冬キャンプのマストアイテム、ストーブ。テント内で使用すれば、極寒の夜も暖かく快適に過ごすことができる反面、一酸化炭素中毒のリスクを孕んでいることも忘れちゃいけません。
では実際、ストーブをテント内で使うにはどうすればいいのでしょうか? そんな疑問を解決すべく、GO OUT CAMP 冬に集まったキャンパーさんたちのキャンプサイトにお邪魔して、実際どうやってストーブを使っているのか見てきました。
※テント内での暖房器具の使用は非常に危険です。実践する前に、こちらの記事を必ずチェックして注意事項を覚えておきましょう。
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憧れの防寒ギア薪ストーブ。
冬キャンプにおいてある種の憧れといえる薪ストーブ。石油ストーブやガスストーブと比べて、扱いが難しく、事故の危険もあったり、価格もそれなりだったりとハードルが高く、テントにインストールするとなればなおさらです。GO OUTキャンパーたちは一体どうのようにテント内で使用しているのか見ていきましょう。
テントも薪ストーブもノルウェー産の正統派暖スタイル。
OWNER:@fujiken.dec1stさん
テント:ヘルスポート/バランゲルドーム
ストーブ:Gストーブ、アラジン
こちらの記事でも紹介したとおり、GO OUT CAMP 冬で最も使われていた人気のバランゲルドームに、Gストーブをインストール。さらにアラジンのポータブルガスストーブも用意した完全防寒仕様で、ぬくぬく快適な冬キャンプスタイルを披露していました。
数ある薪ストーブの中でも、キャンパーたちから圧倒的な人気を集めるノルウェー発のGストーブ。
煙突が全て本体に収まるコンパクト設計なほか、別売りのオプション品が多いのも魅力的なモデルですが、@fujiken.dec1stさんは、ストーブの熱を利用して料理ができるオプション『クッキングスペース』を設置。
「水を入れたケトルを置いておけばお湯を沸かしたり、加湿器代わりにもなるので、便利ですよ」。
Gストーブ同様、ノルウェー生まれのバランゲルドームは、薪ストーブの設置を前提に作られていて、素材は難燃性のポリエステルで、天井部分から煙突が出せるようになっているなど互換性バツグン!
「薪ストーブが使える仕様のテントだから特にカスタマイズする必要もなく、安心して使えますね」と@fujiken.dec1stさん。
テント内でストーブ使用するうえで欠かせないベンチレーションに関しては、入り口と煙突穴のほかに2箇所。
「基本的にストーブを使用するときは、2つのベンチレーションを少しずつ開放しています。煙突があるのであまり一酸化炭素は気になりませんが、心配なときは入り口の開け具合で調整しています」。
ストーブを使う上でいまや常識となりましたが、サーキュレーターをストーブの上に置くことで、暖気を循環させ、テント内をムラなく暖めているのもポイントです。もちろん、一酸化炭素チェッカーも忘れずに。
ストーブ周りの気配りで、安心安全に快適空間作り。
OWNER:ジェットパパさん、コダママさん、アオさん
テント:ローベンス/クロンダイク
ストーブ:Gストーブ、アラジン
こちらのテントサイトもデンマーク発のブランドローベンスのクロンダイクにGストーブをインストールした、北欧セットで防寒スタイルを実現。巨大なフロアスペースに、薪ストーブとアラジンを入れることで寒い朝晩も快適な空間に仕上げていました。
テント内にコタツも入れたこちらのサイトですが、薪ストーブ周辺には木箱や金属製のテーブルを配置することで放射熱へ対応。Gストーブには「クッキングスペース」に加え、ストーブの熱でお湯を沸かせる「ウォーターヒーター」と2つのオプションをセット。
「暖かくて便利な反面、危険も多いので、ストーブの周りに置くものには気をつけています。特にうちは子どもがいるので、使用中は目が離せません」。
ローベンスも北欧ブランドだけあって、デフォルトで煙突穴がついているため、薪ストーブとの相性はバツグン。こちらでは、煙突からの熱によるテントの炎上に備え、厳重に煙突をガードしていました。
「煙突ガードのうえに、バイクのマフラー用の耐火シートを巻いています。もともと薪ストーブ対応のテントですが、念には念を」。
「ストーブをつけたまま寝ることもありますが、その時は火を弱くしてから寝ています。一酸化炭素中毒対策として、ベンチレーションはトップと出入り口の下部を開けっ放しにして、多めに外気を取り込むようにしています」。
アイデア満点の機能美な薪ストーブベースを実現。
OWNER:deli_.n_h._lifeさん
テント:サバティカル/スカイパイロットTC
ストーブ:Gストーブ、コロナ
人気沸騰中のウワサの新ブランド、サバティカルのシェルター「スカイパイロット」を使用した最新の冬キャンプスタイルをみせるこちらのテントサイトは、ストーブも寝床用テントもインストールしたオールインワンスタイルを披露。
おしゃれキャンパーの人気定番テーブルとなった六角テーブルをコの字型に組み、暖炉さながらのストーブベースを実現。
「このスタイルがやりたかったので、特別に二股ポールを用意しています。テーブルで囲ってやれば放射熱も防げるうえ、ファイヤーギアや薪などもまとめやすいので、便利ですよ。それに何より、暖炉みたいな見た目が最高です笑」。
スカイパイロットは薪ストーブ仕様のテントではないものの、火の粉に強いTC素材。さらにダブルジップ仕様という特製を生かして、煙突を通していました。TCとはいえ炎上の危険性を加味して煙突ガードは厳重に。
「テントと煙突の接触部には、煙突カバーに加え、防火性のあるセラカバー、さらにその上にアルミテープを巻いた3重構造になってます。開いた幕はクリップで止めて、極力煙突との接触は防いでますよ」。
「寝るときはストーブは消しますが、使用時はベンチレーションとして、トップを開放しています。煙突穴として空いた隙間からも空気が入りますし、足りなければ入り口を開けるときもあります」。
薪ストーブinテントには、換気と煙突ガードに要注意!
ご覧のとおり、どのキャンプサイトでもテント内で薪ストーブを使用する際には、テントのベンチレーション機能や出入り口の開閉を利用したりして、やはり換気には気を配ってるようです。
また、テントと煙突が接触する部分には耐熱性のあるガードを複数使って炎上の危険を回避していました。
薪ストーブinテントにトライするなら、しっかりと空気を取り込める環境を作り、一酸化炭素中毒のリスクを回避しつつ、ストーブの熱を遮断してくれる耐熱グッズを十分に揃えて臨みましょう!
Photo/Dai Yamamoto
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