ホンダ・フリードがマイナーチェンジ! SUV的新グレード「クロスター」登場。

ホンダの主軸コンパクトミニバン、フリードおよびフリード+(プラス)が10月18日(金)にビッグマイナーチェンジを迎える。

「安全」「デザイン」「遊び心」をキーワードに全方位的進化が図られた上、アウトドアテイストを高めた「FREES CROSSTAR(フリード・クロスター)」なる新シリーズが加わることも大きなニュースだ。価格や詳細なスペックなどはまだわかっていないが、今回は主にデザイン面とユーティリティ面を中心に紹介しよう。

「安全」「デザイン」「遊び心」をキーワードに大きく進化。

休日の高速道路、サービスエリアなどの様子からも分かるように、日本のファミリーカーの主役は依然としてミニバンだ。ホンダの調査によると、日本の大型ミニバン(アッパーミドル)以上は減少傾向にある一方で、ミドルクラスとコンパクトクラスは、年によって増減はあるものの、まだ成長基調にある。

また、2017年度の日本自動車工業会(JAMA)の「乗用車市場動向調査」においても軽自動車を中心としたダウンサイジング化の流れが報告されていて、ミニバンも例に漏れず小型モデルへの移行が進んでいるようだ。

そんな中、ティザーサイトを立ち上げ、2019年10月18日にマイナーチェンジを実施すると発表しているのがホンダ・フリードだ。

新たにバリエーションに加わった「フリード・クロスター」。アウトドアテイストを高める一方、5ナンバーサイズを死守するために無骨なフェンダーなどの採用は見送られた。

マイナーチェンジを控える2019年上半期も手堅いセールスを続けていて、月間販売ランキングで10位以内に入る常連になっている。なお、2019年1月〜6月では、4万5548台(前年比103.6%)で8位、ライバルのシエンタが5万926台(前年比112.1%)で6位。

シエンタを追撃するためにもデザインや安全性などの競争力向上が欠かせない状況にあり、今回のマイナーチェンジでは、ヒットモデルとしてユーザーの信頼を保つべく、「安全」「デザイン」「遊び心」を3つの柱に掲げている。

まずは遊び心からチェックしてみよう。まずは、従来から設定されている「フリード/フリード+」のターゲットは従来どおり、子育てファミリー層。筆者もその層に当てはまるが、小さなサイズでありながら大きな居住空間やラゲッジスペースを確保でき、多彩なシートアレンジなどは非常に魅力的だ。

両側スライドドアを備えているのも必須要件で、子どもが狭い駐車場などで不要にドアを開けて隣のクルマにぶつける心配もない。駅などの送迎でも自動でリヤスライドドアを開閉できるのもポイントだろう。

今回のマイナーチェンジで加わった「フリード・クロスター」は、こうした利便性を備えながらも、いわゆるファミリーミニバンとはひと味違った個性を求める層に応える新グレード。

空前のキャンプブームといわれる現在、オートキャンプ場ではルノー カングーやジープ・ラングラー・アンリミテッドなど、クルマにこだわりを持った人も増えているように思える。クロスオーバースタイルが与えられた新グレードの「フリード・クロスター」であれば、日常使いを犠牲にせずにアウトドアスタイルをさり気なく主張できそう。

2013年のフリード、2016年のフリード(マイナーチェンジ)、2017年のフリード(マイナーチェンジ)、ステップワゴン(マイナーチェンジ)のLPL(Large Project Leader/商品開発責任者)を務める田辺 正氏によると、クロスオーバースタイルの「フリード・クロスター」であっても、駐車や狭い場所での取り回しなどを考慮して5ナンバーサイズを死守したという。

また、3ナンバーになっただけで、その「大きい」というイメージから敬遠されることも回避したそうだ。

サイズの制約から、SUVテイストを高めるのに有効な大型フェンダーやモール類の装着はできなかったものの、フロントグリルやフロントバンパー、フロント/リヤロワスポイラー、ルーフレールなどをはじめ、細部ではLEDフォグライト、シルバー塗装ドアミラー、高輝度シルバー塗装のアウタードアハンドル、ダーククロームメッキ、15インチアルミホイールなどの専用アイテムを備えている。

さり気なくというレベルだが、ノーマル仕様の「フリード」よりもアクティブさは十分に演出されている印象だ。内装もプライムスムース×ファブリックの専用コンビシート、専用木目調インパネミドルエリア(ブライウッド)により上質かつオリジナリティを抱かせる仕上がりといえる。

クロスターのインパネ。専用のローズウッドパネルが貼られる。

一方、ノーマル仕様の「フリード/フリード+」は、「凜」とした佇まいがテーマで、キリッとした顔つきに変更された。フロントグリルやフロントバンパーだけでなく、フードやフロントロアグリルも刷新することで、従来よりも彫りの深い顔つきになった印象を受ける。

ほかにも、アルミホイール黒色部分をダークグレーに、ハイマウントクリアレンズを赤レンズ化するなど、より上質な雰囲気なムードを醸し出している。

基準グレードのフリードはシンプルでクリーンなフロントマスクが好印象だ。
リヤビューもフロントに合わせてスッキリとまとめられている。

フリードのインパネ。こちらはウォールナット(ブラウンもしくはブラック)のパネルが貼られる。

 

居住性やユーティリティ&ラゲッジスペースも充実。

新色のプレミアムクリスタルオレンジ・メタリックⅡ。「フリード」「フリード・クロスター」ともにラインナップされる。

ボディカラーは、「フリード」にホンダとして新色となる「シーグラスブルー・パール」、「プレミアムクリスタルオレンジ・メタリックⅡ」を設定し、フリード初採用の「ミッドナイトブルービーム・メタリック」など、全9色を用意している。

「フリード・クロスター」にも新色の「シーグラスブルー・パール」、「プレミアムクリスタルオレンジ・メタリックⅡ」を設定したほか、フリード初採用の「シルバーミストグリーン・メタリック」など、全7色展開とした。

こちらはクロスターの1列目。デジタル柄+オレンジステッチのスポーティな仕立て。
6名乗り仕様の2列目シートは、2名掛けのキャプテンシートとなる。
3列目シートの足元スペースは「それなり」だが、横方向には意外と余裕がある。
7名乗り仕様の2列目は、3名掛けのベンチシートとなる。この写真のみ、グレードは「フリード G」。

インテリアのデザインは従来型と同じで、インパネ加飾やシート表皮などを変更。「フリード」の「B」、「G」グレードに「ウォールナット ブラウン」のインパネ加飾、シート表皮に織物/コンビを採用し、上級グレードの「FOP」には、織物/プライムスムースのコンビシートが用意されている。

また、「クロスター」は、専用「ローズウッド」パネル、織物/プライムスムース コンビシートを設定。こちらは、デジタル柄のシート表皮で落ち着き、アクティブさを表現したそうだ。

新型フリードが掲げた3本柱のひとつの「安全」は、「ホンダ・センシング」のアップデートが見どころだ。単眼カメラ+ミリ波レーダーという組み合わせは変わらないものの、リヤにソナーを追加したことで、従来からある前方誤発進抑制機能に加えて、後方誤発進抑制機能も追加された。

さらに、アダプティブクルーズコントロール(ACC)の性能向上により、加速時は先行車への追従性を高め、タイムラグの少ない加速フィールを得たという。

ほかにも、東京オリンピック・パラリンピックを控えて英語表記の標識(止まれ/STOPの英語併記)に対応するなど、標識認識の性能向上も図られている。さらに、荷重がかかる前側に突っ張り(レッグサポート)が付いたISO-FIXチャイルドシートを新設定している。

パワートレーンは、1.5L直噴DOHC i-VTEC+CVT、ハイブリッドは、1.5LアトキンソンサイクルDOHC i-VTECに7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)という組み合わせで変更はない。

ただし、ハイブリッドは、インテークポートの高流動化など、現行フィット(マイナーチェンジ後)同様の変更が施されているほか、燃焼室のコンパクト化、ノッキング抑制などが盛り込まれ、燃焼技術の改善が図られている。さらに、全車にフリクション低減、排出ガス性能向上による「WLTC」モード対応などが盛り込まれた。

パワートレーンと駆動方式のバリエーションは、3列6人乗り仕様と2列5人乗り仕様に「クロスター」を設定(1.5Lガソリン、1.5Lのハイブリッド共に設定)。さらに、3列7人乗りのガソリン仕様に、待望の4WDを追加することで、雪国などのニーズに応えている。

コンベンショナルなガソリンユニットは1.5L直噴DOHC i-VTECで、CVTと組み合わされる。
ハイブリッドは1.5LアトキンソンサイクルDOHC i-VTECで、7速DCTとの組み合わせとなる。

走りの面では、ガソリン仕様にステップダウンシフト制御を盛り込むことで、スムーズな減速、シフトダウンをもたらし、コーナー出口などからのレスポンス向上が図られているという。また、EPSのセッティングを見直し、高速域の直進安定性、しっかりした操舵感によるレーンチェンジなどを可能にしたそうだ。

フル乗車状態(6名もしくは7名)のラゲッジスペース。
3列目シートの片側を跳ね上げた状態。
3列目シートを左右とも跳ね上げた状態。
定員7名のベンチシート仕様車は、2列目シートも跳ね上げることができる。

今回のマイナーチェンジは、新グレードの「クロスター」、新設定の3列7人乗りのガソリンに4WDを追加することで、新たなユーザーの獲得を目指すと共に、デザインや先進安全装備の「ホンダ・センシング」のアップデートなどにより、既存オーナーの乗り替えや他銘柄からの買い替えを促す内容になっている。

Report/塚田勝弘(TSUKADA Katsuhiro)
Photo/小泉建治(KOIZUMI Kenji)

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