
ケツメイシのRYOJIが、熱烈なキャンパーであることを知っているだろうか? 半年ほど前にキャンプにハマってからは足繁くキャンプ場に通い、キャンプイベントやキャンプグッズの展示会に顔を出し、YouTubeのケツメイシオフィシャルチャンネルではプライベートなキャンプ動画も公開中。そして4月から始まるケツメイシのツアータイトルは〈ケツメンCAMP 2026〉。もはやキャンプの伝道師と言っていいほど、キャンプ愛に溢れた活動ぶりだ。
〈GO OUT MUSIC FILE〉では、メジャーデビュー25周年を記念するニューアルバム『ケツノポリス14』を1月28日にリリースするRYOJIをキャッチ。RYO、RYOJI、大蔵の3人体制となって初のアルバムに込めたメッセージの話から、お気に入りのキャンプグッズ、キャンプに惹かれる理由の核心に至るまで、様々なトピックについてRYOJIにたっぷりと語ってもらった。
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遊びが人生を豊かにする
――メジャーデビュー25周年、おめでとうございます。今の心境は?
気づいたらここまで来ていた、という感じですね。自分たちは1年1年やっているだけなんですけど、ここまで来るとは思わなかったですし、こればっかりは自分たちが続けたくても、聴いてくれる人がいないと続けられないので。ありがたい限りです。
――2年ぶりのニューアルバム『ケツノポリス14』は、25周年の記念盤であり、3人になって初めてのアルバムでもあります。制作面で大きな変化はありましたか。
それほど変わらないですね。3人だとよりコミュニケーションが濃密になるので、チームワークはさらに良くなった気がします。助け合い、譲り合い、認め合いという感じですね。
――アルバムは全体的にゆったりと、穏やかでリラックスしていて、明るい気持ちで聴ける曲が多い印象を受けました。
ここ最近の流れとして、ケツメイシ全体がプラス思考というか、「あんまり暗い気持ちになってもしょうがないよね」というのはあるかもしれない。元気のない人を元気にするのも大事なんですけど、元気な人をより元気にしないと、元気のない人も助けられないじゃないですか。今の自分たちはどちらかというと、元気な人をより元気にしようという感じなんですよね。
――シングルでもある“我が者達よ”は、特にメンバーと同世代には沁みる曲だなと思います。〈一度切り人生、我が物顔で〉と歌う、前向きな人生の応援ソングですね。
自分的には「これがケツメイシだな」という曲がやっと書けたかなと思っています。若い人が書ける曲じゃないし、平均年齢51歳のグループが色々経験してきた上で、今やっと思えることがこれですね。それを偉そうに若い人たちに伝えるのではなく、「自分たちはこう思うよ」ということが少しでもわかってもらえたらいいなと思います。こんなことをおおっぴらに言っちゃいけないですけど、仕事をサボったり学校をサボったりする人を、自分は好きだなと思うんですよね。ほかに楽しいことがあるんだったら、サボってでもそっちに行くべきだと思うので。自分も、よくサボっていますから(笑)。
――遊びのススメですね。
同世代ももっと遊ぶべきだと思うし、友達と会って盛り上がるのって、結局昔話だったりするじゃないですか。「あの時ああだったな」みたいな、あの会話よりうまい酒の肴はないんじゃないか?と思うんですよね。毎年同じ話で笑っていますから。そういう話が多ければ多いほど、その人の人生は豊かなんだと思うんですよね。
――アルバムの中にも、若い日々の思い出をいとおしむ曲がいくつかありますよね。
“ノスタルジー酒場”とか、思いきり懐かしんじゃってますね。でも「あの時は楽しかったな」と言うけれど、別に戻りたくはないんですよ。そこまで色々とクリアしてきたものがあるし、大切なものもあるので、戻りたいわけではない。でもこれを聴いて、若い人たちがより多くの思い出作りをしてくれたらいいなと思います。ただ、適当に遊ぶことはできても、本気で遊ぶのは結構大変じゃないですか。お金もかかるし。キャンプも重い道具を積んで運んで、サイトにいっぱい置けば置くほど片付けも大変になるわけで。だけど「これは持って行きたいんだ」という気持ちが、やっぱりいいんですよね。
――個人的に、アルバムのラストを飾る“笑顔の大人達”が一番グッと来ました。海辺のキャンプのようなシチュエーションで、〈若い頃にずっと想い描いてた光景が目の前に〉〈笑ってるのに何故か涙出た〉という歌詞は、まさに大人にしか描けない世界で。
大人が発する〈幸せ〉って、自分一人の問題ではないじゃないですか。周りの状況もあって初めて言える言葉だなと思っていて、自分が楽しいよりも周りが楽しそうにしているほうが幸せを感じる、その光景がたまらないですよね。そして、自分の置かれている状況が穏やかだと、人の幸せを喜ぶ余裕が出てくると思うんですね。だからやっぱり、まずは一番に自分のことなんだと思います。
缶ビールのほうが沁みるじゃねえか
――それは、GO OUT読者の年代にとても響く言葉ですね。そして今日は、キャンプの話もたくさん聞こうと思って来ました。そもそもRYOJIさんがキャンプにハマったのは、どんなきっかけがありましたか。
そもそもで言うと、18歳から5年間ぐらい、地元の仲間でチームを作ってキャンプをやっていたんですよ。いつのまにかやらなくなったんですけど、6年前ぐらいに突然マネージャーが「キャンプに行きませんか?」と言ってきて。その頃、自分は競技ゴルフをやっていたので、時間が取れなかったんですけど、ゴルフが一段落したので、「キャンプでもやってみようか」ということでやってみたら、どハマりしちゃいました。
――時間差があって、また始めたんですね。
キャンプの仕方が変わりすぎていて、最初はびっくりしました。昔は石を積んで焚き火をして、鉄の棒を入れて飯盒でご飯を炊いて、メニューはほぼカレー一択で(笑)。肉をスキレットで焼くとか、そんな豪華なスタイルはなかったですから。でも当時、ランタンだけはコールマンのいいやつを買っていましたね。マントルが消耗しちゃうから、どのマントルが長持ちするか?とか、そんなことを気にしていました。チームで役割が決まっていて、料理は料理の担当がいて、自分は火起こし担当だったんですよ。常にどんな状況でも火を起こさなきゃいけない担当で、朝起きたら一番に火を自分が管理するみたいな、そんな感じでしたね。
――まさにチームですね。
楽しかったです。あの頃はアウトドアが流行っていて、キャンプ、スキー、スノボとか、一通りやりました。バス釣りもだいぶハマりましたし、海釣りもやりましたね。そのあとがゴルフで、一回りしてまたキャンプという感じです。
――キャンプを再開して、最初にどこへ行きました?
山中湖の村営キャンプ場ですね。芸人のヒロシさんがやっているソロキャンプみたいな雰囲気でやりたかったから、林の中みたいな場所を探していて、「ここだ」と思って決めました。その日は僕らのエリアが貸し切り状態だったんですよ。本当に自然の音と自分たちの物音しか聞こえなくて、ビールが進みました。「今まで六本木でどれだけシャンパンを開けて無駄使いしてきたんだ。缶ビールのほうが沁みるじゃねえか」みたいな、今までの自分を後悔しましたよ(笑)。
――名言出ました(笑)。六本木のシャンパンよりキャンプの缶ビール。
そういうところを経験してきたからこそ、今がすごく楽しいと思えるんですよね。キャンプへ行った時も全く邪念がなくて、本当にキャンプに全振りしている感じです。
――キャンプグッズは、どういうふうに集めていったんですか。
最初の頃はAmazonで買えるものからスタートしましたけど、だんだん欲が出てきて、「もっとかっこいいものはないか?」って探していきました。いまはInstagramやYouTubeの情報ですね。〈タナちゃんねる〉や〈たけだバーベキューTV〉とかを見ていて、「これ、欲しかったやつだ」と思ったらすぐにそのサイトに飛んで。別に安いからダメというものでもなくて、安くても気に入っちゃうとずっと使いますね。
――最近買ったものの中で、特にお気に入りというと?
これは外せないというのは、〈サンゾー工務店〉さんのRODANですね。焚き火台は色々買って試したんですけど、アイアンテーブルにRODANを置いて、ローチェアに座った時のしっくり感というか、高さもちょうどいいし、「なんなんだ、この隙のない焚き火台は!」と思いました。椅子は〈UJack〉さんの難燃リクライニングローチェアが最高に座り心地が良くて、ずっと動きたくなくなっちゃいます。なるべく動かずに、いろいろと済ませられるのが好きなんですよね。
――コックピットスタイルですね。
ただ、シラフの時はいいんですけど、酔っぱらうと結構危ないです。(自分の周りに物を配置しすぎて)出口がなくなるので(笑)。あと、テントは〈TOKYO CRAFTS〉さんのダイヤフォートはやっぱりすごいです。見た目がすごく好きですし、キャンプがうまくなった気にもなるんですよ。ただ、まだまだ知らないものもいっぱいありますし、買えないものもいっぱいあるので、全てを知っているわけではないです。
――この音楽企画の取材で、ミュージシャンの方にキャンプの話を聞いていると、「キャンプグッズのかっこよさが少年の心をくすぐる」というような言葉がよく出てくるんですよね。
わかります。ランタンシェードをわざわざ買って、ランタンを何個も置いて、人形を置いたりとかして。正直必要ないのはわかっているんですけど、つい眺めちゃうんですよね。この前なんて、ラジコンを買っちゃいましたから。いよいよマズいなと思っているんですけど(笑)。
――キャンプとラジコンの組み合わせはかなり浸透しているようですね。
自分の車と同じ形のラジコンを買って走らせています。楽しいですよ。
――キャンプ中に天候に振り回されたとか、そういうことは?
大雨には何回か当たりました。キャンプ場に2泊した時に、1泊目はまあまあ晴天で、翌日が雨だったんですよ。外にランチに行って、戻って来たらもう降っていて。一度やんだんですけど、その時に「なんで周りの人たちはみんなタープを張っているのかな?」と思いながら、自分たちは普通にキャンプしていたんですけど、そのあと大雨が降ってきて。タープを張った人たちは変わらずにキャンプができているのに、自分たちは中にこもるしかなくて、2時間ぐらいお互いのテントで会話もなしにじっとしていました。「わかっている人たちは先にタープを張っておくんだな」って、勉強になりました。
――自然との戦いではないですけど、自然には勝てないですよね。
一回、大雨の中で焚き火したことがあります。「負けないぞ」とか思っていたんですけど、やっぱり勝てなかった(笑)。もうびしょびしょ。でもね、大人になってから、ざんざん降りに降られることなんてないじゃないですか。それが、何か良かったんですよね。雷だったら車にこもるしかないですけど、雷はまだ経験していないです。
生き方がシンプルになりました
――キャンプしている時は、ミュージシャン的な思考はまったく使わなくなりますか。
普段聴こえていない音とか、たとえば葉っぱが揺れる音とかがすごくきれいに聴こえるので、音楽はほとんどかけないです。ただ、このニューアルバムが完成したあとに富士山の近くでキャンプして、一人でイヤホンをしてアルバムを聴いた時は、何か良かったですね。富士山が目の前に見えて、いい雰囲気だったこともあるかもしれないですけど、すごくいいアルバムに聴こえました(笑)。やっぱり音楽は仕事なので、細かい音の調整で「これはもうちょっとこうしたら良かったな」とか、どうしてもなりがちなんですけど、その時はならなかったですね。本当に自然に作品として聴けたので、だから気持ち良かったのかもしれないです。
――キャンプでの体験や思考が、音楽に影響を与えることはありますか。
それが出てくるのはたぶんこれからだと思うので、自分に期待しているところですね。グループとしては、エレクトロな部分が主流になっていますけど、「自分たちが元々やっていた音楽はもっとナチュラルだったよね」みたいな感じで、年齢とともにそっちにまた戻っていくだろうなと感じているので、そうなると、よりキャンプやアウトドアとの相性は良くなってくると思うんですね。うちのファンも、キャンプをやられている方や、キャンプギアのブランドが好きだという方が結構多いんですよ。
――ケツメイシのファンは、ずっと聴いてきて一緒に年を重ねている方々が多いので、共感できる部分が大きいんだと思います。
うちのファンの方は、超一般層という感じなんですよ。それがいい意味で作用していて、そこが何かいいんですよね。ナチュラルで。
――キャンプグッズとか出したら、人気が出ますよ、きっと。
今ちょうど打ち合わせを重ねて、メーカーさんとコラボしたり、自分のところで独自に考えたり、キャンプイメージに近いグッズを作っている最中です。
――それは、4月から始まる〈ケツメイシ25th Anniversary TOUR ケツメンCAMP 2026〉のことですね。ツアーポスターなどのビジュアルも、まさにキャンプそのもの。これはどこで撮った写真ですか。

相模湖の近く、青野原オートキャンプ場です。実際に1泊したんですよ。RYOと大蔵はキャンプ経験がないので、火起こしで手間取ったりとか、マシュマロを焦がしちゃったりとか、いろんな珍事がありました。キャンプ場にホワイトボードを持ち込んで、実際にツアーの曲順を決めたりとか、そういうシーンがアルバムの特典映像に入っています。
――全編がキャンプのイメージ。どんなツアーになりそうですか。
ビジュアルもそうですけど、まさにキャンプ場をイメージしたステージになると思います。そして、会場の外にも色々と、ポップアップ的なお店を出してもらおうかなと思っているので、本当にキャンプ場に遊びに来る感覚で見に来てもらえたらいいなという感じです。
――楽しみにしています。最後の質問です。キャンプをすることで、RYOJIさんのメンタルはどんなふうに変わりましたか?
生き方がシンプルになりました。服装がキャンプ寄りになったこともあって、もうハイブランドものを着ようとは思わないですし、生活もよりシンプルになりましたね。それと、キャンプにはゴルフのようなスコアはないですよね。優勝もないしビリもないし、みんな好きなようにやっているのがすごくいいんですよ。あとは、外で飲んだり食べたりすると、「なんでこんなに美味しいんだろう」と思います。カップ麺でも美味しいですもんね。
――ぜひ近いうちに、〈GO OUT CAMP〉に遊びに来てください。出演者でもキャンパーでも、どちらでも。
出演者がテントを張れるエリアもあるんですか?
――あります。好きな方はご自分で運転して、前日からキャンピングカーで来られたりします。RYOJIさんが来てくれれば、キャンプ好きがさらに増えると思いますよ。
ぜひ呼んでください。キャンプの楽しさを知ってもらうために、少しでも貢献できればと思っております。

ケツメイシ
オフィシャルサイト: www.ketsume.com/
X(エックス):twitter.com/zerogo_ktm
Instagram:www.instagram.com/ketsume_official/?hl=ja
YouTube:www.youtube.com/channel/UChlz62qIkNouRTXbwJhYyRg
〈RELEASE INFORMATION〉
『ケツノポリス14』

発売日:2026年1月28日(水)
– 形態/価格 –
■CD+DVD
価格:5,060円 (税込)〔4,600円 (税抜)〕
品番:AVCD-63842/B
■CD+Blu-ray
価格:5,500円 (税込)〔5,000円 (税抜)〕
品番:AVCD-63843/B
■CD
価格:3,960円 (税込)〔3,600円 (税抜)〕
品番:AVCD-63844
– 収録内容 –
[CD]※全3形態共通
01. 和の心
02. One step
03. HIGH JUMP
04. どうしようも無いぐらいに
05. 海岸線サイダー
06. もし
07. 我が者達よ
08. 君とレゲエにテキられて
09. パワーオブボイス
10. ノスタルジー酒場
11. くやしいよな
12. 泣いても笑って
13. 偶然見た夕陽
14. LIVE LOVE LAUGH
15. 笑顔の大人達
[DVD/Blu-ray]
・「海岸線サイダー」MV
・「我が者達よ」Lyric Video
・「君とレゲエにテキられて」MV
・「泣いても笑って」MV
・「海岸線サイダー」MV Behind The Scenes
・「君とレゲエにテキられて」MV Behind The Scenes
・ケツメイシ DAY IN THE LIFE-14-
・「What a Wonderful World!! 25」Digest Movie
〈LIVE INFORMATION〉
全国アリーナツアー 11都市全17公演開催
「ケツメイシ 25th Anniversary TOUR ケツメンCAMP 2026」
4月4日 (土) 香川・あなぶきアリーナ香川
4月11日(土) 大阪・大阪城ホール
4月12日(日) 大阪・大阪城ホール
4月18日(土) 千葉・LaLa arena TOKYO-BAY
4月19日(日) 千葉・LaLa arena TOKYO-BAY
5月2日 (土) 福岡・マリンメッセ福岡A館
5月3日 (日) 福岡・マリンメッセ福岡A館
5月9日 (土) 愛知・日本ガイシホール
5月10日(日) 愛知・日本ガイシホール
5月16日(土) 福井・サンドーム福井
5月30日(土) 長野・長野ビッグハット
6月6日 (土) 兵庫・GLION ARENA KOBE
6月7日 (日) 兵庫・GLION ARENA KOBE
6月13日(土) 神奈川・横浜アリーナ
6月14日(日) 神奈川・横浜アリーナ
6月20日(土) 北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
7月4日 (土) 宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ(グランディ・21)
ツアー特設サイト: tour2026.ketsume.com/
