ドイツのハンブルグで誕生したエアフレームテントブランド「Heimplanet(ヘイムプラネット)」。金属のポールを使わないエアフレーム構造なので設営、撤収が簡単、しかもテントのデザインが独創的でアウトドアフィールドで映えるとあって人気となっているブランドだ。
今回、創業者の一人であるステファン・クラウスさんがドイツから来日。GO OUT編集部を訪ねてくれるというので、ヘイムプラネットの今後のビジョンについてインタビューした。
Table Of Contents : 目次
ヘイムプラネット誕生ストーリー。
ブランド名の「Heimplanet」は、ドイツ語読みでは「ハイムプラネット」。ドイツ語で「Heimat Planet(ハイマートプラネット)」だと地球という意味になり、「Heim」は英語でいう「Home」。つまり、テントを持って地球上のどこに行っても、ホーム=自分の居場所を感じてもらえるようにという意味を込めた名前だそうだ。
まずは、そんなヘイムプラネットを立ち上げた経緯について、創業者のステファンさんに教えてもらった。
「ぼくは川沿いで育ったので子どものころから自然が身近にあって、16~17才のころには週末になると自転車で湖畔に遊びに行ってそこでキャンプをするようになりました。そのあと、アルプスをはじめヨーロッパの山々を登ったり、ヨーロッパの南海岸線を旅してビーチでテント泊しながらサーフィンを楽しんだりするようになりました。そのころの体験が『Tent Of The Future(未来のテント)』を作りたいと思うきっかけになっています」。
「この時に一緒に旅していた友人とともに自分たちのためのギアを作ろうとブランドを立ち上げ、最初のエアフレームテントを発売したのが2012年です。ヘイムプラネットのエアフレームテントは、空気を入れるだけですぐに使え、強風でフレームが壊れて使えなくなることもなく、何か問題が生じても修理するのが簡単なのがメリットです」。
地元の大学も一緒になって試行錯誤を重ねた結果、誕生したというヘイムプラネットのエアフレームテント。その機能性はもちろん、デザインの美しさでも唯一無二の存在感をはなっていて、ヨーロッパでは美的意識の高い人や建築やデザインに興味がある人がヘイムプラネットのテントを好んで使っているんだとか。
ドイツから見た日本のキャンプシーン。
日本でもキャンプの経験があり、GO OUT CAMPに参加したことがあるというステファンさんに、日本のキャンプシーンの印象も聞いてみた。
「ドイツでは、アルプスで登山をしたり、アクティビティーを楽しんだりするためにキャンプをするのが一般的。なので、駐車場のようなところでテントを張ることも多いんですが、日本では自然の中でテントを張って、自然の音を聞いたりして、自然を楽しむことを目的にキャンプをするのが非常に大きな違いですね」。
「日本のキャンプカルチャーは独自性があって洗練されていると思います。自然と触れあって自然の一部になることは、ヘイムプラネットのブランドの根幹でもあるので、日本のキャンプカルチャーからはすごくインスピレーションを受けています」。
自然と触れあって自然の一部になるというヘイムプラネットの姿勢は、ブランドロゴにも表れている。このロゴは、火、水、空気、地球のそれぞれのイメージを合わせたデザインになっているそうだ。
ヘイムプラネットのこれからとは?
そんなヘイムプラネット、これからどんなブランドを目指していくのか聞いてみた。
「ヘイムプラネットは、“モダンアウトドア”というコンセプトを続けていきたいと思っています。モダンアウトドアというのは、機能性とデザインが融合していて、ユーザーが使うだけでうれしくなる製品です。これを今後も変えずに作っていきたい」。
「ここ数年でヨーロッパでも日本でもアウトドア人口が増えてきていて、これからも増えていくと思います。日本は自然に溶け込むカルチャーが秀でているので、重要な市場だと思っています。今後は、テント以外にもヘイムプラネットらしい機能とデザインを持った商品を日本に届けていきたいと思っています。実は大型タープの発売も予定しているので楽しみにしていてください。」
試作段階だというタープの写真を見せてもらったが、GO OUT WEB読者のアンテナを刺激しそうなデザインになっていたので発売が楽しみだ。エアフレームテントはもちろん、これからのヘイムプラネットからも目が離せない。
(問)ヘイムプラネット heimplanet.co/