北欧発のアウトドアブランド「スーリー」を徹底取材 ! 革新のプロダクトを生み出す秘密とは?【THEXショー/インタビュー編】

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「THULE」の開発チームにインタビュー。 日本のマーケットを、どう見ている? 

ショーを終えた翌日、GO OUT 取材チームは前日の余韻が未だ残る会場に戻り、「THULE」の企画・開発メンバーにインタビューを敢行。まずは「THULE」ブランド部門の総合ディレクターを務める Tina Liselius(ティナ・リセリウス)さんに話を聞いてみた。

余計なものは付けず、シンプルで機能的に。それが私達のデザイン哲学。

GO OUT:ティナさんは日本には行ったことありますか?

ティナ:何度か訪問していますよ。デザイン面では、シンプルでクリーンなものが多く、スカンジナビアンスタイルと似た部分があると感じましたし、同時にカラフルでダイナミックなアプローチのデザインの物も多く、混在しながら互いに影響しあっているのがとても興味深く思えました。

GO OUT:そんな日本のマーケットに対し、「THULE」を展開する上で、どのような戦略を行っていますか? 

ティナ:日本に向けた特別な戦略はありませんが、そんなキラキラした世界観と静かな世界観の両方が共存しあってこそ、私達のようなミニマルなデザインが明確に強調され、シンプルな物を好む層に支持されていると感じています。

GO OUT:これまで通り、「THULE」スタイルのシンプルで機能的なデザインのプロダクトをアプローチしていく、ということですね。

ティナ:私たちはクリーンな製品作りを目指してしていますから、たくさんの要素をデザインに盛り込むようなことはしません。あくまでシンプルで使いやすく、そして長く使える。そんな美しさを表現しているのです。

GO OUT:他のブランドとのコラボレーションなど、ブランドの枠を超えた取り組みのような計画はありますか?

ティナ:コラボレーションについて、多くのブランドが行なっているのは承知していますが、今私たちが進めているデザインアプローチはあくまで「THULE」というアイデンティティを失わないことです。私達ならではの明確なスタイルを損なわず発展していくことを目標にしているからです。

GO OUT:ブランドの方向性を見失わないように、持続可能な物作りを進めていくというわけですね。

ティナ:しかし今後においても他のユニークなブランドとのコラボレーションに全く興味が無い、ということではありません。ブランドの方向性に合致し、やる意味のあるプロジェクトが見つかれば、将来的には計画するかもしれませんね。ただ今は、そういったコラボレーションに注力するタイミングではないということです。

まず耐久性重視。どんなコンディションでも使えて、飽きのこないバッグ作りを。

続いて、バッグ部門のディレクター、Graham Jackson(グラハム・ジャクソン)さんにもお話を伺った。

GO OUT:今後、日本市場向けにバッグアイテムをどのように展開していくお考えですか?

グラハム:「THULE」は、まず耐久性という基盤から着手します。それこそが私達ブランドの根幹であり、時代を超え、長く愛用される製品を提供することを目指しているからです。

グラハム:そして使いやすさに焦点を当て、可能な限り簡単に使用できるようにすることに注力しています。デザイン面では、全体的にシンプルでモダンなスカンジナビア的アプローチを取り入れており、これは全製品に組み込まれています。

GO OUT:たとえば大型のキャリアーは、石畳の多い欧州と違い、日本では4輪タイプがメジャーなんですが、そんな道路事情の違いは考慮されていますか?

グラハム:確かに、4輪は整備された路面において快適な走行体験を提供しますが、2 輪式にも利点はあります。2 輪なら大型ホイール装着が可能で、ヨーロッパの石畳のような荒れた路面に有効なんです。

グラハム:この“Thule Aion”キャリーオン スーツケースには、前後で大きさの違うホイールを採用しています。前輪には小型、後輪に大型のホイールを取り付け、大型ホイールの2輪で引っ張れば、荒れた地形でも容易に走行できますし、小型ホイールを使った4輪では、空港などの整った路面で滑らかな移動できます。

GO OUT:なるほど! これならどんな路面状況でも移動がスムーズですね。ありがとうございました。

ちなみに、グラハムさんに説明してもらったこの新作モデル“Thule Aion” シリーズは、世界でも権威のあるデザイン賞のである「レッドドット・デザインアワード」と「iF デザインアワード2025」とのダブル受賞を獲得している。そのことからも、「THULE」の製品は世界基準以上の品質であることが伺い知れるだろう。

環境を守りながら安全に、そしてスタイリッシュに。それが「THULE」の作り出す、アウトドアで快適に過ごすための製品。

今回の取材を通して、「THULE」から伝わったメッセージは明確だった。

気の合う仲間やファミリーと、安全に、そしてスタイリッシュにアウトドアを楽しむ。自分の大好きなアクティビティに向かう時、その先でストレスなく、快適に過ごすための頼れる道具を、飽きのこないシンプルなデザインで表現しつつ、安全性も確保しながら地球環境に負担の少ない素材を使って作り出す。

それが「THULE」の表現する“アウトドア愛好者のための、真のエクイップメント”ということなのだ。

現在「THULE」ブランドの日本での展開は、ルーフキャリアやルーフトップテントなど自動車に関わる製品は『阿部商会』で、バッグ・ラゲッジなどの製品に関しては『ZETT(ゼット)』が正規代理店として販売を行なっている。

どちらの販売チャンネルでも、ここで紹介しきれない魅力的な製品が揃っているので、本レポートで「THULE」の魅力を感じて頂けたなら、実際に手に取って使ってみて欲しい。北欧ブランドならではのこだわりが詰まった「THULE」の製品は、貴方の旅やアウトドア・アクティビティを強力にサポートしてくれるはずだ。


(問)THULE  www.thule.com/ja-jp/

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Seijiro Eda
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