマウントキー2個付き」を付けるとプラス1万2800円となる。また、スペアタイヤを外して、2個並列に取り付けるマウンティングプレートは1万円で販売されている。
スペアタイヤキャリアを外したジムニーにロトパックスが取り付けられるオリジナルステーが、輸入元のひとつであるPLOT(プロト)から2020年10月末から11月にリリースされる予定になっている。
さらに、ジムニーのカスタムビルダーであるAPIO(アピオ)からは、クオーターウインドウの横に取り付けるオリジナルステーが発売される予定になっている。これらもジムニーの見た目をラギッドに変えられるアイテムなので、オーナーは要注目だ。
安い買い物とは言えないが、そのドレスアップ効果は抜群だ。特に、リフトアップし、前後バンパーを変更してカスタムしているジムニーは、エクステリアをさらに引き締めることができるだろう。従来にはなかった新しいカスタムアイテムとして、ぜひチェックしてみて欲しい。
プロト https://www.plotonline.com/car/rotopax/
text/山崎友貴(YAMASAKI Tomotaka) 写真協力/PLOT
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