誕生秘話や愛用者たちの言葉から見えてくる。パタゴニアの名品フリース「スナップT」の魅力。

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23年取扱い! ロフトマンのパタゴニア愛。

アパレルのセレクトショップでは日本初のディーラーとなり、早23年になる人気のセレクトショップ「ロフトマン」。取扱い当初のことや、スナップTとの出会いなど、代表の木村さんに話を聞いてきました。

木村 真 ロフトマン 代表取締役
関西屈指のセレクトショップ、ロフトマンに1996年入社。会社設立40周年のときにはパタゴニアと記念のビーチタオルを発売するなど、かねてよりブランドとの交流が深い。着用しているのは今季の新作。

「今は日本でもパタゴニア製品が手に入るショップって結構あると思いますが、かつて(2000年頃まで)は一部のスポーツショップでしか見ることができず、アパレルのセレクトショップに並んでいることなんてまずなかったんです」と話しをしてくれたのは、1976年創業の老舗。京都を拠点に関西に6店舗、そして東京代々木上原駅前に昨年オープンした1店舗を合わせて計7店舗を運営するセレクトショップ、ロフトマンの代表・木村真(きむらまこと)さん。業界でも指折りのパタゴニアツウとして知られる木村さんはその頃、どのようにパタゴニアを見ていたのか。

「高校生の頃、日本ではほとんど並行輸入品しか見ることができず、とにかく高価なイメージで……。大学生になったときに北海道までスノーボードに行ったとき、秀岳荘という今もあるアウトドアショップで黒のスナップTを買ったのが、ボクの最初のパタゴニアでした。そのあとはロフトマンに入って、ベンチュラに買い付けに行った際にピンクも購入。みんなが買い付けに行っているからか、XLとかしか並んでないんですよ、仕方なしに合わないけどそのサイズを買っていました」。

最初に手にしたスナップTを機に、木村さんのパタゴニア熱はどんどん強いものに。99年に単身、関西からプレゼンボードを持ってわざわざ鎌倉の日本支社まで〝取り扱いをさせてほしい〞と直談判しにいったというから脱帽。しかも見事セレクトショップでは初のアカウント開設を成したのだ。「〝山に行くからフリースを買おう〞という人が多
かったなか、〝フリースを買ったから山にでも行ってみようか〞というのを提案したかった」と木村さん。スナップTにおいてはスノーボードのインナー使い、車中泊時でも着心地がよく、街着としてもユニークに活用できることを、身をもって体感していたからこそできた発想なのだろう。

木村さんの裏に見える代々木上原店のドアに設えられたステンドグラスが気になって、なんなのかを聞くと、パタゴニア地区に息づくマプチェ族が使う植物を意味する柄をイメージして作っているのだそう。想像以上のパタゴニア愛だった。

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GO OUT編集部
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