高感度ブランドやクリエイティブ業界のオフィスが点在し、GO OUT本誌でもお馴染みのアパレルショップが軒を並べる中目黒から、毎年楽しみの桜の便りが届いてきた。そこで今回も、桜の名所として知られる目黒川沿いに構えるGO OUT的注目ショップへ立ち寄り、春のおすすめアイテム&隠れ家的ローカルグルメをご紹介。
最終回は米国のアウトドアブランド「FILSON(フィルソン)」のフルアイテムが揃う国内唯一の路面店 「FILSON TOKYO STORE」をお届けします。
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ウッディな店内はハンティングやフィッシングの要素が詰まったディスプレイで、古き良きアメリカを感じることができる。変わることのないオーセンティックなクロージングとアクセサリー類が所狭しと並べられ、まさにフィルソンの世界観。
「FILSON」の総代理店である株式会社アウターリミッツの吉田さんに店内を案内してもらった。「FILSON」といえば、やはり質実剛健なアウター。ウールはもう出番がないけど、春先にはどんなアイテムが良いだろう?
吉田「14オンスのオイルドコットンを採用したティンクロスのジャケットは、多少の雨では中まで沁みることがありません。そして時間をかけて着ていくうちに、独特の風合いが出てきます。基本的なディテールとしては、古いマッキノークルーザーなんかにある下側のポケットに小さいユーティリティポケットが付いてまして、昔だとジッポライターだったり小型のスキットルなんかを入れてたんですよね」
なるほど、さすがは1897年から創業のフィルソン。リアルクローズ派も納得のディテールは、125年以上に及びアメリカで培われたアウトドアの風景が感じられます。
吉田「こちらのチェック柄のアウターもおすすめです。ベアトゥースキャンプジャケットというモデルで、ダブルクロスコットンで作られています。フロントは寒い冬でもボタン留めがしやすいようにスナップボタンになっていて、とにかく生地が厚いので型崩れがしにくく、オールシーズン着用が可能です。今の時期だとアウターとして丁度良いし、多彩なポケットが機能的なので一枚持っておくと便利ですね」
フィルソンのアイテムは、こういった昔ながらのディテールを残しつつ、生地やディテールのアップデートも施されているわけです。
ところで吉田さんが働くアウターリミッツの事務所は、以前この場所にあったNigel Cabourn(ナイジェル・ケーボン)のフラッグシップストア「Nigel Cabourn THE ARMY GYM(ナイジェル・ケーボン アーミージム)」の2件隣にあったわけだが、目黒川の桜祭りの頃はどのように過ごしていたのだろう? 近辺のおすすめの飲食店も含めて聞いてみた。
「桜まつりが始まると、川沿いの道はごった返すので、裏の通りから帰ることが多かったんですよね(笑)、その裏の通りに、昔からやっている老舗のバーがあるんですが、そちらをご紹介したいです」
ということで、吉田さんにご紹介頂いたBAR「星港夜(シンガポールナイト)」へ。中目黒駅から徒歩約5分、“日向児童遊園”という小さな公園の向かいにあるビルの2Fだが、看板がないので行く前に電話で問い合わせするのがベター。
シンガポールナイトは1991年創業のミュージックバー 。アナログレコードによるソウル、ジャズを中心に、現行の音楽も織り交ぜた選曲がミラーボールの回る空間に広がり、上質なお酒と共にリラックスできる空間と時間を提供する。
オリジナルのモスコミュールは無農薬の生姜を使っているのでピリッとパンチの効いたお味。銅製のグラスで飲むのが正式らしいです。吉田さん、素敵なバーをご紹介ありがとうございました!
6回に渡ってお届けした本企画は、これにて終了。本格的なアウトドアシーズンもようやく始まったところだが、フィールドに出かける前にご自身のウエアやギアをチェックして、アップデートが必要な物や新しく取り入れたいアイテムを探しに、今回ご紹介したショップに足を運んでみて欲しい。そして各ストアおすすめのローカルグルメもチェックをお忘れなく!