たいていのヒトは、それぞれジブンなりの理由があって10代にファッションに興味を持ち始めて、20代に最高に熱狂して、30代には地に足付いたぶん、とことんコダワリが強くなって……だいたいそんなカンジかと思います。
で、40代になった今はどうなんでしょうか。なんというか、いいカンジでマイペースなヒトが多いように思うのです。ジブンの「好き」に没頭しすぎて、時代と付き合うのを辞めてしまうのではなく、ちゃんとそういう空気も感じながら、ユル~くジブンのペースで楽しんでいる……そう、まさに「チルアウト」なんですよ。
なるほど、コダワリの向こう側って、さらなるコダワリじゃなくて、もっとユルくなる方に向かってたんですね。
そんなマイペースで「チルアウト」なスタイルにたどり着いた、40代のオトナたち8人のMYスタイルを拝見していきましょう。
Table Of Contents : 目次
CHILL OUT STYLE #6
Jerry Ukai
ジェリー鵜飼 イラストレーター/デザイナー・46歳
雑誌や広告からCDジャケットのアートワークまで幅広く活躍するイラストレーター。山遊びを中心にMYOGやULハイクを嗜み、GO OUTの連載『POOR BOYS TIMES』のメンバーとしてもお馴染み。
根底にある、若い頃に影響を受けたカルチャー。
UL ハイクをはじめとする山遊びや自転車、旅行など多くの趣味を持つ鵜飼さん。しかしそうしたアクティビティと日常のファッションはそこまで密接に繋がらず、昔から変わらずスタイルの根底にあるのは、10代の多感な時期にハマったカルチャーたち。
「若い頃はUKパンクやビート、ロストジェネレー ションに影響を受けました。ベーシックなカラーや普遍的なアイテムを中心に、そのあたりのカルチャーの匂いがするモノをさりげなく取り入れるようにしています」。
そうしたこだわりは山スタイルにも反映されている。
「UL装備もストイックに軽さや機能性を追求するより、なるべく自分が好きなモノで揃えています。少し重くなってもそっちの方が楽しいですから」。
もちろん今後もそのスタンスは変わらないが、これからは大人なりの粋なこだわりも意識していきたいとか。
「ファッションって歳を重ねる度に緩くなっていきそうだけど、僕は逆にもっと細かい部分で遊べるようになりたいですね」。
鵜飼さんの愛用アイテムを拝見。
Black Weirdos/セーター
毎年、冬は大活躍しているセーター。「手編みのざっくりした質感もいいけど、セーターでは珍しいインヤン柄のデザインもお気に入り。このブランドは他のアイテムも持っています」。
ULTRAHEAVY/ピクニックシート
キャンプから縦走まで使える防水 素材のシート。「グラフィックはヨーロッパのアンティーク生地のパロディで、僕が描きました。これでピクニックをすると、少し優雅な気分になるかも?」。
ANSWER4/3ポケットショーツパンツ
日常からトレッキングまで活躍しているショーツ。ハイテク素材のナノスフィアを採用し、快適な穿き心地を実現。「ちょっと丈が短めだけど、個人的にはこれくらいバランスが好きです」。
THIS IS MY SPORTSWEAR/Re:Shellサービスウエア
ウインドシェルにベトジャン風の刺繍を追加し、自分だけのスポーツウエアにリメイクするTIMSの新サービスで作った一着。「私物のアークテリクスのジャケットにやってもらいました」。
HIROHISA&LEWIS/フェルトハット
マンハッタンにショップ兼工房が ある、日本人帽子デザイナーによる作品。「これもハンドメイドのアイテム。だからシルエットも一点モノ。カジュアルなスタイルに使うことが多いかも」。
トレイルランニングセット
毎年参加するOMMレースの装備に近いグッズ。100マイルに対応する本格的なトレランブランド、アンサーフォーのバックパックを中心に、テラノバイクイップメントのタープやビヴィを用意。ULスタイルを追求するうちに、テントを使わないで一泊するスタイルになったとか。
「身軽なのもいいけど、単純にテントを立てるのが面倒だったりも。僕たちは“ものぐさスタイル”って呼んでます」。
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- Photo/Shunsuke Siga
- Report & Text/Masatsugu Kuwabara