ドライブするだけで、ポタ電を急速充電。 エコフローのオルタネーターチャージャーの実力を検証。

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キャンプや車中泊でポータブル電源を使うようになると、気になるのが充電問題。「出発前に充電を忘れていた……」「連泊で残量が心もとない」「移動中に充電できたら便利なのに」。そんな経験をした人も少なくないだろう。

AC充電は速いものの、自宅や電源サイトでなければ使えない。一方、ソーラーパネルは便利だが、曇りや雨の日は発電量が大きく落ちてしまう。

そこで注目したいのが、クルマで移動する時間そのものを充電時間へ変えてくれる、オルタネーターチャージャーを活用した「走行充電」という選択肢だ。

今回試したのは、高性能ポータブル電源でお馴染み、EcoFlow(エコフロー)の「Alternator Charger 600」。

クルマのオルタネーター(発電機)が生み出す余剰電力を利用し、最大600Wでポータブル電源を急速充電できる最新の走行充電器である。シガーソケット充電と比べて約6倍という高速充電に加え、逆充電やバッテリーメンテナンスにも対応する3in1設計も大きな特徴だ。

今回は実際に筆者の愛車である2014年式の日産キャラバン(ディーゼル)へDIYで取り付け、その使い勝手や充電性能を徹底レビューしていく。

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クルマが発電所に。エコフローのオルタネーターチャージャー。

クルマのエンジンが動いている間、オルタネーターは車両の電装品へ電気を供給すると同時に、スターターバッテリーも充電している。「Alternator Charger 600」は、その余剰電力を利用してポータブル電源へ効率よく充電するための専用ユニットだ。

従来もシガーソケット経由で充電する方法はあったが、出力は100W前後と控えめ。容量の大きいポータブル電源では満充電まで何時間もかかってしまうことも珍しくなかった。

その点、本製品は最大600Wでの急速充電に対応。メーカー公称では約1.9時間で1000Whを充電できるため、キャンプ場までの移動時間だけでもかなりの電力を確保できる。

さらに、別売りケーブルを組み合わせれば、ポータブル電源から車両バッテリーへの逆充電や、車両バッテリーのメンテナンス充電も可能。

オルタネーターチャージャーを、マイカーへDIYで装着。

今回は、本アイテムを筆者のクルマにDIYで取り付けを行った。ただし、自動車の電装系を扱う作業になるため、電気配線に慣れていない人や工具が揃っていない人は、自動車整備工場へ依頼するのがおすすめだ。

まずは助手席を持ち上げ、エンジンルームを開く。キャラバンはエンジンルームへアクセスしやすい構造なので、配線作業も比較的進めやすい印象だった。

最初に確認したのは、エンジンルームと室内のケーブルの配線経路。幸い、この車両には約25mmの配線用ホールが設けられており、ゴム製グロメットを外すだけでケーブルを車内へ通すことができた。新たに穴開け加工をする必要がなかったのはありがたいポイントだ。

続いて、車両バッテリー側の配線へ。「Alternator Charger 600」のケーブルは3本に分かれている。

赤線はバッテリーのプラス端子へ接続。当然ながら作業はエンジン停止状態で行い、ショート防止のため絶縁グローブを着用して進めたい。

黒線はアース。これは感電や火災防止にも関わる重要な配線だ。筆者のキャラバンではエンジンルーム右上に純正アースポイントが用意されていたため、そこへボルト固定した。

最後の白線はイグニッション信号線。エンジン始動と同時にAlternator Chargerを自動起動させるための配線で、ヒューズボックスへ接続する。

この工程はヒューズ選定や短絡対策など専門知識が必要になるため、自信がない場合はここだけでも整備工場へ依頼した方が安心だろう。

車両側の配線が終わったら、本体へ接続。車両側ケーブルは「ALT」端子へ。ポータブル電源へ接続するケーブルは「BATTERY」端子へ差し込めば、本体側の配線は完了だ。コネクターはロック付きなので、不意に抜けてしまう心配もない。

DIYとしては作業工程こそ少なくないものの、構造自体はシンプル。配線ルートさえ確保できれば、思っていた以上にスマートに取り付けることができた。

最新ポータブル電源「DELTA 3 Plus」と接続。

走行充電の相棒として使用したのは、EcoFlowの「DELTA 3 Plus」。容量1024Wh、定格出力1500Wを備えながら、重量は約12.5kgと持ち運びやすいサイズ感が魅力の人気モデルだ。

家庭用コンセントからなら最短56分で満充電できる急速充電性能を持ち、ソーラー入力は最大1000Wに対応。さらに容量拡張バッテリーにも対応しているため、日帰りキャンプから長期の車中泊、防災用途まで幅広く活躍する一台となっている。

今回は、この大容量モデルを使用して実力を確かめてみた。

説明書によると、オルタネーターチャージャーの設置方法は2通りあり、ひとつは、ポータブル電源の上に乗せる方法。もうひとつは、本体に設けられたホールと、付属のビスとナット、ネジを使って、取り付ける方法がある。

今回は、クルマの内装に穴を開けたくなかったので、100円ショップで購入した有孔ボードを黒く塗装し、簡易的に取り付けラックをDIY。キャラバンのシート裏のバーにタイラップを使って吊るしてみた。

エンジンルーム内のバッテリーに接続したケーブルが助手席下から出てきているので、この位置に取り付けることにした。

アプリで接続確認。充電状況をリアルタイムでチェック。

配線と取り付けが完了したら、いよいよ動作チェック。クルマのエンジンを始動し、「Alternator Charger 600」の電源をオンにする。

続いてスマートフォンへEcoFlowアプリをインストールし、本体を登録。アプリを開くとAlternator Chargerがすぐに認識され、車両のオルタネーターからポータブル電源へ電気がしっかり送られていることをリアルタイムで確認できた。

現在の充電ワット数や動作状況をスマホで一目で確認できるため、「ちゃんと充電されているのかな?」という不安もない。

配線こそDIYだったものの、実際の運用は驚くほどシンプル。エンジンをかければ自動で充電が始まり、降車するときはそのままポータブル電源を取り外すだけ。一度設置してしまえば、ほぼ何も意識せず使えるのは大きな魅力だ。

「DELTA 3 Plus」で充電スピードを検証。

正常に動作することを確認できたところで、今度は実際の充電性能を検証してみることに。容量1024Wh大容量ポータブル電源「DELTA 3 Plus」をバッテリー残量0%の状態から、どれほどのスピードで充電できるのかを試してみた。

まずエンジンを始動し、アイドリング状態で充電を開始。30分後にアプリを確認すると、バッテリー残量は25%まで回復していた。

そして約135分後には100%まで充電が完了した。

メーカー公称値どおりと言っていい結果で、走行充電器としては十分すぎるほど優秀な充電性能だ。

もちろん実際の走行ではアイドリングだけでなくエンジン回転数が上がる場面も多いため、安定して高い充電性能を発揮してくれるだろう。

このスピードなら、「前日に充電するのを忘れた!」という場面でも慌てる必要はない。自宅を出発して2時間ほどのキャンプ場であれば、到着するころにはポータブル電源がほぼ満充電になっている可能性も十分ある。

これまで「充電が面倒だからポータブル電源を持っていくのをやめよう」と思っていた人にとっては、かなり価値観が変わるアイテムではないだろうか。

また、連泊キャンプとの相性も抜群だ。キャンプ場からキャンプ場へ移動している間に電気を回復できるので、冷蔵庫や電気毛布、IH調理器など消費電力の大きい家電も、これまで以上に気兼ねなく使える。

個人的には、このシステムを搭載したキャラバンで北海道を一周するキャンプ旅をしてみたくなった。毎日数時間クルマを走らせる旅なら、電源残量を気にする場面はかなり少なくなるはずだ。

ソーラーパネルと組み合わせれば、充電速度はさらにアップ。

「DELTA 3 Plus」には充電入力ポートが2系統用意されているため、オルタネーターチャージャーとソーラーパネルを同時に接続もできる。そこで今回は、EcoFlowの「220W軽量両面ソーラーパネル」も組み合わせて検証してみた。

このモデルは、表面だけでなく裏面でも発電できる両面受光タイプ。地面からの反射光も利用できるため、一般的な片面パネルより発電効率を高められるのが特徴だ。

重量は約7kgと220Wクラスとしては軽量で、折りたたんで持ち運べるため、キャンプや車中泊でも扱いやすい。IP68相当の防塵・防水性能を備えているので、アウトドアでも安心して使える点もうれしい。

晴天時に「Alternator Charger 600」と同時接続してみると、アプリ上では走行充電の入力に加えて、ソーラーパネルからの発電分もしっかり上乗せされていることを確認。「走りながら」「太陽光でも」同時に充電できるため、充電時間をさらに短縮できる。

特に昼間の移動が多いキャンプ旅では、この組み合わせの恩恵はかなり大きい。たとえばキャンプ場へ向かう道中は「Alternator Charger 600」とソーラーパネルで充電。キャンプ場ではソーラーパネルだけで発電を続け、翌日の移動では再び走行充電。

そんなサイクルを繰り返せば、長期のキャンプ旅でもAC電源に頼る場面はかなり少なくなるだろう。

オートキャンパーは、導入する価値アリ。

「Alternator Charger 600」を実際に使ってみて感じた最大の魅力は、「充電する」という行為を意識しなくて済むことだった。これまではキャンプ前日にポータブル電源をACコンセントへ接続し、充電が終わるのを待つ必要があった。しかし、このシステムなら普段どおりクルマを走らせるだけ。

通勤や買い物、キャンプ場までの移動時間が、そのまま充電時間へ変わる。「出発前に充電を忘れた」という失敗も減り、連泊キャンプや車中泊でも残量を気にせず電気を使える安心感は想像以上だった。

この便利さを一度体験すると、もう以前の充電スタイルには戻れなくなるかもしれない。


(問)EcoFlow jp.ecoflow.com/

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