オフローダーとしての性能を磨き続けている「ディフェンダー」だけでなく、豪華さや洗練性を追求したラグジュアリー志向の「レンジローバー」、日常と多用途を重視した「ディスカバリー」もラインナップしている「ランドローバー」。
2030年までに各モデルでBEVを提供するなど、ゼロエミッション、ネットゼロカーボンの社会を実現するための目標のなかで、2024年は「PHEV(プラグインハイブリッド)」の強化を打ち出しています。
そんなランドローバーのPHEVは、2017年にデビューし、2021年にバッテリー容量拡大のアップグレードを実施してきました。電気モーターとガソリンエンジン両方のいいところを備え、現在におけるパワートレインの最適解といえるプラグインハイブリッド。今回は「レンジローバーPHEV」最新モデル試乗会に参加してきましたので、その模様をお届けします。
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循環型社会を実現している「クルックフィールズ」が試乗会の拠点。
会場となった千葉・木更津にある「クルックフィールズ」は、農業・食・アートを軸に、音楽プロデューサーの小林武史が代表をつとめる、東京ドーム約5個分の広大な施設。サステナブルな社会の実現を目指し、「循環型社会」を敷地内で実現しています。
オーガニックファームで収穫した野菜はレストランで提供され、排水は微生物と植物によるバイオジオフィルターで浄化、場内の活動で出るゴミは堆肥となって作物を育て、電力は太陽光パネルで供給。栄養と水がめぐり、農業が循環しているのです!!
街乗りに十分なバッテリーを備えた、「イヴォーグ」PHEV最新モデル。
レンジローバーシリーズの末っ子となる「イヴォーグ」のPHEVモデルに試乗。クーペライクのスタイリッシュなフォルムに、1.5Lガソリンエンジンと最高出力40kWの電気モーターを搭載。リチウムイオンバッテリーの容量は14.85kWhだが、都市部での短距離使用が多いユーザーにとっては十分なところ。
積極的にEVで走るというよりは、低速ではEVだけで静かに滑らかに走行し、加速したいときには電気モーターがエンジンをパワフルにアシストしてくれる乗り味で、エンジンありきのハイブリッドらしい親しみやすい1台。トライベッカブルーとブラウンの2トーンカラーもグッド!!
五感でサステナブルを体験できる「クルックフィールズ」の施設。
「クルックフィールズ」はアートにまつわる施設も見どころで、建築家の中村拓志が設計した地中図書館、草間彌生や増田セバスチャンの作品などが会場内に点在。また、宿泊施設のコクーンもあり、宿泊者限定のレストランではクルックフィールズならではの食を楽しめるプランも選べます。
別格の乗り味を味わえる、最高峰の「レンジローバー」PHEVモデル。
「レンジローバー」の最高峰モデルにも試乗。38.2kWhのバッテリー容量なのでEVモードでの走行距離は約100kmを実現し、スーッと走り出してレスポンスにも優れたモーターでの乗り味は別格!! ハイブリッドモードでは気持ちよいサウンドとともに直6エンジンのパワーも加わり、圧倒的な走りを体感できました。
2025年導入予定の「ディフェンダー」PHEVモデルにも期待大。
「クルックフィールズ」が実現している循環型社会、街乗りの主な用途は電動パワートレインだけでこなす「レンジローバー」のPHEVモデルがもたらす、ゆとりのあるライフスタイル。地に足のついた嫌味のないラグジュアリー感をそれぞれから味わうことができ、持続可能な社会とクルマの関係を垣間見た気がします。
また、「ディフェンダー」のPHEVモデルも2025年に導入予定とのことなので、そちらも期待して待ちたいところです。
Photo/Fumihiko Ikemoto