たいていのヒトは、それぞれジブンなりの理由があって10代にファッションに興味を持ち始めて、20代に最高に熱狂して、30代には地に足付いたぶん、とことんコダワリが強くなって……だいたいそんなカンジかと思います。
で、40代になった今はどうなんでしょうか。なんというか、いいカンジでマイペースなヒトが多いように思うの です。ジブンの「好き」に没頭しすぎて、時代と付き合うのを辞めてしまうのではなく、ちゃんとそういう空気も感じながら、ユル~くジブンのペースで楽しんでいる……そう、まさに「チルアウト」なんですよ。
なるほど、コダワリの向こう側って、さらなるコダワリじゃなくて、もっとユルくなる方に向かってたんですね。
今回は、そんなマイペースで「チルアウト」なスタイルにたどり着いた、40代のオトナたち8人のMYスタイルをレポート。
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CHILL OUT STYLE #2
Akira Ochiai
落合 輝/F LABOディレクター・45歳
老舗セレクトショップ、フリークスストアに在籍すること20年。現在は新事業、F LABOのディレクターとして活動中。80年代のスケートカルチャーにおいては業界でも屈指の評判。
「アメリカの80’sスケートカルチャーが原点です。」
アメリカへの憧れや魅力。ファッションやヴィンテージ、音楽、アート、 モーターサイクル、サーフなどアメリカの持つ様々なカルチャーには常にワクワク・ドキドキする豊かさがあります。その魅力にどっぷりと浸かる人は少なくない。落合さんもそのアメリカへの魅力に浸かった1人。
「僕の場合、スケートカルチャーがアメリカを知るきっかけとなりました。小、中学生の頃、当時は80年代、第二次スケートブームと呼ばれる時代の真っ只中。数々の華麗なトリックを決めるライダーたちへ憧れ、そして彼らの80年代独特なスタイルに興味を持つようになったんです。そこから、アートや音楽などを含めたカルチャーを掘り下げるようになりました。自分はファションよりもカルチャーの方が先だったせいか、一辺倒なスタイルは苦手。スケートカルチャーは僕の原点でありつつも、ヴィンテージやデザイナーズも自分の今の気分で組み合わせるスタイルを大切にしています」。
ヴィンテージをこよなく愛するもデザイナーズブランドやドレスシューズをミックスし、型にハマらないスタイルが落合氏流の着こなし方。嫌みのない大人の余裕が感じられる。
落合さんの愛用アイテムを拝見。
Battenwear/アノラックパーカ
アウトドア&サーフカルチャー から生まれたバテンウエアのアノラックパーカは定番アイテム としてリリースされている。「着丈も身幅もシルエットも文句の付けどころはありません」。
JM WESTON/ゴルフ
フランスの最高級紳士靴で知られるウエストン。なかでも昔ながらのUチップデザインが人気のゴルフは最高傑作として語られる。「履きやすさに甘んじてこの靴ばかり履いてしまいます」。
CALL ME 917/ロンT/キャップ/スウェット
写真家、モデルとしても活躍するプロスケータ ーAlex Olsonが手掛けるブランド。「キャッチ ーなデザイン性、ポップなカラーなどシンプルなスタイルのハズシに効果的です」。
Levi’s/501
ジーンズの王道であるリーバイス501。1960年代頃に作られたビッグEは生地、シルエット、色落ちも別格だ。「ヴィンテージ501のなかでも特に気に入って穿くのはタイプモノです」。
Chirstian Hosoi (右)、ROBROSKOPP(中)、GSD(左)
- Photo/Eiichi Henna
- Report & Text/Tamaki Itakura