キャンプギアというと、テントやファニチャーなどの大物に目が向きがち。でも、実際にフィールドで過ごしていると、「これ便利!」と感じるのは、ちょっとした不便を解消してくれる小物だったりします。
しかも、キャンプ慣れした外遊び好きほど、その選択肢はアウトドア用品だけにとどまりません。日用品を意外な用途に転用したり、ニッチなガレージブランドのアイテムを取り入れたりと、その目利きとアイデアには驚かされます。
そこで今回は、さまざまなギアを手にしてきた目利きキャンパーさんたちに、“地味に使える” 小物ギアをリサーチ。100均アイテムからガレージブランドの逸品まで、思わず「その手があったか!」と唸る5点をピックアップしました。

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100均の野菜用カバーが、タンブラーの滑り止めに。

「ダイソー」の “野菜の切り口カバー” は、カットしたダイコンなどの野菜に被せ、切り口の乾燥や酸化を防ぐためのキッチンアイテムです。伸縮性のあるシリコン素材が野菜にフィットするシンプルな構造で、ライムグリーンとオレンジという鮮やかなカラーも特徴となっています。
そんなキッチン用品をキャンプギアに転用するアイデアを紹介してもらいました。

「これは、キャンプ仲間から教えてもらったアイデアなんですが、このカバーをタンブラーの底に取り付けることで、滑り止めになるんです!愛用しているイエティのタンブラーの底に装着してみたところ、サイズ感もピッタリで、以降愛用しています」

「キャンプサイトでは地面の状態によってテーブルが微妙に傾いてタンブラーが滑ることがあるんですが、これをタンブラーの底に装着しておけば、シリコンのグリップでそんな悩みを解決してくれるんです。2色のカバーをタンブラーに合わせて選び、カラーコーディネートも楽しんでいます」

本来とはまったく違う用途なのに、驚くほどしっくりくるのがおもしろいところ。しかも、100均アイテムなので気軽に試せるのもうれしいですね。キャンプ仲間から口コミで伝わってきたという背景も含めて、まさにキャンパーならではの“技あり”アイデアです。
キャンプや山遊びで携行したい、コンパクトな熊おどし。

続いて、東北キャンパーのエーイチさんが見せてくれたのは、山中で自分の存在を野生動物に知らせるための “熊おどし” 。爆竹をセットして着火することで大きな音を発する、昔ながらの獣対策アイテムです。

「中古アウトドアギアを扱う宮城県内のショップ『山エコ』の登山イベントに参加したときに手に入れました。最近は、ツキノワグマの出現も増えているので、私たち東北エリアのキャンパーはこういった大きな音を出す道具で牽制しています」

「これが、弾として使う爆竹です。ミリタリーショップなどで流通している空のショットシェル(ショットガンの薬莢)を流用したケースに入れてセットで携行しています」

アウトドアの安全対策というと、雨や寒さなど天気にまつわるものを想像しがちですが、フィールドによっては、獣対策も忘れてはいけません。
夕方になるとクマへの注意喚起のアナウンスが流れるキャンプ場もあるなど、安全にキャンプをするためにクマ対策が欠かせない、東北キャンパーさんらしいセレクトでした。
もちろん、音での威嚇だけでなく、テーブルに食料を放置しないなど基本の対策も大事。クーラーボックスやクルマの中にしっかりしまいましょう。
小さいのに爆風。 会場で即買いしたジェットブロワー。

キャンプ用品のみならず、ホーム用品も展開するライフスタイルブランド「OUTPUT LIFE(アウトプットライフ)」の “ジェットブロワーファン” は、片手に収まるコンパクトなボディから強力な風を送り出す充電式ブロワー。
本体重量は約207gながら風力は4段階で調整でき、付属する3種類のノズルを交換することで、火起こしや掃除、エアマットなどへの空気入れと幅広く活用できるアイテムです。
Gさんがこのアイテムを手に入れたのは、なんと今回の「GO OUT CAMP 猪苗代2026」の会場。出展していた同ブランドのブースで実物をチェックし、その場で購入したそうです。

「実際に試してみて、このサイズからは想像できないくらい風が強くて、そこに惹かれました。これは使えそうだなと。購入後はさっそくサイトへ持ち帰り、暑さをしのぐための扇風機代わりとして実戦投入しました!」

「アタッチメントを交換すればエアマットの空気入れにもなるので、出番が多そう!テントやクルマの掃除、焚き火の火起こし、テントに付着した夜露の吹き飛ばしにも使ってみようと思います」

コンパクトながら風力が強く、広い用途で使える、アウトプットライフの高性能ブロワー。アイデア次第で、思わぬ使い道がありそうなアイテムです。今回のような湖畔キャンプでは、水遊びで濡れた髪を乾かすのに使ってもいいかもせれませんね。
こうした便利アイテムを現地で発見できるのも、同イベントの魅力です。
人気ジャグ用に設計された、技ありトング&ホルダー。

精密に削り出された金属製ギアを得意とする人気ガレージブランド「INAVANCE(インアバンス)」が手がける “トングホルダー” は、「YETI(イエティ)」の真空保冷ジャグ “ランブラージャグ” と組み合わせて使うユニークな小物。
同ブランドのロゴ入りのステンレス製のアイストングと、アルミ削り出しのトングホルダーのセットで、ランブラージャグの蓋部分にマグネットで装着できるアイテムです。今年のイベントで先行販売されたアイテムで、ファンの間で正式販売が待たれている注目の逸品です。

「衛生的に氷を手で取りたくないので、アイストングを使うんですが、意外と困るのが、使用中のトングの置き場所なんですよね。テーブルへ直接置けば汚れてしまうし、適当な場所に引っ掛けておくと、いざ使いたいときに『あれ、どこに置いたっけ?』なんてこともしょっちゅう」

「それを解決してくれたのがこのアイテム!ジャグとトングを一体化しておけば、使いたいときにサッと手に取れて、収納場所にも迷いません。何より、削り出しのアルミボディと、ガチャっとマグネットでジャグにくっつくギミックがギア好きの心をくすぐりますよね」

なくてもキャンプはできますが、一度使うと手放せなくなりそうな“痒いところに手が届く”アイテム。既存の人気ギアに小さな機能をプラスするあたりは、ガレージブランドらしい着眼点です。こういう細やかなアップデートこそ、サイトでの快適性を確実に高めてくれます。
いつものキャップがハットに変身。 一体感抜群の後付けブリム。

ウォーキングギアブランド「PON-SA WALKING GEAR」から派生したレーベル「veːk°(ヴェーク)」が手がける “ブリムバイザー” 。ドーナツ状になった外付けのツバを手持ちのキャップに装着することで、キャップをハットのようなスタイルへとアレンジできるアイテムです。
さまざまな素材やカラーがラインナップされており、裏側には麦わら素材が使われていて、夏らしい軽快な表情に仕上げられています。
後部のドローコードでサイズ調整が可能なほか、ツバの内側には取り外しできるドローコードも装備。光を反射する素材が編み込まれており、フィールドでの使い勝手にも配慮されています。

「アイテムとの出会いは、栃木県真岡市で開催されるハイカー向けイベント『ハイカージェントル』のブースでした。偶然にも、その日かぶっていたこのmorningsnacksのキャップと限りなく近い黒のリップストップ素材のものを見つけてしまい即購入してしまいました」

「実際に組み合わせてみると、後付けとは思えないほどの一体感で、まるで最初からセットだったみたいに馴染んでくれました。コーデや日差しの強さに合わせて、キャップからハットにチェンジできるのは、思ったより便利でしたね!」

お気に入りのキャップはそのままに、日差しが強いときだけツバを拡張するという発想が秀逸。機能を追加するだけでなく、組み合わせ次第で見た目まで変化するところにギア好きの物欲を刺激されます。偶然にも素材までピッタリの一枚に出会えたというストーリーも含めて、まさに偶然の出会いが生んだセットアップ!
小さな工夫や技あり小物で、キャンプの快適性アップ。

今回ピックアップしたのは、どれもキャンプの主役になるような大型ギアではありません。しかし、だからこそ使い手の目利きやアイデアが色濃く表れていました。
100均のキッチン用品を転用したり、人気ギアにサードパーティ製のカスタムパーツを取り付けるなど、そのアプローチはさまざまですが、既存の道具を自分のスタイルに合わせて、もっと使いやすくするという発想のアイテムが多かった点も見逃せないポイント。
高価な最新ギアを揃えるだけがキャンプ道具の楽しみ方ではありません。普段なら見過ごしてしまいそうな小物にも目を向けてみると、いつものキャンプをちょっと快適にしてくれる“技ありギア”が見つかるかもしれませんね。
Report & Text: YUUKI AKIMOTO
