キャンプ場に到着してまずは乾杯……その場にのっけから凝った料理を並べるのは難しいですよね。そんな時、意外とみんなお菓子を食べていませんか? 料理好きな人でも、好きなお菓子をしっかり持参していたり、なんだったらキャンプの間ずっとちょいちょいお菓子をつまみ続けている人も多いのでは?今回は、実はキャンプに欠かせない存在である「お菓子」にフォーカスしたニッチな企画。お酒好きであり、お菓子好きでもあるキャンパーに、イチ推しのお菓子を教えてもらった。
当企画は3回にわたってお送りする特別連載、第1回はビームスの菊地延さんが推しのお菓子をご紹介!
そんな菊地さんが推してくれたのは、悩みに悩んだ末の6商品。ビールに始まり、日本酒や焼酎に呑み進むことを想定したラインナップだ。
Table Of Contents : 目次
菊地さんイチ推しの、酒の友的お菓子6選。
ピリ辛ディップでさらに美味しい、メキシカンスナック。
ドリトス(フリトレー)
まず紹介してくれたのは、パリパリとした歯ごたえが心地いい「ドリトス」。テイストは赤の「メキシカン・タコス味」をはじめ3種類あるが、菊地さんはメキシカン・タコス味を選ぶことが多いとのこと。そして同時に、同ブランドの「DIP サルサ」も一緒に購入するのだとか。DIP サルサは、店舗によってはドリトスと同じ棚で売られている、ハラペーニョの効いたピリ辛ディップだ。
菊地「ドリトスは単品でも美味しいんですが、DIP サルサを使うことでよりメキシコ感が高まります。ピリ辛のメキシカンテイストですね。グルキャンでそれぞれのテーブルに1セットずつ出してあげると喜ばれますよ!」
村田「確かに、これを出してくれる人がいたら嬉しいですね!」
メキシカンだけにコロナビールが最高にマッチしそうだが、ハイボールもレモンサワーもバッチリ合うそうだ。
あっさり塩味とザクザク食感で酒が進みまくる、飽き知らずなスティック菓子。
ポテロング しお味(森永製菓)
続いての推しお菓子は森永製菓の「ポテロング」。1978年に発売されたロングセラーで、スティック型ポテト系お菓子の元祖。ザクザクとした食感は「もう1本」と手が止まらなくなり、ほどよい塩味はまるで飽きがこない。ちなみにこう見えてノンフライ製法を採用している、ヘルシー志向の商品だ。
菊地「この食感はクセになりますよね。それに口の中の水分が持っていかれるので、必然的にお酒が進みます(笑)。お酒の種類は選びませんね、万能です。」
立元「ポテト系のお菓子は、お酒のつまみとして最強ですよね。何でも合います!」
菊地「塩味があっさりしているので、さっきのディップに付けるのもウマイですよ!」
余りがちなディップを無駄にしない役割もあったポテロング。全員で試食したところ……。
立元「アリですね……」
村田「アリです!」
と、DIP サルサとの相性はバツグン。他にもアレンジしがいのありそうな商品だ。
全粒粉クラッカー+和風ディップでリッチ感あるおつまみに。
ミズーラ 全粒粉クラッカー、いぶりがっこのタルタルソース
続いてはカルディで購入したコンビ。イタリア生まれの「ミズーラ 全粒粉クラッカー」と、隠れたヒット作「いぶりがっこのタルタルソース」の組み合わせ。プレーンなクラッカーを用意し、ディップのテイストを楽しむ……ディップ好きの菊地さんがキャンプでよくやる、おつまみメソッドだそうだ。
菊地「正直、味のないクラッカーなら何でもいいんです。主役はディップですね。この『いぶりがっこの――』は、いぶりがっこのスモーキーな香りがタルタルソースと見事に調和していて、漬け物ならではの食感もいいアクセントになっています」
村田「ディップを使うと、お菓子というより料理に近いですよね。贅沢感が出ます」
いぶりがっこの効果もあり、酒は日本酒や焼酎など「和」のものが合うそう。普段の持ち寄りパーティでも使えそうなワザだ。
黒豆煎餅は、日本酒とのマッチングがナイス。
岩塚の黒豆せんべい(岩塚製菓)
ここでお菓子好きを唸らせる、通好みな商品が登場。岩塚製菓の代表作「岩塚の黒豆せんべい」は、絶妙な歯ごたえと塩加減のせんべいに、ギミックとして黒豆が混ぜ込まれた逸品。国産米100%で噛み砕いた瞬間の香りが良く、黒豆が含む豊富なタンパク質により、酒を呑みながらも健康対策バッチリだ。
菊地「岩塚製菓さんの名作ですね。5~6年前からハマっています。丸ごとかじってもいいんですが、おすすめは小分けの袋の状態で割って食べる方法です」
立元「直接かじるとカスがこぼれますよね」
菊地「そうです。それに小さく砕くことでつまみやすくなり、分離した黒豆は柿の種のピーナッツのような嬉しいアクセントになります」
これには日本酒一択だと菊地さんは話す。せんべいの塩味と黒豆のほのかな甘味は、スッキリとした吟醸酒に合いそうだ。
鼻腔で心地よい「つ〜ん」を楽しめる柿の種わさび味。
亀田の柿の種 わさび(亀田製菓)
続いてのレコメンドは乾き物の王道「亀田の柿の種」、しかもわさび味だ。酒の種類を問わずに合わせられる柿の種だが、わさび風味になることで日本酒や焼酎との相性が格段にUP。ギリギリちょうどいい辛さが追求されており、過不足なく「つ~ん」を堪能できる絶妙テイストだ。ちなみにわさびは長野県安曇野産の本わさびを使用。
菊地「亀田の柿の種……これはもう説明不要ですよね。お酒を呑む人なら誰もが好きなつまみだと思います。わさびを選んだ理由は、辛さによってお酒が進むからですね」
立元「たまに『つ~ん!!』と辛味の強い当たりがありますよね。ししとうみたいな感じで(笑)」
新幹線呑みの定番つまみでもある亀田の柿の種。酒的には、ビールはもちろん焼酎、日本酒、白ワインと何でも合ってしまう汎用性が魅力だ。
のり塩なら湖池屋ポテトチップス一択! 袋菓子で便利な小ワザにも注目!
ポテトチップス のり塩(湖池屋)
菊地さんが最後に挙げてくれたのは、ポテトチップス界の大御所、湖池屋の「のり塩」。ここまでひたすら酒に合うお菓子をピックアップしてきたが、ここにきて大人も子供も楽しめるド定番で締めることに。
湖池屋のポテトチップスの歴史は古く、初登場は1962年。長い歴史のなかでフラッグシップの地位を守り続けている偉大なテイスト、それがのり塩だ。他のテイストは他社のポテトチップスを選んでも、「のり塩だけは湖池屋で」というユーザーは多い。
菊地「いろいろなポテトチップスがありますが、アルコールにはのり塩です。ビールやチューハイはもちろんのこと、白ワインも合います。子供が大好きなポテトチップスでありながら、お酒を選びません」
と話しつつ、菊地さんはある動作を始めた。袋の下部を内側に折り込むようにして、いったい何を……!?
なんと袋の開口部が上を向き、自立する状態に。
菊地「単に開けるだけだと、一方向からしか手が入りませんが、これなら上からアプローチできます。どれくらい残っているのか目視もしやすい。いわゆるパーティ開けだと余ったときに保管できませんが、これなら封をできます。」
村田「すごい! もっと知れ渡っていてもいいライフハックですよね。今度、真似します!」
キャンプ呑みを後押しする、お菓子ラインナップ!
初回となる今回は、菊地さんに推しお菓子をピックアップしてもらった。ビールやチューハイに始まり、日本酒や焼酎に……と呑み進む、それぞれの段階にフィットする筋の通ったお菓子ラインナップ。特にディップの活用は、手軽につまみをリッチにする方法としてぜひ参考にしたい。
次回は村田さん(写真右)の推しお菓子を紹介する予定。お楽しみに!
Photo/Taizo Shukuri