「ループウィラー(LOOPWHEELER)」は、1999年に鈴木諭氏が立ち上げたスウェットウェアブランド。繊維商社で糸のセールスに携わっていた鈴木 諭氏が、和歌山に残る「旧式吊り編み機」と、その生地が持つ唯一無二の表情に惚れ込んだことが出発点。

 ループウィラーとは?

「LOOPWHEELER(ループウィラー)」は、1999年に鈴木諭氏が立ち上げたスウェットウェアブランド。旧式吊り編み機で編まれる、ふっくらと柔らかな生地感と、長く着るほど身体に馴染むスウェットで人気を集めている。

派手なロゴや流行で見せるブランドではなく、着心地、素材の質感、経年変化をじっくり楽しめることが大きな強みだ。定番のクルースウェットやフーディは、日常着として使いやすい一方で、洗濯と着用を重ねるほど表情が深まっていく。

繊維商社で糸のセールスに携わっていた鈴木 諭氏が、和歌山に残る「旧式吊り編み機」と、その生地が持つ唯一無二の表情に惚れ込んだことがブランドの出発点になっている。

掲げているのは、「世界一、正統なスウェットシャツを作る」というシンプルな旗印。以降、四半世紀にわたって、ひたすらに理想のスウェットを追い求めてきた。

現在は、定番のプルオーバーやジップパーカーといったスウェット類を軸に、Tシャツやパンツ、さらにはアウターに至るまで幅広く展開。「ループウィラーならではの心地よさ」を日常のあらゆるシーンで味わえるプロダクトを揃えている。

ループウィラーが人気を集める理由

ループウィラーが支持されている理由は、「吊り編み機を使っているから」だけではない。多くの人に刺さっているのは、その背景から生まれる着心地の良さと、長く着続けられる安心感だ。

スウェットは日常で出番が多い服だからこそ、肌当たりや動きやすさ、洗った後の風合いが気になる。ループウィラーのスウェットは、ふっくらとした柔らかさがありながら、頼りなさはない。袖を通したときの気持ちよさと、何度も洗って着たくなるタフさが同居している。

さらに、ロゴや装飾で強く主張しないことも人気の理由だ。シンプルな見た目だから、デニムにもチノにも、シャツの上にも合わせやすい。休日の普段着としても、少しきれいに見せたいリラックススタイルにも馴染む。スウェットなのにだらしなく見えにくい、そのバランスが大人に選ばれている。

そしてもうひとつ大きいのが、買って終わりではなく、着ながら育てられること。新品の完成度だけでなく、着用と洗濯を重ねることで身体に馴染み、少しずつ自分の一着になっていく。長く着るほど愛着が増すから、クルースウェット、フーディ、カーディガンと少しずつ買い足したくなる。そうした“定番として付き合える安心感”が、ループウィラーの人気を支えている。

真髄は、和歌山の旧式吊り編み機にあり

そもそも「ループウィラー」というブランド名は、英語の「吊り編み機(Loopwheel machine)」に由来している。自らのアイデンティティとして掲げるほど、彼らがこの機械に惚れ込む理由は、そこから生まれる「極上の着心地」にある。

生地にテンションをかけず、ゆっくりと編み上げていくこの機械は、1時間にわずか1mしか編めない超低速。しかしその代わり、糸がたっぷりと空気を含み、表面はしっかりとしたハリがありながら、裏毛(うらけ)はふくよかで柔らかいという、唯一無二の生地が仕上がるのだ。

実はこの旧式機、1960年代以降、大量生産に適した高速編み機の普及とともに世界から姿を消していったもの。しかし和歌山のごくわずかな工房では、職人たちが非効率を承知で頑なに稼働させ続けていた。ループウィラーは彼らとタッグを組み、この希少な技術を現代のプロダクトとして発信している。

糸の選定から編み立て、そして縫製に至るまでを国内で一貫して仕上げる。その奥深い背景を知れば、決して安いとはいえない価格にも、十二分に納得がいくはずだ。

新品ではなく、育てて完成する一着

ループウィラーのスウェットは、新品の状態がゴールではない。むしろそこが「スタート」と捉えた方がしっくりくる。

着用と洗濯を重ねるごとに、肌当たりはさらに柔らかさを増し、生地は持ち主の身体へと馴染んでいく。色味も少しずつフェードし、ヴィンテージのような味わい深い表情へ。縫い目部分に現れるアタリや、肘・袖口の自然なヤレ感まで含めて、一着ごとに「自分だけの育ち方」が刻まれていくのだ。

ブランド自身も「世代を越えて残す」「経年変化と共に味わう」という哲学を掲げており、その作りはまさに長年の着用を前提とした設計思想。一着のスウェットと5年、10年単位で付き合うことを見据え、生地・縫製・シルエットが組み立てられている。

量販品のスウェットが「新品時こそが完成形」だとすれば、ループウィラーは時間軸が逆。買ったその日のパリッとした表情ももちろん良いが、一年後、三年後にこそ、本当の魅力に出会えるのだ。

ロゴでも流行でもない、素材で選ぶ大人へ

派手なプリントや、シーズンごとの流行を追いかけるブランドではない。だからこそ、素材の良さや作りそのもので服を選びたい大人には、深く刺さる。胸元で大々的に主張するようなアイコンはなく、袖口に添えられた小さなタグを見て、知っている人だけがそっと頷き合う。そんな控えめな佇まいの服だ。

一着に時間をかけて愛着を重ねていく楽しみ方は、ヴィンテージウェアや経年変化を味わうクラフト系プロダクトを愛する人とも相性がいい。革靴やデニム、レザーウォレットなど、長く使うことで価値が増していく道具を好む人なら、自然と手が伸びるはずだ。

休日のラフな普段着としてはもちろん、軽めのアウトドアシーンにもよく馴染む。シャツの上に羽織れば品よくまとまり、Tシャツに重ねれば気負わないデイリーウエアになる。決まったスタイルで縛らず、その懐の深さで応えてくれるのも、ループウィラーが「本質」を知る大人に支持される理由だろう。

ブランドを象徴する、定番&名作たち

ここからは、ブランドの顔となる定番アイテムを8型ピックアップ。見た目はシンプルだが、編み地の表情、ステッチの位置、シルエットの違いなど、見比べると個性が際立つ。長く付き合う一着を選ぶ前の参考にしてほしい。

原点にして頂点、丸胴吊り編みクルースウェット

ループウィラーの「定番中の定番」として、最初の一着に選ぶ人が多いのがこの「LW01」。脇に縫い目のない丸胴ボディと、フラットシーマによる縫製、そして吊り裏毛素材という、もっとも正統な組み合わせで仕立てられている。

LWベーシックと呼ばれる定番素材は、表糸・中糸・裏糸を30/30/6番手で編んだコットン100%。しっかりとした打ち込みでありながら、ゆっくり編むことで糸自体が空気を含み、肉厚なのに肌ざわりは柔らかい。一枚で完結する、まさに「育てがいのあるスウェット」だ。

フードまで吊り編みで仕立てた、丸胴吊り編みプルオーバーフーディ

W01と同じLWベーシック生地を採用した、ブランドの定番プルオーバーフーディ。こちらも丸胴ボディとフラットシーマで仕立てられており、フード部分まで吊り裏毛で仕上げているのが特徴だ。

シンプルな作りだからこそ、編み地の質感とシルエットの良さがダイレクトに伝わる。一枚目のフーディに、長く着るためのスタンダードを求める人にはまずこれをすすめたい。

ジップ仕様もあくまで王道、丸胴吊り編みジップフーディ

ジップアップ派の定番がこの「LW09」。前立てが分かれるオープンエンドジッパーを採用し、脇に縫い目のない丸胴ボディとフラットシーマという、ループウィラーらしいオーセンティックな仕様で仕上げている。

中に薄手のシャツを合わせれば春先や秋口の羽織りに、Tシャツの上から羽織れば真夏以外のアウター代わりに。一年を通じて出番が多い、頼りになる一本だ。

ゆとりと動きやすさを両立、吊り編みサイドガゼットクルースウェット

身頃の両サイドにマチ(ガゼット)を入れることで、可動域と着心地を高めた一枚。素材にはLWライトと呼ばれる、LWベーシックよりやや軽快な吊り裏毛を採用している。

シルエットはレギュラーとリラックスの中間あたり。少しゆったりめだが野暮ったくならない、絶妙なバランスに調整されている。LWライトならではの上品なドレープ感が、大人の普段着としての佇まいを引き立ててくれる。

ラグランで肩がラクに動く、吊り編みリラックスフィット クルースウェット

LW01やLW250に続く、新たなスタンダードとして登場した「LW313」。ラグランスリーブを採用することで肩や腕回りの動きやすさを確保し、身頃や袖にも余裕を持たせたリラックスシルエットだ。

素材はLWライトの吊り裏毛。丸みを帯びたシルエットと軽快な生地感が組み合わさることで、抜け感のある雰囲気をつくり出してくれる。1サイズアップせずとも、いつものサイズで上品に余裕感を楽しめる一枚である。

スウェット素材で仕立てる、吊り編みトラックジャケット

スタンドカラーで仕上げたジャケットタイプの定番が、この「LW79」。素材にはLWライトの吊り裏毛を採用し、ステッチには二本針を用いることで、決してカジュアルになりすぎない端正な表情に仕上げている。

トラックジャケットというとスポーティな印象を抱きがちだが、ループウィラー流にすれば話は別。シャツやボーダーカットソーの上に羽織るだけで、品の良いリラックススタイルが完成する。

シャツの上にも羽織れる、吊り編みカーディガン

吊り編みのスウェット素材で仕立てた、ブランドの定番カーディガン。素材にはLWライトの吊り裏毛を使用し、ボタンにはLOOPWHEELERのロゴを刻印した本水牛素材を採用している。

シャツの上に羽織ることを前提にシルエットも調整されており、スウェットの素材感がありながらも、決してラフになりすぎない品格を保っているのが特徴だ。きれいめのスタイルにも違和感なく馴染む、汎用性の高い一着である。

編み地の良さを直に感じる、半袖ポケットTシャツ

ループウィラーが手がけるカットソーの代表格。素材にはLW30/2CMコーマ吊り天竺を使用しており、しっかりと目の詰まった編み地が、Tシャツとは思えないほどの存在感を放つ。

シルエットはレギュラーフィット。一枚で着てもサマになり、Tシャツらしい気軽さを残しながらも、スウェット同様に経年変化を楽しめるのが嬉しい。エントリーモデルとしてもおすすめできる一品だ。

ブランドの世界観に浸れる、千駄ヶ谷の旗艦店

ループウィラーの世界観をもっとも濃密に体感できるのが、ファンにとっての聖地ともいえるフラッグシップストア「LOOPWHEELER 千駄ヶ谷」だ。ブランドの拠点でもあるこの場所には、定番モデルからシーズンアイテム、店舗限定品まで、ブランドの「今」が一堂に並ぶ。

関西や九州にも直営店が用意されており、大阪・南船場と福岡にもブランドの世界観を体感できる場所がある。さらに、全国の有力セレクトショップでも取り扱いがあるほか、公式オンラインストアでもラインアップが揃うため、地方在住でも手に取りやすい環境だ。

FAQ

Q.サイズ選びのポイントは?

基本は普段のサイズでOKだが、モデルによって設計思想が異なるため注意したい。定番ベーシックモデルはレギュラーフィットで、ジャストで着るのが王道。一方、リラックスシルエット前提のモデルは、無理にサイズアップしなくても十分にゆとりが楽しめる。コットン100%なので、洗濯による多少の縮みも見越しておきたい。

Q.初めての一着、おすすめは?

迷ったらまずはクルースウェットの「LW01」から。ブランドの定番中の定番であり、吊り編み生地の良さをピュアに体感できる一着だ。さらに気軽に試したいなら、半袖ポケットTシャツの「LW56」もおすすめ。比較的手に取りやすい価格帯で、編み地の存在感とブランドの世界観をしっかり味わえる。

Q.別注モデルやコラボアイテムはある?

セレクトショップなどとのコラボモデルが定期的にリリースされている。代表的なのは「BEAMS PLUS」や「LOWERCASE」とのコラボ。吊り編み生地の心地よさはそのままに、シルエットを現代的にアレンジしたり、特別なディテールを盛り込んだりしている。インラインとはひと味違う一着として、毎シーズン高い人気を誇る。